ChatGPTは暗号資産市場の分析において注目を集めている。感情やノイズに惑わされることなく、客観的なインサイトを提供することが、その理由のひとつだ。とりわけ、既存の主要アルトコインを比較する際に、トレーダーは同AIの意見に注目している。
2025年8月におけるXRPとSolana（ソラナ）の分析では、両者が重要な局面にあることが明らかになった。しかし、ChatGPTは「今」買うべき最有力のアルトコインは一つに絞られるとしている。
さらに興味深いのは、ChatGPTがBitcoin Hyperという新興プロジェクトを“ダークホース”として取り上げている点だ。AIは、このHYPERが8月および2025年後半において、SOLやXRPを上回る可能性があると見ている。
ChatGPT、XRPは8月に最大83％の上昇と予測
ChatGPTは、XRPを長期投資家にとって理想的なタイミングだと評価している。8月には複数の要因が重なる見通しで、テクニカル的なブレイクアウトパターン、8月15日の米証券取引委員会（SEC）の期限、そして現物ETFに関する噂などが挙げられる。
現在、XRPは心理的な節目となる3.00ドル（約47,000円）付近で推移しており、過去数週間はこの水準を安定的に上回っていた。ChatGPTは、この水準を明確にサポートとして機能させれば、3.25ドル（約50,900円）や3.60ドル（約56,400円）までの急上昇が8月中旬にも起こり得るとする。
過去のデータを見ると、2017年以降、XRPは8月に平均28％の上昇を記録しており、7年間のうち5回はプラス圏で推移してきた。7月の高値からの調整により、ファンディングレートもリセットされ、短期投資家の売却を経て、機関投資家の資金流入が始まる可能性がある。
ChatGPTの予測では、規制の明確化やETFの承認が進めば、XRPは今月中に5.50ドル（約86,200円）に達する可能性がある。この水準に到達した場合、現時点で購入した投資家にとっては83％のリターンとなる。
Solanaは8月に反発なるか？ChatGPTの見解は「YES」
Solanaについても、ChatGPTはポジティブな見方を示している。直近の価格下落は弱気のサインではなく、戦略的な“再蓄積フェーズ”と捉えられており、価格が下がったタイミングで“スマートマネー”が買いを入れているという。
注目すべきは160ドル（約25,000円）付近の水準で、ここには100日移動平均線（EMA）と主要なフィボナッチ・リトレースメントの水準が重なっている。ChatGPTはここを「コントロールゾーン」と位置づけている。
さらに、Solanaには機関投資家からの関心も高まっている。CME（シカゴ・マーカンタイル取引所）における未決済建玉が3倍に膨らんでおり、伝統的な金融機関がデリバティブを通じて市場に参入している。また、EUおよび香港におけるETP（上場投資商品）の噂も、グローバルな需要拡大に寄与し得る要素だ。
タイミングの面でも好材料がある。8月にはv1.20とPhylaxのネットワークアップグレードが予定されており、Solanaのファイナリティ（取引確定速度）とスループット（処理能力）がさらに改善される見通しだ。これによりDeFi（分散型金融）分野での成長が加速し、TVL（ロックされた総資産額）が1月の119億ドル（約1兆8,670億円）に戻る可能性もある。
最終的にChatGPTは、Solanaが172ドル（約27,000円）を上抜ければ190ドル（約29,800円）、さらに225ドル（約35,300円）までの上昇が見込めると分析している。このシナリオが実現すれば、8月単月で38％の上昇となる。とはいえ、最大リターンを狙うのであれば、XRPが最有力とされている。
Bitcoin HyperがXRPとSOLを上回る可能性とは
XRPとSolanaが優位性を競う中で、ChatGPTはBitcoin Hyperの方が高リターンをもたらす可能性があると予測している。XRPの時価総額は1,770億ドル（約27兆7,400億円）、Solanaは870億ドル（約13兆6,400億円）と、すでに大きく成長しており、今後の上昇余地が限られている。一方で、HYPERは完全希薄化後の時価総額が小さく、大きな伸び代があると見られている。
Bitcoin Hyperはビットコインと競合するのではなく、そのスケーラビリティを拡張するプロジェクトである。Solanaの高速性とビットコインのセキュリティを組み合わせた新たなLayer-2（レイヤー2）技術により、DeFi、NFT、dAppsといった機能をビットコイン上で実現しようとしている。
このプロジェクトのプレセール（事前販売）は、他の多くの仮想通貨とは異なり、個人投資家が上場前に参加できる仕組みとなっている。プレセール参加者には156％のステーキング利回りが設定されており、CEX（中央集権型取引所）上場前に仕込める希少な機会とされる。価格発見（マーケットでの初値決定）も未実施のため、SolanaやXRPがBinance（バイナンス）に上場する前と類似した初期段階にある。
ChatGPTは、Bitcoin Hyperが次の3つのトレンドに乗ることで急成長すると予測している。
- ビットコインのブランド力
- 2025年に急成長しているレイヤー2分野
- ミーム的な要素を含んだブランディングによる拡散力
これらの要素は、監査済みのZKロールアップ技術やノンカストディアルなBTCブリッジ（自己保管型ブリッジ）によって支えられている。AIはこの現象を「エンジニアリングされた拡散力（Engineered Virality）」と呼んでいる。
最終的に、ChatGPTはXRPとSOLを中長期成長の軸としつつ、HYPERを非対称な上昇リスクを狙う分散投資先として評価している。もしHYPERがEthereum上のArbitrum並みの成功を収めた場合、プレセール参加者にとっては人生を変えるリターンとなる可能性がある。