数日間の下落を経て、暗号資産市場は反発に転じ、ビットコインが1日で3.34％上昇した。一方で、投資家の間では依然として警戒感が漂っている。米連邦準備制度理事会（FRB）のジェローム・パウエル議長によるジャクソンホール経済政策シンポジウムでの講演を前に、9月に利下げが見送られる可能性を予測する声もある。
しかし、暗号資産に対する長期的な期待は依然として強く、多くの投資家が将来の資産価値を守るため、新興のマイクロキャップ案件やプレセールに資金を分散させている。ここでは、2025年以降に大きなリターンを生み出す可能性を秘めた注目のプレセール5選を紹介する。
Bitcoin Hyper（HYPER）
Bitcoin Hyper（HYPER）は、ビットコインの取引速度の遅さや手数料の高さといった長年の課題を解決するため、DeFi（分散型金融）対応のレイヤー2（L2）スケーリングソリューションを開発している新規プロジェクトである。プレセールではすでに1,120万ドル（約16億5,000万円）以上を調達しており、注目度の高さがうかがえる。
このネットワークは、Solana Virtual Machine（ソラナ仮想マシン、SVM）を活用することで、高速かつスケーラブルなトランザクションを実現し、ビットコイン上で直接DeFiアプリケーションを展開可能にする計画だ。
Hyper L2上の取引はゼロ知識証明（ZK Proofs）によってまとめられ、検証された後にビットコインのベースレイヤーへ戻される仕組みで、安全性も確保される。さらに、カノニカルブリッジによりユーザーはBTCを信頼不要な形で異なるレイヤー間で移動できる。
HYPERのエコシステムは高速決済にとどまらず、ステーキング、ガバナンス、dApp展開なども視野に入れている。暗号資産アナリストのアレッサンドロ・デ・クリプト氏は、これらの機能によりHYPERが2025年の注目銘柄となる可能性があると指摘している。さらに、HYPERはステーキングで最大年利98％のリターンを得られる仕組みを備えている。ビットコインの長期的上昇が続けば、HYPERはエコシステムにとって不可欠な存在となり得るだろう。
TOKEN6900（T6900）
TOKEN6900（T6900）は「Brain Rot Financeの新たな世界基準」を掲げるミームコインで、実用性ではなくコミュニティの熱量に基づいて展開されている。数か月のうちにプレセールで230万ドル（約3億4,000万円）以上を調達した。
最大の特徴はマーケティングにある。プレセール資金の40％が今後のマーケティング活動に充てられる予定で、バイラルな拡散を通じて一般層への浸透を目指している。SPX6900（SPX）といった人気トークンを参考にしており、SPXはローンチ以来約100,000％のリターンを達成している。
T6900は発行総量を「930,993,091」と設定し、SPXの供給量より1多い数値にするなど、ユーモラスな仕掛けも見られる。暗号資産アナリストのジェイコブ・クリプト・バリー氏は、T6900には10倍成長の可能性があると述べている。すでに1億3,900万トークン以上がステーキングされており、最大年利33％の利回りを得られる仕組みだ。投機性は高いが、ユーモアとマーケティング戦略、ステーキング報酬の組み合わせが注目を集めている。
Best Wallet Token（BEST）
Best Wallet Token（BEST）は、急速に成長している非カストディアル型ウォレット「Best Wallet」のネイティブトークンである。プレセール開始から数か月で1,500万ドル（約22億円）以上を調達した。
BEST保有者は、ウォレット利用時の取引手数料の割引を受けられるほか、新規暗号資産やプレセール案件への早期アクセス権を獲得できる。また、ステーキングアグリゲーターを通じて高利回りのステーキングが可能となり、パッシブインカムの最大化に貢献する。ガバナンス権限も付与され、統合や開発優先事項に投票できる。
現在のBESTステーキングは最大年利89％を提供しており、すでに2億9,700万トークン近くがステーキングされている。取引手数料の割引、ガバナンス権限、ステーキング利回りを兼ね備えていることから、暗号資産アナリストのクレイ・ブロウ氏は、BESTを今年注目すべきウォレット系トークンの一つと評価している。
Maxi Doge（MAXI）
Maxi Doge（MAXI）は2025年に注目すべきプレセールの一つで、すでに130万ドル（約1億9,000万円）以上を調達している。カフェインとレバレッジで力を得た筋肉質のDogeマスコットを象徴に、ハイリスク・ハイリターン志向のトレーダー文化を前面に打ち出している。
このプロジェクトは、トレーダーが戦略を共有し競い合うコミュニティを構築しようとしている。週次トレードコンペティションの開催や、優秀な参加者への報酬提供を予定しており、ロードマップには先物取引プラットフォームやゲーム化された大会の展開も含まれている。
MAXIトークンはステーキングにより最大年利213％を得ることができ、すでに35億枚以上がロックされている。暗号資産アナリストでYouTuberのオースティン・ヒルトン氏（登録者35万人超）は、MAXIはドージコイン保有者にとって代替候補になり得ると指摘している。ユーモアあるブランディングと野心的な計画により、次世代のミームコインとして注目されている。
Snorter（SNORT）
Snorter（SNORT）はプレセール開始から数か月で330万ドル（約4億9,000万円）以上を調達した新規暗号資産であり、多機能型の取引ボットを導入している。
このボットは、カスタムRPCクラスターを活用した高速かつ安全なスワップ機能や、MEV耐性リレーを搭載している。新規トークンに流動性が追加された瞬間に購入できる自動スナイプ機能、指値注文やストップロスの自動設定、さらに「ハニーポット」や「ラグプル」と呼ばれる詐欺的トークンの検出機能も備えている。
また、手数料はソラナブロックチェーン上で最安水準に設定されている。標準手数料1.5％に対し、一定数のSNORTトークンを保有しているユーザーは0.85％に引き下げられる。競合するBonk BotやMaestroが標準1％の手数料を設定している中で、Snorterは低コスト代替として存在感を示している。さらに、SNORTトークンのステーキングでは最大年利134％が提供されている。
暗号資産アナリストのクリニックス・クリプト氏は、Snorterを「新たな有望アルトコイン」と評価しており、その取引機能の充実度、低コスト性、プレセールの勢いが注目されている。