いわゆる「ハードアセットの年」と呼ばれる2025年、ビットコインと金は火曜日に史上最高値(ATH)を更新した。ビットコインは12万6,000ドル(約1,890万円)に達し、金は史上初めて1オンスあたり4,000ドル(約60万円)を突破した。
この動きは世界的な政治・財政不安の高まりに起因しており、ビットコインの上昇は「安全資産」としての役割をさらに強めている。両資産は2025年末まで上昇が続くとの見方が広がっており、一部では2026年までの上昇継続を予想する声もある。
その結果、投資家は強気相場に乗る可能性を秘めたアルトコインへ資金を集中させている。その中で注目を集めているのが、ZKロールアップ(大量のデータを圧縮して安全に処理する技術)を用いた初のビットコイン・レイヤー2であるBitcoin Hyper(HYPER)だ。
同プロジェクトは金曜日に2,000万ドル(約30億円)を突破した後、さらに資金が流入し、火曜日までに2,200万ドルに到達した。現在、HYPERは1トークンあたり0.013075ドル(約2円)の割安価格で購入可能だが、ICO(新規暗号資産公開)期間中は段階的に価格が上昇していく予定で、次の値上げは目前に迫っている。
ビットコインが最高値を更新し、数百万ドル規模の資金がプレセールに流れ込む中、Bitcoin Hyperは取引所上場時に「1000倍銘柄」となり得るのか注目されている。
年初来32%上昇のビットコインは金を上回るか
Arctic Digitalのジャスティン・ダネタン氏は「米国の財政赤字拡大とドル安を背景に、投資家はドルから資金を移し、ハードアセットへとシフトしている」と指摘する。ビットコインは9月中旬に一時下落したが、9月29日には反発に転じ、米政府の部分閉鎖開始直前から上昇が始まった。
「金が4,000ドルに到達したのは、ビットコインを支える同じダイナミクスの証拠だ」と同氏はCointelegraphに述べている。
TradingViewのデータによれば、年初来の上昇率は金が50%、ビットコインが32%で金が上回っている。ただし、ビットコインは金や米国のマネーサプライ(M2)に約8週間遅れて動いており、人気アナリストのテッド・ピローズ氏は「第4四半期にビットコインが金を上回る可能性がある」と指摘する。
$BTC has been highly correlated to Gold with an 8-week lag.
Right now, Gold is hitting new highs, which means Bitcoin will do this next.
Maybe we could see another correction, but overall Q4 will be big for Bitcoin. pic.twitter.com/RkOTTgsfG3
— Ted (@TedPillows) September 30, 2025
JPモルガンのアナリストも同様の見解を示し、リスク要因を考慮した上で「2025年末までにビットコインは16万5,000ドル(約2,480万円)に達する」と予測している。なお、この見積もりには金価格のさらなる上昇は織り込まれておらず、ビットコインにはそれ以上の上昇余地があるとされる。
ビットコインが財政・政治リスクに対するヘッジ資産としての地位を高める中、その流動性拡大は周辺エコシステムのトークン需要を押し上げるとみられる。Bitcoin Hyperは、ビットコインの取引速度や手数料、機能制限といった課題解決を目指しており、資金流入やアナリストの高評価を背景に「100倍銘柄」となる可能性を持つとの声も上がっている。
Bitcoin Hyperのローンチがビットコインを新たな段階へ押し上げる可能性
Bitcoin Hyperの目標は「ビットコインの安全性を損なわずに柔軟性を高めること」だ。ただし、その実現にはプログラマビリティ(プログラム可能性)、スケーラビリティ(拡張性)、相互運用性、信頼最小化といった要素を高度に組み合わせる必要がある。
仕組みはこうだ。Bitcoin Hyperはビットコインとは別のブロックチェーンとして並行して稼働し、処理レイヤーにSolana Virtual Machine(ソラナ仮想マシン)を利用することで、毎秒数千件の取引処理が可能となる。
膨大な取引を安全に処理する仕組みとしてZKロールアップを採用しており、オフチェーンでまとめたデータを圧縮証明としてビットコインネットワークに送信することで最終性を確保する。これにより、高速かつ安全な環境が実現され、金と競合できる中立性と不変性を維持できる。
さらに、Solana Virtual Machineを基盤とするためスマートコントラクトにも対応しており、DeFi(分散型金融)、ミームコイン、AI、RWA(現実資産トークン化)などの展開も可能だ。ビットコインの送受信は「信頼不要のカノニカル・ブリッジ(公式的な資産移転仕組み)」を用いて容易に行える。
これにより、従来「価値保存手段」として利用されてきたビットコインが、将来の金融における中核的な役割を担う高機能なエコシステムへと変貌する可能性がある。
ビットコインの上昇基調が強まる中、Bitcoin Hyperの登場は極めて好機といえる。すでに2,200万ドル以上を調達した事実は、大口投資家がその将来性に確信を持ち、積極的に賭けていることを示している。
免責事項:本記事は投資助言ではない。暗号資産はリスクが高いため、投資にあたっては各自で十分な調査を行うこと。
