仮想通貨取引所FTXは、次回の資産分配を9月に開始すると発表した。今回の分配額は約19億ドル(約2,950億円)で、年初から始まった分配の中では2番目に大きな規模となる。
この発表は市場に弱気なムードをもたらす可能性があり、不確実な状況下で、Bitcoin HyperやToken6900といった仮想通貨プレセール(ICO)への関心が高まっている。
FTX、約2,950億円を顧客・債権者に分配へ
FTXは水曜日に発表した声明の中で、今回の分配は「再建計画で定義されたクラス5の顧客請求権およびクラス6の無担保一般請求権、ならびに少額請求権」に対して行うと説明した。
つまり、FTXに資産を保有していた顧客や、債権者、小口の請求者が分配対象となる。
さらに、破産裁判所がFTXに対して、係争中の請求準備金65億ドル(約1兆80億円)のうち19億ドルの解放を認めたことも明らかにされた。この資金は、BitGo(ビットゴー)、Kraken(クラーケン)、Payoneer(ペイオニア)などの分配サービスを通じて、該当する請求者に送金される。
今回の分配が完了すると、FTXによるこれまでの総分配額は81億ドル(約1兆2,600億円)に達する。過去には2024年2月に12億ドル、5月に50億ドルが分配されている。
弱気ムードが再燃か──今こそプレセール仮想通貨の出番か
2022年に崩壊したFTXは、市場に大きな影響を与え、ビットコイン価格は当時の最高値67,800ドル(約1,050万円)から15,000ドル(約232万円)まで急落した。
今回の分配によって同様の混乱が起きる可能性は低いとされるが、債権者が資金を仮想通貨市場に再投資しない場合、一定の弱気なセンチメントが生まれる可能性はある。
このような状況では、プレセール段階の仮想通貨が比較的安定した選択肢となる。短期的な市場変動の影響を受けにくいためだ。以下は注目すべき3つのプレセール仮想通貨である。
1. Bitcoin Hyper(HYPER)──ビットコインにスピードと拡張性を追加
ここ1週間、ビットコインの価格は118,000ドル(約1,820万円)付近で推移している。依然として主要な仮想通貨であることから、関連プロジェクトへの投資関心は高い。その中で注目されるのがBitcoin Hyper(HYPER)である。
同プロジェクトは、ビットコインのレイヤー2(ブロックチェーンの拡張ネットワーク)を開発中で、取引スピードの高速化、手数料の削減、拡張性の向上を目指している。
公式サイトではHYPERトークンを1枚あたり0.012375ドル(約1.90円)で購入可能。このトークンはガス代(手数料)の支払いに使えるだけでなく、保有することでガバナンス権や専用機能、dApps(分散型アプリ)へのアクセスといった特典もある。
さらに、購入直後にステーキング(保有資産を預けて報酬を得る仕組み)すれば、年213%の報酬率が得られる。なお、現在の価格で購入できるのは残り10時間未満となっている。
2. Token6900(T6900)──ロジック無視のミームコイン
Token6900(T6900)は、価値に関するあらゆる前提を捨て去ったミームコインであり、市場の弱気局面への対抗策として注目されている。
このプロジェクトは、企業収益や石油価格などのファンダメンタルズ(経済的基礎情報)とは無縁であり、単なる「ノリ」で動く点が特徴である。つまり、Wall Streetとの関係を一切持たない、純粋なミームコインに最も近い存在と言える。
公式サイトのプレセールページでは、1枚0.0067ドル(約1円)で購入可能。次回の価格引き上げは2日以内に予定されているため、今が買い時となる。ステーキングも可能で、年利57%の報酬が得られる。
3. Little Pepe(LILPEPE)──ミームで動く新たなレイヤー2
Little Pepe(LILPEPE)もまた、独自のレイヤー2ブロックチェーンの開発を進めている。ただし、こちらはミーム主導のプロジェクトである点が異なる。
同ネットワークでは、スピード、安全性、低コストが重視されており、現代の投機的トレーダー(通称「デジェン」)のニーズに応える仕様となっている。このL2全体を支えるのが、LILPEPEトークンである。
2025年6月のローンチ以降、すでに1,180万ドル(約18億円)以上を調達しており、プレセール用に割り当てられた265億枚のうち86億枚がすでに完売。Pepe系プロジェクトの根強い人気を物語っている。
今のような時期こそ、分散投資を意識
FTXによる大規模な分配により、市場が一時的に不安定になる可能性がある。そのようなタイミングでは、投資先の分散が重要である。
ビットコインや主要アルトコインを保有するのは引き続き堅実な戦略だが、Bitcoin Hyper(HYPER)やToken6900(T6900)といったプレセール仮想通貨をポートフォリオに加えることで、より柔軟な資産運用が可能となる。
これらのトークンは価格が比較的安価で、資金調達の段階が進むにつれて価値が上昇する特性がある。仮想通貨への投資を検討している場合は、まず十分なリサーチを行うことが重要である。本記事は投資アドバイスを目的としたものではない。