ビットコイン(BTC)は10万6,000ドル台での値固めを続ける。ナスダックとCboeの仮想通貨市場参入、米政府閉鎖の終息見通し、機関投資家の資金流入が相まって、市場に楽観ムードが広がる。
アナリストは、流動性の改善と強気のテクニカル指標、財政不安の緩和が重なれば、BTCが11万1,000ドルを突破する可能性が高いとみる。
ナスダックとCboe、米初のレバレッジ型現物取引を来月開始へ
米商品先物取引委員会(CFTC)によれば、ナスダックとCboeは早ければ来月にも、米国内で初めてレバレッジ型の現物暗号資産取引を開始する見通しだ。
キャロライン・ファム委員長代理は、CMEグループやコインベース・デリバティブズが、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の証拠金取引を連邦監督下で提供できるようになると明言した。
JUST IN: 🇺🇸 CFTC’s Acting Chair Caroline Pham confirms push to launch leveraged spot crypto trading on U.S. exchanges. pic.twitter.com/ENyOiTI1om
— Bitcoin Magazine (@BitcoinMagazine) November 10, 2025
これは米国市場で初の試みとなり、透明性と投資家保護の両立を目指す動きだ。これまでバイナンスやバイビットなどオフショア取引所に流れていた数兆ドル規模の取引量が、今後は米規制市場にシフトする可能性がある。
この決定はビットコインにとって強気材料とみられる。機関参加の拡大と流動性の増加により、BTCの上昇モメンタムが強化されると予想される。
暗号資産を保有する企業、リスク資産への転換で市場変動性が拡大
一方で、ビットコインの上昇が一服する中、企業財務で暗号資産を保有する「デジタルアセット財務企業(DAT)」が、より高リスクなアルトコインへのシフトを進めている。
Crypto treasury companies pivot to fringe tokens, stoking volatility fears https://t.co/PBcBy139Bx
— BNN Bloomberg (@BNNBloomberg) November 10, 2025
ロイターによると、現在200社以上がデジタル資産を保有しており、BTC価格の安定化に伴い、より高い利回りを狙ってDeFiトークンやレイヤー2銘柄への分散を進める動きが強まっている。
ただし、この動きは市場全体のボラティリティを高めるリスクもある。特に大型保有企業が過剰に資金を回転させた場合、価格変動が急拡大する恐れがある。
一部経営者は、選択的なDeFi露出でビットコインの収益減を補えると主張するが、規制当局は監視体制の不十分さやカウンターパーティーリスクの増大を懸念している。
米政府閉鎖の終結がリスク資産を押し上げ、BTCに追い風
米上院が40日間続いた政府閉鎖の終了に向けて動き出したことで、リスク資産全般に買いが広がった。ビットコインや豪ドルが上昇し、市場心理の改善が明確になった。
閉鎖中は経済指標の公表や規制判断が遅れ、不透明感が高まっていた。終結により、投資家は再び「実体経済」を織り込めるようになり、機関投資家のデジタル資産配分が再び増加するとみられる。
Signs of compromise in Washington are giving risk assets a modest lift and softening the yen.
Here's our take – and what's to be expected for FX markets over the week ahead:https://t.co/RLUJCZ3uPl
— ING Economics (@ING_Economics) November 10, 2025
閉鎖終了の報道後、仮想通貨市場の取引量は急増。BTCは1.67%上昇し、約10万5,000ドルに到達した。市場ストラテジストは、ETF流入の再拡大がBTCの上昇再開を後押しすると予想する。
モメンタムが維持されれば、BTCは12万6,000ドル付近の直近高値を再び試す展開も想定される。
ビットコイン 今後:上昇チャネル継続で11万ドルを視野に
BTC/USDは上昇チャネル内で推移を続けており、10万6,700ドル付近を堅調に維持している。テクニカル的には短期的な買い圧力が明確で、20EMAが50EMAを上回る構造だ。
RSIは68付近で推移し、過熱感は限定的。11月9日の強気包み足に続く連続陽線が買いの継続を示している。抵抗線は10万8,200ドル付近で、ここを上抜ければ11万〜11万3,000ドルレンジへの上昇余地が開ける。
もし10万5,300ドルを下回ればモメンタムの弱化サインとなり、10万4,000ドル再テストの可能性もある。ただし全体構造は依然として強気を維持している。
ビットコイン・ハイパー:Solanaと融合する次世代BTCエコシステム
ビットコイン・ハイパー(Bitcoin Hyper/$HYPER)は、Solanaの技術を統合した初のビットコイン・レイヤー2プロジェクトだ。BTCのセキュリティを維持しながら、Solana仮想マシン(SVM)を用いて超高速かつ低コストのスマートコントラクトを実現する。
監査企業Consultによるセキュリティ審査を通過し、信頼性とスケーラビリティを重視した設計となっている。現在、プレセールでは2,640万ドル(約39億円)を突破し、次回値上げ前の価格は0.013245ドル。
ビットコインの利用拡大とアプリ需要の増大を背景に、Bitcoin HyperはBTCとSolanaのエコシステムを繋ぐ橋渡し役となる可能性が高い。もしビットコインが基盤を築いたのだとすれば、ハイパーはその進化を加速させる存在になるだろう。
