
米国証券取引委員会(SEC)はXRP現物ETF(上場投資信託)の承認判断を再び先送りし、投資家は様子見姿勢に戻っている。当初は今月に結論が出ると見られていたが、決定は10月に延期された。
XRPを保有している投資家にとって、さらに2か月の不確実性が続くことになる。しかし、その間に賢明なトレーダーたちは待機するのではなく、勢いのある小型アルトコインへ資金をシフトしている。
XRPの大きな転機を待ちながら、リターンを狙える「買うべき暗号資産」を探す投資家にとって注目すべき銘柄がある。本記事では、ETF延期が意味することと、今後大きく動き出す可能性のあるトークンを紹介する。
SECがXRP現物ETFの判断を延期──その意味とは?
昨日午後、SECは複数のXRP現物ETF申請について期限を正式に延長した。対象には21Shares、CoinShares、Grayscale、Bitwiseの提案が含まれており、新たな判断期限は10月18日から23日の間に設定されている。
この追加60日は珍しいことではなく、SECがコメント募集や監視協定の精査、市場への影響を検討するための通常の措置だ。現状では、投資家をさらに待たせることになるだけだ。
🚨 UPDATE: The SEC delays decision on Bitwise and Coinshares XRP ETF, along with Grayscale and Canary XRP Trust.
The new deadline is set for October 2025. pic.twitter.com/XJBLcpsOUQ
— Cointelegraph (@Cointelegraph) August 19, 2025
ただし今回は状況が異なる。今年初め、裁判所はSECによるRipple社への訴えを退け、XRPは証券ではないと判断した。さらに昨年にはビットコインとイーサリアムのETFが承認されており、XRP承認の可能性はこれまでになく高まっている。
ブルームバーグのアナリストは承認確率を95%と見積もり、Polymarketといったベッティング市場でも強い自信が示されている。XRP ETFに関してここまで一致した見方が形成されるのは初めてのことだ。
もし10月に承認されれば、数十億ドル規模の機関資金がXRPに流入する可能性がある。これはBTCやETHのETFで見られた動きと同様で、XRPが規制されたメインストリームの位置に加わる重要な節目となるだろう。
SECによるXRP ETF延期後に注目すべき暗号資産3選
XRPの勢いが10月まで一時的に停滞する可能性がある中、多くのトレーダーは他の機会を追っている。ここでは現在特に注目を集めている3つのアルトコインを紹介する。
1. Bitcoin Hyper(HYPER)
Bitcoin Hyper(HYPER)は、ビットコインが抱える最大の課題のひとつである「処理速度」の問題を解決するために設計された。ビットコインのブロックチェーンは1秒あたり約5件の取引しか処理できず、迅速な決済や分散型アプリケーション(dApps)、現実資産(RWA)、NFTには適していない。
これに対し、Bitcoin HyperはSolana Virtual Machine(SVM)上で稼働する新しいレイヤー2ネットワークを採用している。これにより、Solana並みの処理速度と低手数料を維持しながら、ビットコインのセキュリティにも依存できる仕組みとなっている。
HYPERトークンのプレセールはすでに1,050万ドル(約15億5,000万円)を調達しており、一部の大口投資家は6桁規模の出資を行っている。HYPER保有者はガス代の支払いだけでなく、年利104%のステーキングやDAO(分散型自律組織)ガバナンスへの参加も可能だ。
暗号資産情報サイト99Bitcoinのアナリストは、HYPERを「次の100倍暗号資産」と評価している。SECのXRP決定を待つ間に投資対象を探すなら、Bitcoin Hyperは最有力候補のひとつだ。
2. WEMIX(WEMIX)
WEMIX(WEMIX)はブロックチェーンゲーム分野で有力な銘柄のひとつで、MIR4は「世界トップの暗号資産ゲーム」と呼ばれることもある。WEMIX3.0ネットワークは1秒あたり最大4,000件の取引を処理でき、WEMIX PLAY(ゲーム)、WEMIX.Fi(DeFi)、NILE(DAO)といった幅広いエコシステムを支えている。
この仕組みにより、プレイヤーはゲーム内資産を実際に所有し、プレイ時間を経済的価値へと転換できる点がWEMIXの大きな特徴だ。
一方で、今年は6.1百万ドル(約9億円)のハッキングや一部取引所での取引停止など課題もあった。しかし、チームはセキュリティを強化し、インフラ改善を進めている。新作ゲームの登場も予定されており、今後の反発に向け注目に値するプロジェクトである。
3. TOKEN6900(T6900)
TOKEN6900(T6900)はミームコインとしての位置づけを隠さず、ユーティリティやロードマップを持たない純粋な投機対象だ。しかし、その率直さこそが魅力の一部となっており、結果を出している。
プレセールではすでに220万ドル(約3億2,000万円)を調達し、残り9日を残すのみとなっている。また、T6900のステーキングプロトコルには1億3,900万枚以上のトークンがロックされており、コミュニティの信頼度を示している。
TOKEN6900は、過去1年で12,000%以上の上昇を記録したパロディトークンSPX6900の後継を自称しており、発行枚数もSPXより1枚多くするというユーモアを込めている。ベンチャーキャピタルや内部関係者を持たず、完全にコミュニティ主導で運営されている点も特徴だ。
もし新たなミームコイン相場がSECのXRP決定を待つ間に訪れるなら、T6900は買うべき暗号資産のひとつになる可能性がある。
