この市場サイクルで最も有望とされていた期のひとつだったはずの第4四半期は、暗号資産市場にとって大きな失望となっている。Bitcoinは10月6日以降24.5%下落し、Solanaは9月から約50%の下落に近づいている。スポットETFを開始したばかりのXRPでさえ、今週は急落している。
このような市場環境では、感情が論理を上回る。CoinMarketCapのFear and Greed Index(市場心理指標)は現在「18」で、“極端な恐怖”の領域に位置しており、市場全体に連鎖的な売り圧力を引き起こしている。
株式市場が史上最高値付近で推移し、機関投資家のオンチェーン構築が続き、マクロ環境が後押ししているにもかかわらず、投資家の恐怖心理が強い売りを招いている状況だ。
もっとも、感情が影響するのは短期であり、長期的にはファンダメンタルズが優勢になる。そこで、市場の客観的かつ中立的な見方を得るため、ChatGPTに今後の見通しと、12月に急騰する可能性のある銘柄について意見を求めた。
暗号資産市場は反転へ向けて準備が整いつつあるのか?
ChatGPTは次のように分析を始める。「暗号資産市場は2025年12月に入り、マクロ環境が支援的であるにもかかわらず、投資家心理が大きく乱れている」。
株式市場が最高値に迫る中、米連邦準備制度理事会(FRB)は12月に量的引き締め(QT)を終了すると約束しており、さらに“ステルス量的緩和(QE)”に移行するとの見方も広がっている。これはFRBのバランスシート拡大につながる可能性がある。
ChatGPTは、本来こうした要因が価格を押し上げるはずだが、暗号資産市場が下落しているという事実は、ファンダメンタルズではなく投資家心理が価格を動かしていることを示す、と指摘する。
ただし、Bitcoinの下落については「拒絶ではなくローテーション」だと説明する。2022年以降、Bitcoin価格は最大8倍まで上昇しており、初期投資家がより大きな上昇余地を求めて資金を移すのは自然だという。
Zcashはその受け皿となり、今月だけで価格が230%上昇、9月からは10倍以上となり、時価総額は100億ドル以上増加している。
これらを踏まえ、ChatGPTは「恐怖主導の下落は歴史的に短期で終わり、売り手が尽きると急速な回復につながる」と述べる。そして今回の下落は、ファンダメンタルズが悪化していないことから「典型的なサイクル後期の調整」であると結論づけている。
そのうえで、市場は「投資家心理が現実に追いつけば反転の準備は整っている」としている。では、どの銘柄が急騰候補なのか。
市場反転前に注目すべきトークン
ChatGPTは、全体的な下落局面にもかかわらず資金を引き寄せているプロジェクトが存在すると強調する。こうした銘柄は、市場の確信が偏っていることを示しており、特に注視すべきだ。
そこで、ChatGPTに「成功する可能性が最も高いプロジェクト」を聞いたところ、2つの銘柄を選出した。以下、それぞれ詳細を見ていく。
Bitcoin Hyper
Bitcoinが価値保存手段だけにとどまらず、DeFi、AI、ミームコイン、RWAなどあらゆる領域の基盤流動性として機能する、プログラム可能でダイナミックな通貨だったとしたらどうだろうか。
これがBitcoin Hyperのビジョンだ。同プロジェクトはSolana Virtual Machine(SVM)上に構築された新しいBitcoin Layer 2で、スマートコントラクトをサポートし、1秒間に数千件のトランザクション処理(TPS)が可能だ。比較として、Bitcoinが処理できるのは1秒間に約7件にとどまる。
また、ZK-rollupsを統合した初のBitcoin L2であり、Bitcoinのセキュリティと耐改ざん性をスケーリングソリューションに組み込んでいる点も特徴だ。
Bitcoin HyperはBitcoinの強み(セキュリティと流動性)とSolanaの強み(高速処理・低コスト・プログラマビリティ)を融合しており、Bitcoinの利用方法を根本から変える可能性がある。
現在、HYPERはプレセールを実施しており、これまでに2,770万ドル(約41億円)を調達し、過去1週間だけで100万ドル以上が新たに流入している。力強い資金調達は投資家の関心の高さを示しており、上場後のパフォーマンスにも期待が集まっている。
Maxi Doge
Maxi DogeはDogecoinをテーマにしたミームコインだが、“実用性”を備えている点が異なる。マスコットの「Maxi the Dog」は、Dogecoinの「1000倍レバレッジで取引するやんちゃな弟分」というキャラクターで、常にチャートのブレイクアウトとプロテインを探している。
このユニークな設定は実際のユーティリティにもつながっており、今後MAXIトークンを先物取引プラットフォームに統合し、10倍、さらには100倍や1000倍のレバレッジ取引も可能にする計画がある。
さらに、USDTやMAXIが賞品となる週次のトレーディングコンペティションも実施予定だ。いわば、Maxi Dogeは“デジェン”層にとって最適なプロジェクトと言える。
MAXIは市場全体が弱気の中でも強い資金流入が続いており、プレセールではすでに400万ドル以上を調達している。本来、ミームコインやレバレッジ取引はリスク志向の市場で強まる傾向があるため、この動きはMAXIの強気シナリオをさらに裏付けるものとなっている。
