
米国株式市場は月曜日に損失を拡大・加速させ、仮想通貨市場にも大きな売り圧力がかかった。
テクノロジー株中心のNASDAQは4%近く下落し、弱気相場入りの目安とされる水準まであと8%に迫っている。NASDAQと強い相関関係を持つビットコインも、執筆時点で78,000ドル(約1,170万円)を下回り、過去最高値から28%下落している。
しかし、主要なチャートの指標は、仮想通貨の強気相場がまだ終わっていないことを示唆しており、現在の価格が底値を形成している可能性がある。
専門家は、次の強気相場に向けて、ビットコインや高成長が見込まれるアルトコインに対して段階的な買い増し(DCA)を始めるべきだと指摘している。
仮想通貨の強気相場が終わっていない理由
ビットコインや米国株式市場の現在の調整を正確に予測した主要な指標や市場専門家が、今後の強気転換を示唆している。
例えば、Fundstratのトム・リー氏は、これまでビットコインの価格予測で非常に高い的中率を誇る市場の第一人者だ。
リー氏は年初、ビットコインが3月末までに62,000ドル(約930万円)まで下落する可能性を指摘していた。しかし、彼はこれを弱気な展開とは見ておらず、新たな最高値に向けた戦略的な調整と捉えている。
同氏は、2025年にビットコインが150,000ドル(約2,250万円)に達すると予測している。
リー氏の強気シナリオは、グローバルM2(世界の広義マネーサプライ)と一致している。M2は約10週間の遅れを伴いながらビットコイン価格と強い相関関係を持つ指標だ。
アナリストのジョー・コンソルティ氏によると、2023年9月から12月にかけて、グローバルM2は4兆ドル(約600兆円)減少したため、ビットコイン価格が70,000ドル(約1,050万円)まで下落する可能性がある。
しかし、世界の流動性はすでに底を打ち、急速に上昇している。トランプ政権(再選の場合)の終わりまでにグローバルM2が再び4兆ドル増加する可能性が指摘されており、仮想通貨の強気相場はまだ終わっていないと考えられる。
同様に、GMI(グローバル・マーケット・インサイト)のマクロリサーチ責任者ジュリアン・ビテル氏は、米ドル、原油、債券利回りの低下が金融環境の緩和を示していると指摘している。
GMIの金融環境指数はビットコインと極めて高い相関を持つため、2025年第2四半期には仮想通貨価格が強気転換する可能性がある。
さらに、ビットコインのサイクルトップを示す主要な指標も、強気相場の終焉を示していない。
例えば、「Piサイクルトップ指標」によると、ビットコインの111日移動平均線が350日移動平均線×2と交差するタイミングがビットコインの天井となる。
現在、両移動平均線の間にはまだ大きな乖離があり、ビットコイン価格にはさらなる上昇余地があることを示唆している。
いつ押し目買いをすべきか
ビットコインが底値を形成する可能性のあるいくつかの重要なサポートレベルがある。
トム・リー氏が示した62,000ドル、ジョー・コンソルティ氏が指摘する70,000ドルは重要な水準だ。
また、ビットコインの50週SMA(単純移動平均)および50週EMA(指数移動平均)も強力なサポートとなっており、2023年6月以降、BTCはこれらを上回る価格推移を続けている。
資金を待機させている投資家は、これらの水準でビットコインを段階的に買い増すべきだろう。
ビットコイン以外で押し目買いすべき仮想通貨
ビットコインは依然として魅力的な投資対象であり、2025年には150,000ドル(約2,250万円)に達する可能性があり、2倍のリターンが見込める。
しかし、大口投資家(クジラ)はドージコイン(Dogecoin)やイーサリアム(Ethereum)にも大量の資金を投入しており、小口投資家主体の相場ではこれらの資産が好パフォーマンスを見せると予測されている。中でも、今後の相場でおすすめ仮想通貨として注目される銘柄が増えてきている。
また、AI関連銘柄も再び注目されると見られている。例えば、AIXBTは過去最高値から90%下落しており、現在の水準は魅力的なエントリーポイントと考えられる。
さらに、FartcoinやGoatseus Maximusも現在の価格水準では割安とされている。
特に、次の強気相場ではイーサリアムがソラナ(Solana)をアウトパフォームすると予測されており、ETHベースのAI関連銘柄の需要が高まっている。
例えば、Mind of Pepe(MIND)は、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)で7百万ドル(約10.5億円)以上を調達している。このAIエージェントは、最新トレンドやクジラの動向、市場のセンチメント、売買シグナルをMINDトークン保有者に提供する。
現在の時価総額が小さいことを考慮すると、アナリストはMINDを「次の100倍銘柄」として注目している。
