年末に見られる「サンタラリー」は、投資家の期待による願望ではない。実際には、クリスマスから新年にかけて市場が勢いを取り戻す傾向が繰り返し確認されている季節的パターンである。過去10年のうち8回、暗号資産市場はこの期間に上昇している。
この動きは、年末にかけて流動性が薄くなる一方で、個人投資家が翌年の相場に期待し始めることが背景にある。特にビットコインは年末と相性が良く、2013年以降の12月平均リターンは4%を上回る。毎回上昇するとは限らないが、年末にかけて強さが出やすい傾向は明確だ。
そこで本記事では、このラリーを先取りするため、現在最も勢いのある4つの暗号資産プレセールを紹介する。これらのプロジェクトは不安定なマクロ環境下でも資金を集めており、取引所上場前の固定価格で参加できる点が魅力だ。
1. Bitcoin Hyper(HYPER)
Bitcoin Hyper(HYPER)は、ビットコイン上にSolanaのような高速処理をもたらすことを目指したレイヤー2である。ビットコインの強固なセキュリティを基盤に、高速処理が可能な新しい層を構築し、BTCをDeFi、ゲーム、ミームコイン取引などに活用できるようにする構想だ。
同プロジェクトは、VCラウンドを行わずに約2,900万ドル(約44億9,500万円)を調達している。HYPERトークンの価格は0.013365ドル(約2.07円)で、「ビットコインレイヤー2」への期待を背景に投資家の関心が高まっている。
HYPERは正式ローンチ後のネイティブガストークンとなり、供給上限は210億枚に設定されている。また、上場直後の売却圧力を緩和するため、プレセール購入者向けに40%のステーキング利回りが提供されている。
暗号資産系の解説者であるBorch Crypto氏もHYPERに注目しており、12月の「買うべき暗号資産」として高く評価した。計画通りに技術が機能すれば、2026年前半における主要インフラプロジェクトの一つとなる可能性がある。
2. Maxi Doge(MAXI)
Maxi Doge(MAXI)は、投機的なミーム文化を前面に打ち出したプロジェクトだ。ジム好きのDogeをモチーフにしたキャラクターが象徴するように、高いリスクとレバレッジを好む「デジェン」文化を取り込んでいる。ミームコインとしての正直な姿勢が共感を呼び、投資家の初期流入を後押ししている。
これまでに4,200万ドル(約65億1,000万円)以上を調達しており、その勢いは続いている。プレセールは段階的に価格が上昇する方式で、早期参加者がより低い価格で購入できる。
"many more ATHs coming soon." – CZ the Goat. https://t.co/MrdLAwfli5 pic.twitter.com/W94zHTPHow
— MaxiDoge (@MaxiDoge_) December 2, 2025
マーケティングへの割り当てが総供給量の40%と大きく、SNS上での露出強化に重点を置いている点も特徴だ。ステーキング利回りは72%、プレセール価格は0.000271ドル(約0.042円)、さらに毎週のトレードコンペも予定されている。
Maxi Dogeは基本的にリスクが高く、市場のムードに左右される側面が強いが、年末から年始にかけてミームコイン市場が活性化する場合、大きな注目を集める可能性がある。
3. PEPENODE(PEPENODE)
PEPENODEは、ミームコイン体験を「Mine-to-Earn」型のブラウザゲームとして再構築することを目指している。ユーザーは仮想マイニングリグを構築し、リアルタイムで暗号資産報酬を獲得できる。ネイティブトークンに加え、PEPEやFARTCOINなどの他のミームコインも取得可能だ。
ステーキング利回りは推定576%と高く、注目されている。さらに、リグのアップグレードにPEPENODEを使用する際、その70%が焼却されるため、ゲームプレイが供給減につながるデフレ型の仕組みが導入されている。

プレセールではこれまでに220万ドル(約3億4,100万円)を調達し、トークン価格は0.0011778ドル(約0.18円)となっている。最低購入額は設定されておらず、ETH、USDT、USDC、クレジットカードでの購入が可能だ。
また、CoinsultとSpyWolfによる2つのスマートコントラクト監査を受け、いずれも問題なしとの報告が出ている。GameFi市場が再び拡大する場合、PEPENODEはその波に乗る可能性が高い。
4. SUBBD(SUBBD)
SUBBD(SUBBD)は、他プロジェクトとは異なり、ミームではなくクリエイターエコノミーの変革を目指す。PatreonのWeb3版とも言えるモデルで、AIツールを用いてクリエイターが抱える業務負担を軽減する点に強みがある。

このプラットフォームでは、インフルエンサーがAIエージェントを利用し、ファンとのコミュニケーションやコンテンツ生成を効率化できる。仲介業者を排除する構造により、クリエイターが収益のより多くを手元に残せる点も重要な利点だ。
こうした価値提案が評価され、プレセールでは130万ドル(約2億150万円)以上を調達している。プレセール価格は0.0571ドル(約8.84円)で、購入者には20%の固定ステーキング利回りも提供されている。
実世界での利用価値を重視する投資家にとって、SUBBDは有力な選択肢となるだろう。すでに2,000人以上のクリエイター(フォロワー合計2億5,000万人)がウェイトリストに登録しており、正式ローンチ後の市場規模は大きいと見込まれる。






