仮想通貨関連のX(旧Twitter)を見ていると、ある興味深い傾向が浮かび上がっている。多くのトレーダーが、ChatGPTを個人専属の仮想通貨アナリストのように活用しているのだ。ニュースを入力して動向を分析させたり、投資ストーリーを検証させたりして、次に爆発的な成長を遂げる銘柄を見つけようとしている。
この傾向は、現在の強気相場に後押しされて加速している。仮想通貨市場は軒並み高騰し、ビットコインは史上最高値となる118,856ドル(約1,880万円)を記録した。この動きにより、世界中の投資家がリスク資産へと資金をシフトしている。
ビットコインが上昇すれば、他の銘柄も追随する。実際、時価総額上位10銘柄を除いた仮想通貨全体の時価総額は2,650億ドル(約42兆円)に達しており、投資家がよりリスクの高い中小銘柄へと資金を移していることがうかがえる。
そこで注目されるのがChatGPTによる分析だ。AIモデルの予測が常に的中するわけではないが、特定の銘柄が繰り返し言及されている。以下は、ChatGPTが「7月末までに100倍のリターンを狙える」と見ているおすすめ仮想通貨3選である。
1. TOKEN6900(T6900)
最初に紹介するのは、TOKEN6900(T6900)である。一見すると典型的なミームコインだが、ChatGPTはその独自性に注目している。まず、プレセール時点の評価額が600万ドル(約9億5,000万円)と非常に小さい点が特徴だ。
仮想通貨市場では、こうした超低時価総額のプロジェクトが、勢いに乗ることで爆発的な成長を遂げるケースがある。T6900は、過去に急騰したSPX6900を継承するプロジェクトとしてブランディングされている。
SPX6900は、Windows 95風のレトロなデザインや自虐的なブランディングで話題を呼び、過去最安値から6,000,000%の上昇を記録した。T6900も同様に、実用性を追求するのではなく、ミーム文化そのものを売りにしている。この姿勢が、SPX6900に匹敵する上昇をもたらす可能性があるとChatGPTは分析する。
また、設計面でも工夫が施されている。トークン供給量の80%が一般投資家向けに確保されており、大手ベンチャーキャピタルは排除されている。さらに、T6900はすでにステーキング機能が提供されており、市場平均を上回る利回りが得られる設計となっている。Cryptonewsの編集部も「上場後に1,000倍を狙える」と評している。
ミームコインブームが再燃する中、T6900は今後注目される“隠れ銘柄”となる可能性があるといえる。
2. Bitcoin Hyper(HYPER)
続いて紹介するのは、Bitcoin Hyper(HYPER)だ。ChatGPTはこのプロジェクトも「100倍の可能性がある」と評価している。
ビットコインは優れた資産保存手段ではあるが、処理速度の遅さ(1秒あたり約3〜7件の取引処理)という課題を抱えている。HYPERは、この課題に対処するために、ソラナ並みの高速性をビットコイン上で実現するレイヤー2ソリューションとして開発されている。
これにより、ビットコインは単なる決済手段にとどまらず、DeFi(分散型金融)アプリやNFT、スマートコントラクトのプラットフォームとしても活用可能になる。ChatGPTは、この変化が「次のストーリー」として注目を集めると分析している。
すでにイーサリアムのレイヤー2プロジェクトが話題となった今、投資家は新たなテーマを探している。ビットコイン系レイヤー2はまだ未成熟な市場であり、HYPERのようなプロジェクトは次のブームを先取りできる可能性がある。
プレセールではすでに230万ドル(約3億6,000万円)以上を調達。ステーキング報酬も年率349%と高水準で、トークンの供給量もビットコインの象徴的な「21億枚」に揃えられている。ベンチャーキャピタルの事前購入がない点も、一般投資家にとって安心材料となる。
HYPERは、実用性ある技術をミーム的なブランディングで包んだ構造となっており、上場後の大きな需要を呼び込む可能性がある。
3. CROSS(CROSS)
最後に紹介するのは、CROSS(CROSS)だ。このプロジェクトは、仮想通貨市場に求められている2つの要素──ブロックチェーン間の相互運用性とゲーム分野への対応──を同時に実現しようとしている。
CROSSは、イーサリアムからバイナンス・スマートチェーンへのNFT移動など、異なるブロックチェーン間での資産移動を簡単に行えるプロトコルだ。同時に、ハイエンドなゲームアプリの実行にも対応しており、この両立は珍しい。
多くのゲーム向けブロックチェーンは相互運用性に欠け、逆に相互運用性に優れたチェーンはゲームに最適化されていない。CROSSは、その両面に対応した設計となっている。
現在、CROSSトークンの価格は0.19ドル(約30円)程度で、時価総額は7,000万ドル(約111億円)未満とまだ小規模だ。これは、数十億ドル規模の他の相互運用性プロジェクトと比べると大きな伸びしろがあるといえる。
実際、直近1週間で200%以上の急騰を記録しており、これは初期の投資家が本格的な市場参入前に買い集めている兆候と考えられる。今後、主要な中央集権型取引所(CEX)への上場が実現すれば、7月末までに100倍以上の上昇を見せる可能性もある。
