ミームコイン市場は年末を前に逆風に直面しており、投資家のリスク選好は鈍化し、流動性も選別的になっている。
実際、過去1か月でミームコイン全体は約11%下落した一方、ビットコイン(BTC)は比較的底堅く、不透明な相場環境における「デフォルト取引」として存在感を保っている。
この差は重要だ。ミームコインは雰囲気だけでなく、取引量の継続、新規参加者、価格下落局面でも活動を維持するコミュニティの確信度によって評価される。
足元では、大型銘柄こそ流動性を維持しているが、その他のミームコインは勢いを失いつつある状況が鮮明になっている。
こうした中、段階的な価格設定と明確なロードマップを持つプレセールが、市場の受け皿として注目を集めている。
特に、単なるミーム要素にとどまらず、実用性を打ち出す案件は、主要通貨が調整局面にある間でも資金を集めやすい。
以上を踏まえ、2026年に高い上昇余地が期待できるとして注目したプレセール銘柄は、Bitcoin Hyper(HYPER)、PEPENODE(PEPENODE)、Maxi Doge(MAXI)の3つだ。
リスク選好低下の中でミームコインが下落、取引高は増加
ミームコインは長年、暗号資産市場における最も典型的な「リスクオン」取引として位置付けられてきた。そのため、投資家心理が冷え込むと、真っ先に影響を受けやすい傾向がある。
今月はまさにその展開となり、取引高が約10%増加したにもかかわらず、セクター全体は約7.6%下落した。この組み合わせは、新規の強気資金というより、売買が錯綜する「回転相場」を示唆するケースが多い。
実際、ドージコイン(DOGE)、シバイヌ(SHIB)、PEPEはいずれも過去1か月で約10~15%下落した。さらに小規模トークンでは20%以上下落する例も多く、資金が大型銘柄に集中している状況がうかがえる。
政治色の強いミームコインが評判リスクを伴い始めた点も、投資家が選別姿勢を強める要因となっている。一方で、強固なコミュニティと明確な実用性を備えた新規プロジェクトが評価されやすい環境でもある。
こうした理由から、Bitcoin Hyper、PEPENODE、Maxi Dogeは、現物市場に依存しないプレセール形式を活用し、第4四半期および2026年に向けた上昇余地を持つ可能性がある。
1.Bitcoin Hyper(HYPER)
Bitcoin Hyperは、ビットコインを他の暗号資産に交換することなく、より高度な活用を可能にする仕組みを構築している。
ビットコインを基盤とするレイヤー2(既存ブロックチェーンの処理能力を補完する技術)を通じ、BTCを高速環境へ移動させ、利用後に再び戻す設計だ。
これにより、ユーザーはほぼ即時のBTC送金、低手数料、さらにビットコイン単体では実現できないDeFi型ステーキングや取引機能にアクセスできる。
実行環境にはSolana Virtual Machineを採用し、高い処理能力を確保している点も特徴とされる。
また、Canonical Bridgeとリレー型検証を用い、BTCの入出金における信頼性確保を目指している。
取引はバッチ処理され、ゼロ知識証明(取引内容を開示せず正当性を示す技術)により、ビットコイン中心のセキュリティモデルを維持する。
実用性重視の設計が評価され、プレセールでは2960万ドル(約44億4000万円)以上を調達した。
ステーキング年利は39%とされ、上場前から運用できる点も初期参加者の関心を集めている。
PEPENODE(PEPENODE)
PEPENODEは、ハードウェアや電力コストを必要としない仮想マイニング環境を提供するプロジェクトだ。保有者は仮想空間上でマイナーノードを購入し、施設を強化しながら、疑似的なハッシュレートや報酬を管理する。
単に価格チャートを眺めるのではなく、ゲーム感覚で参加し続けられる設計が特徴で、早期参加者ほど有利なP2E(Play to Earn:遊びながら稼ぐ仕組み)報酬が用意されている。
さらに、PEPEやFARTCOINなど、外部ミームコインとの報酬連携も計画されている。
トークン設計では、段階的価格設定とステーキングにより参加意欲を維持しつつ、アップグレードに紐づくバーン(焼却)で希少性を高める方針だ。
これまでに230万ドル(約3億4500万円)以上を調達している。
現在のプレセール価格は0.0012016ドル(約0.18円)で、年利549%という高水準のステーキングが提示されている。
プレセール終了まで残り18日未満とされ、上場前の最終参加機会と位置付けられている。
Maxi Doge(MAXI)
Maxi Dogeは、ミームコインを収集対象ではなく「トレード競技」として楽しむ層を想定した設計となっている。レバレッジ文化をユーモアとして取り込み、保有者限定の大会や週間ランキングを通じて報酬を競う仕組みだ。
先物取引プラットフォームとの連携イベントや、パーペチュアル取引を模した大会も計画されている。一過性の話題に依存せず、コミュニティ活動そのものを価値とする点が特徴とされる。
プレセールではこれまでに430万ドル(約6億4500万円)以上を調達した。ステーキング年利は71%とされ、短期売買ではなく継続保有を促す設計となっている。
ミーム性を重視しつつ、トレーダー向けの実用的な競争要素を求める投資家にとって、Maxi Dogeは有力なプレセール案件として評価が高まっている。
