イーサリアム 今後:価格低迷続くも、強気派は5000ドル超を視野

イーサリアム 今後:価格低迷続くも、強気派は5000ドル超を視野

イーサリアム 今後は不安定な値動きが続いている。時価総額で第2位の暗号資産であるイーサリアム(ETH)は、8月に4953ドル付近で高値を付けた後、約40%下落し、足元では3000ドル近辺で推移している。

この長期調整は投資家の忍耐を試してきた。暗号資産市場全体が明確な方向性を欠く中、ETHも上値の重い展開から抜け出せずにいる。

ETF流出と大口売却が重しに

イーサリアムの価格を押し下げている要因の一つが、継続する売り圧力だ。現物イーサリアムETFでは7日連続で資金流出が記録され、機関投資家需要の弱さが浮き彫りとなった。

特にブラックロックのETHAは、直近5日間で約5億5810万ドル(約830億円)の流出を記録している。ただし、12月22日には8400万ドル(約125億円)の流入も確認され、完全な資金離れではない。

オンチェーンデータでは、クジラと呼ばれる大口投資家が1週間で約3億6000万ドル(約535億円)相当のETHを売却したことが示されている。この継続的な売却が、短期的な戻りを抑えている。

大規模オプション満期が変動要因に

12月26日には、デリビット取引所で過去最大規模の暗号資産オプション満期を迎える。全体で約285億ドル(約4兆2400億円)の契約が満期となり、そのうちイーサリアム関連は約38億ドル(約5650億円)に達する。

CoinPediaによると、イーサリアムのマックスペイン水準は3100ドル付近とされ、満期接近に伴い価格変動が激しくなる可能性がある。

長期視点では買い増しの動きも

売りが優勢な一方で、長期視点での買いも確認されている。ファンドストラットのトム・リーが率いるビットマイン・イマージョン・テクノロジーズは、約29462ETH、金額にして8810万ドル(約131億円)を新たに取得した。

同社はその直前にも3億ドル規模の購入を行っており、一部の長期投資家は現在の水準に価値を見いだしている。

イーサリアム 今後:5000ドル、7000ドルを目指す見方

テクニカル面では、ETHは3200ドル付近で何度も上値を抑えられている。この水準は短期的な強いレジスタンスとして機能している。

著名トレーダーのマイケル・ファン・デ・ポッペは、同水準を繰り返し試す動きは売り圧力の低下を示すと指摘する。上抜けに成功すれば、3650~3700ドルへの上昇余地があると見る。

別のアナリストであるビットコインセンサスは、日足で直角型の下降ブロードニングウェッジが形成されていると分析した。このパターンは上放れしやすく、まず5000ドル、その後は7000ドルを視野に入れる展開も想定される。

ただし、上抜けに失敗した場合、2100~2300ドルゾーンまでの深い調整に入るリスクも残る。

イーサリアム 今後と対照的に注目集めるBitcoin Hyper

イーサリアム 今後が持ち合い局面にある中、相対的な強さを示す派生テーマとして注目されているのがBitcoin Hyperだ。相場の不透明感が高まる局面でも、同プロジェクトは存在感を高めている。

Bitcoin Hyperは、ビットコイン上に構築されたレイヤー2プロジェクトで、BTCを単なる価値保存手段から、実用的なエコシステムへ拡張することを目的とする。ソラナ仮想マシン(SVM:高速処理を可能にする実行環境)を統合し、高速かつ低コストなアプリ利用を可能にする設計を採用している。

プレセールではすでに約2967万ドル(約44億円)を調達したとされ、次の価格引き上げまで残り時間が限られている。トークン価格は0.013465ドルと低水準にあり、ETHと比較したリスクリワードに注目する投資家も増えている。

過去の相場循環では、ETHを流動性の基盤としつつ、次の上昇局面を狙って新興銘柄へ資金が移動する動きが繰り返されてきた。イーサリアム 今後が方向感を欠く局面では、こうした資金ローテーションがより鮮明になる可能性がある。

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