Zcash（ジーキャッシュ）は2024年9月から11月にかけて急騰し、約40ドル（約6,400円）から一時700ドル（約11万2,000円）近くまで上昇した。その後の調整を経て勢いが徐々に戻りつつある。先週は一時306ドル（約4万9,000円）まで下落したが、現在は400ドル（約6万4,000円）付近まで回復している。
プライバシー重視の暗号資産に対する関心は、機関投資家が主導する現在の市場環境で再び高まっている。Grayscale Zcash Trustや将来的なETF（上場投資信託）の可能性など、トラディショナル金融（TradFi）からのアクセスが拡大する中、Zcashにはまだ未開拓の需要が残されているとみられている。
本記事では、暗号資産アナリストであるJacob Crypto Bury氏の分析をもとにZcashの価格予測をまとめる。同氏による詳細な解説はYouTubeチャンネルでも確認できる。また、今「買い」とされる新興暗号資産や新しい仮想通貨2銘柄についても取り上げる。
Zcashが提案するダイナミック手数料アップグレード：ネットワーク安定性向上へ
Zcash開発チームは、ZECの価値上昇に伴う取引手数料の問題からユーザーを保護するため、ダイナミック手数料の導入を提案した。従来の手数料は10,000 zats、その後1,000 zatsに固定されていた。
この仕組みにより、悪意あるユーザーが極めて安価なトランザクションを大量に送ることで、ブロックチェーンやウォレットを過負荷にするリスクがあった。これを改善するため、ZIP-317では取引サイズではなく「アクション数」に基づいて手数料を算出する方式が導入された。
しかし、依然として手数料水準は低く、悪用を完全に防ぐには不十分であった。またZECの価格上昇に伴い、標準的な送金であってもコスト増が顕著となった。小額取引を匿名化するには多くのトークンが必要となり、ユーザー負担が増していた。
今回の提案では、過去50ブロックにおけるアクションの中央値を基準に手数料を算出し、さらに10分位単位で丸めることでプライバシー強化と解析対策を行うとしている。
また、優先チャネルとして基礎手数料の10倍を支払うことで、混雑時でも迅速に処理される仕組みも検討されている。
このアップグレードは、採用拡大に伴うブロック運用の安定性を確保するための将来的な解決策と位置付けられている。
Zcash価格予測
Zcashは現在400ドル（約6万4,000円）前後で推移しており、700ドル（約11万2,000円）超の高値から調整が続いている。それでも、テクニカル分析ではシンメトリカルトライアングル（対称三角持ち合い）を形成しており、市場全体の強さと一致すれば上抜けの可能性が指摘されている。
フィボナッチ分析では457ドル（約7万3,000円）が短期的な上値目標となり、約6％の上昇余地が示唆される。一方で、400ドル（約6万4,000円）が重要なサポートであり、下落圧力が強まった場合にはこの水準が焦点となる。
短期的なトレンドはBitcoinの動向に影響されやすく、Bitcoinが持続的な反転局面に入るかどうかがZcash上昇の鍵になる。市場全体の強気構造が明確になるまでは、慎重姿勢が続く見通しである。
今注目すべき暗号資産：Zcash以外の有望ミーム系コイン
Zcashは今後のネットワーク改善やテクニカル指標から一定の成長可能性が残されている。しかし、より大きな値上がり益を狙う投資家は、プレセール（新規販売）段階の暗号資産に注目しつつある。
以下では、今買うべき候補として名前が挙がるミーム系コイン2銘柄を紹介する。Zcashのような実績ある銘柄と、新興プレセール銘柄の双方を追うことで、バランスの取れた投資戦略を構築できる。
Bitcoin Hyper（HYPER）
最初に取り上げるのはBitcoin Hyperであり、現在最も注目度の高い新興暗号資産のひとつである。プレセールではすでに約3,000万ドル（約48億円）を調達している。Bitcoinのレイヤー2ソリューションとして設計され、BitcoinとSolana双方の強みを取り入れつつ互換性を維持する点が特徴となっている。
オンチェーンデータではEthereum、XRP、BNBからの資金流入が確認されており、プロジェクトへの信頼が高まっている。正式ローンチは来年初旬に予定されており、上場前に参加できる貴重な機会となっている。
また、ステーキング機能により長期保有者は報酬を得ながらネットワークの普及を支えることができる。記事執筆時点では13億枚以上がすでにステーキングされ、過去24時間だけで280人の投資家が新たに参加している。
レイヤー2プロジェクトとしての実用性を持ちながら、一般的なミームコインや新規DEXトークンとは一線を画しており、2026年に向けた成長候補として高い期待が寄せられている。
Maxi Doge（MAXI）
Maxi Dogeは、現在注目を集めるミーム系コインであり、プレセール価格は0.000275ドル（約0.044円）、調達額はすでに430万ドル（約6億9,000万円）に達している。Bitcoinist、Coin Central、Crypto Dailyなど複数の暗号資産メディアで取り上げられ、認知度を高めている。
Second place is loser talk. $MAXI is the only play in crypto. pic.twitter.com/2S0G5KgGir
— MaxiDoge (@MaxiDoge_) November 21, 2025
トークン配分は、Maxi Fund 25％、マーケティング40％、開発15％、流動性15％、ステーキング5％と明確に構成されている。ロードマップや公式サイトはミームコイン文化に親和性のあるデザインとなっており、高リスク・高リターンの取引文化を強調している。
ミームコイン特有の楽しさと明確なルールが組み合わさっており、新興トレンドを追う投資家にとって魅力的なプレセール案件といえる。