EthereumとSolanaはいずれも上昇基調にあり、Ethereum(ETH)は4,700ドル(約70万6,000円)を超え、Solana(SOL)は200ドル(約30,000円)を突破している。トレーダーは過去最高値(ATH)の更新に期待しており、特にEthereumはわずか3%の差で到達可能な水準にある。
両プロジェクトの価格は本日2%上昇し、週単位でもほぼ同等の成果を上げている。Solanaは21%増、Ethereumは27%増となっている。市場全体の熱気が高まる中、アルトコイン市場への関心も拡大している。
「altcoin(アルトコイン)」という検索ワードは、世界的に昨年末以来の高水準に達し、米国では過去7年間で最高の検索量を記録した。同時に、ビットコインの市場支配率は60%を下回り、アルトコインシーズンの到来を示唆している。
しかし「今買うべき仮想通貨」として注目されるのは、新たに登場したBitcoin Hyperである。これはビットコインの速度と機能を拡張するレイヤー2(L2)ソリューションであり、既存のブロックチェーンの構図を変える可能性を秘めている。今年、Bitcoin HyperがEthereumやSolanaを上回る可能性はあるのか。以下で3つのプロジェクトを比較する。
Bitcoin Hyper
Bitcoin Hyperは、ほぼ即時の取引速度と高度なスマートコントラクト機能を備えた革新的なプロジェクトである。Solana Virtual Machineを基盤に構築されており、ユーザーはSolanaと同様の速度と低コストを享受しつつ、ビットコイン相当のセキュリティと分散性を得られる。
このL2は、ZK-rollups(ゼロ知識ロールアップ)を利用して各取引を暗号的に検証し、まとめてビットコインのレイヤー1に送信する。また、信頼不要のブリッジ機能を備えており、ユーザーはネイティブBTCをロックし、1:1でペッグされたトークンをBitcoin Hyper上で利用できる。
さらに、Bitcoin HyperはSolanaとの互換性を持ち、開発者はSolanaのアプリケーションを移植可能である。Pump.funやRaydium、Jupiterといったサービスが対象となる可能性もある。
現在プレセール中であり、投資家にとっては早期参入できる点が最大の優位性だ。すでに9.4百万ドル(約14億1,000万円)を調達しており、市場の注目度と投資家の関心を裏付けている。
EthereumやSolanaといった大規模インフラ型プロジェクトの時価総額を考慮すると、HYPERの成長余地は大きいとみられる。
Ethereum
Ethereumは現在、過去最高値に迫る水準で取引されている。背景には、企業の財務部門による購入やETF(上場投資信託)を通じた機関投資家の需要がある。月曜日にはEthereum ETFに過去最大の資金流入があり、10億ドル(約1,500億円)を超える資金が流入した。
さらに、水曜日にも7億2,914万ドル(約1,090億円)の流入があり、機関投資家が積極的にETHを買い進めていることが明確となった。
今後の見通しも強気だ。Cas Abbe氏によれば、上場企業が総供給量の38%に相当する270億ドル(約4兆500億円)規模のEther購入を予定している。
$27B in liquidity is ready to enter $ETH.
This is the amount public-listed companies are planning to raise for buying Ethereum.
If you want to understand how big this is, read this post.
$27B in liquidity will buy nearly 5.74 million ETH.
This is almost 38% of ETH supply… pic.twitter.com/FDhCK7IL6f
— Cas Abbé (@cas_abbe) August 13, 2025
企業需要の高まりと、オンチェーン取引量が過去最高を更新したことを踏まえれば、ETH価格は数週間から数か月の間にATHを大きく上回る可能性がある。
Solana
Solanaは現在204ドル(約30,600円)で取引されており、200ドル突破は強気シナリオを支える重要な節目とされる。この水準を超えると抵抗が少なく、適切な要因が重なれば急騰の余地が広がる。
Solanaのオンチェーン活動は、強気相場で特に活発化する傾向がある。主な利用用途であるミームコイン取引が盛んになるためだ。ただし、現時点ではEthereumがオンチェーン取引量で優位に立っており、火曜日にはEthereumの分散型取引所(DEX)取引量がSolanaを上回った。
一方で、アルトコインシーズンが本格化すれば、低コストを好む個人投資家がSolanaに戻る可能性は高い。また、機関投資家からの注目も集まっており、米国ナスダック上場企業Upexi社が先週3億1,600万ドル(約474億円)分のSOL購入を発表。さらに、中国のBIT Mining社も3億ドル(約450億円)規模のSOL購入を計画している。
結論:今買うべきアルトコインはどれか
現時点で市場の注目を集めているのはEthereumであり、記録的な買い需要と機関投資家からの評価を受けている。これに対しSolanaの勢いはやや控えめだが、ETF承認や取引量の急増などがあればATH更新の可能性もある。
ただし、EthereumやSolanaはすでに時価総額が高く、上昇余地は限定的だ。今回のサイクルで期待できるのは2~3倍程度にとどまる可能性がある。
一方、Bitcoin Hyperは依然として初期段階にあり、ビットコインとSolanaという2大エコシステムと連携しつつ、明確なユースケースを持つ点で優位性がある。9百万ドル(約135億円)を調達した段階でありながら、今後1万%の上昇余地があるとの見方もある。
EthereumやSolanaに比べれば市場価値は小さいが、その分大きな成長の可能性を秘めている。
