FOMC通過後の暗号資産市場は、前回の利下げ後と同様の値動きを示している。会合前に小幅な上昇が見られ、その後は一時的に安定し、利下げ発表を受けて下落する展開となった。
多くのアナリストは、こうした調整局面を押し目買いの好機と捉えている。特に、今サイクルを通じて実績を示してきた銘柄に注目が集まる。XRP、Solana、Dogecoinはいずれも明確な調整を経て、一定の価格帯で蓄積が続いており、次の局面で動意づく可能性がある。
XRPはBitcoinと同様に2026年に倍増する可能性
Binance Blockchain Week 2025で登壇したXRPのCEOであるブラッド・ガーリングハウス氏は、現在の暗号資産市場に広がる弱気な見方について、一時的なものであり、市場を支える基礎的要因とは乖離していると述べた。
同氏は、機関投資家の参入が進むことで、Bitcoinが180,000付近まで上昇する可能性があり、2026年は暗号資産市場にとって過去最も強気な年になる余地があると指摘した。これは、CZが示すスーパーサイクル予測とも重なる見解である。
現在、XRPは重要な節目である2.00付近を再び試している。過去にこの水準を下回った際には弱含んだが、1.90を維持している限り、チャート構造は健全と評価される。
次の重要な上抜け水準は2.70である。ここは以前の強力な支持線であり、現在は抵抗線として機能している。このゾーンを回復できれば、3.70付近まで約80％の上昇余地が視野に入る。
SolanaのETFは価格を400へ押し上げる可能性
Solanaは16週連続で分散型取引所（DEX）取引高において全チェーン中トップを維持し、Ethereumの取引量を約2倍上回っている。今年に入ってからの純流入額は634百万（約983億円）に達し、クロスチェーンでの採用拡大とともに、DeFiエコシステムへの資金流入が続いている。
勢いは鈍化しておらず、CoinbaseはSolanaのDEX取引を新たに開始した。これにより、ユーザーはSOLトークンを直接スワップでき、USDC（米ドルに連動するステーブルコイン）も利用可能となり、取引量の増加が見込まれる。
Solana関連ETFはすでに機関投資家の関心を集めており、連続した資金流入が確認されている。これが継続すれば、中長期的に400付近を目指す展開も想定される。
一方で、Solanaは144付近の強い抵抗線を再び突破できていない。このため、年末にかけて一段安となった後、改めて上抜けを試す可能性がある。強気シナリオを維持するには、チャート上の需要ゾーンを維持することが重要であり、これを割り込めば見通しは無効化される。
Dogecoinはミームコイン市場回復の起点となるか
ミームコインやリスク資産への関心低下は、取引データにも明確に表れている。米国の現物DOGE ETFにおける月曜日の総取引額は142,000（約2,200万円）にとどまり、上場以来の最低水準となった。SoSoValueのデータによると、11月下旬には日次取引額が3.23百万（約5億円）を超える日もあった。
それでもDogecoinは、0.13から0.14の支持帯を維持している。この水準は過去に何度も上昇の起点となってきた実績がある。
0.18から0.20の抵抗帯を明確に上抜けて終値を固めることができれば、0.24から0.26への上昇が視野に入る。
Bitcoin Hyper：2026年のアルトコイン上昇局面で存在感を高めるレイヤー2プロジェクト
XRPが2026年のブレイクアウトに向けて準備を進め、Solanaに機関投資家の資金が流入し、Dogecoinが回復の兆しを見せる中、水面下で注目度を高めている初期段階のプロジェクトがある。
Bitcoin Hyperは、ミーム文化の親しみやすさと、実用性を備えたBitcoinレイヤー2基盤を組み合わせた次サイクルの有力テーマとして浮上している。
同プロジェクトはSolana Virtual Machine（SVM）上に構築されており、高速処理、超低手数料、スマートコントラクト対応を実現しつつ、Bitcoinの決済レイヤーと直接接続する設計を採用している。さらに、BTCを複数チェーン間で円滑に移動させるCanonical Bridgeを導入し、エコシステムの大きな制約を解消している。
プレセールではすでに29百万超（約45億円）を調達しており、FOMCを巡る不安定な相場環境下でも、初期投資家からの高い信頼を示している。
Borch Cryptoなどのアナリストは、HYPERが主要取引所上場後に100倍規模の上昇を見せる可能性があると指摘している。また、Coinsultによる最新監査では脆弱性は確認されておらず、プロジェクトの信頼性をさらに高めた。
HYPERトークンはステーキング、ガバナンス、ネットワーク手数料に使用され、プレセール参加者は最大40％のAPY（年利換算利回り）を得ることができる。2026年に予定される正式ローンチを前に、Bitcoin関連ユーティリティ拡大の波に備える選択肢として位置づけられる。