
ビットコイン価格は昨日、11万3,000ドル(約1,670万円)で再び強い売り圧力に遭遇し、2,000ドル以上下落した。しかし、記事執筆時点では買い手が戻りつつある。
時価総額の大きいアルトコインはやや鈍い動きにとどまる一方、中小型銘柄は急騰を見せている。
BTCが再び11万3,000ドルを試す
主要暗号資産であるビットコインは、ここ数日間にわたり11万3,000ドル付近で強い売り圧力を受けてきた。先週金曜日には、米国の雇用統計発表を受けて同水準を一時突破したが、1時間も経たないうちに3,000ドル以上急落した。
その後、ビットコインは11万500ドル前後で推移していたが、月曜日から火曜日にかけて再び上昇し、一時11万3,200ドルに到達した。しかし、再び売り手に押し戻され、ブレイクアウトは阻止された。
続く数時間で価格は11万800ドル(取引所Bitstamp)まで下落したが、水曜日の朝には再び買いが入り、記事執筆時点では再び11万3,000ドルに迫っている。
CoinGecko(コインゲッコー)のデータによれば、ビットコインの時価総額は2兆2,500億ドル(約332兆円)を下回り、アルトコインに対するドミナンスは56.1%となっている。

急騰するアルトコイン
上述のように、時価総額の大きいアルトコインは過去24時間で大きな値動きを見せていない。ETH(イーサリアム)、XRP(リップル)、ADA(カルダノ)、LINK(チェーンリンク)、SUI(スイ)、XLM(ステラ)はわずかに下落している。一方、SOL(ソラナ)、DOGE(ドージコイン)、HYPE、TRX(トロン)、AVAX(アバランチ)は小幅な上昇を記録した。
しかし、中小型銘柄の動きは対照的である。HASHは本日だけで33%急騰し、0.037ドル(約5.5円)を突破した。さらに、IP(21%上昇)、PUMP(14%上昇)、MNT(12.5%上昇)も二桁の値上がりを見せている。
暗号資産全体の時価総額は、CoinGeckoでおよそ4兆ドル(約590兆円)となり、昨日とほぼ同水準を維持している。

Bitcoin Hyperの勢い拡大
日々のアルトコインの値動きに加え、Bitcoin Hyperはビットコインのレイヤー2プロジェクトの中でも特に注目を集め続けている。同トークンは、Solana Virtual Machine(ソラナ・バーチャル・マシン)やZKロールアップ技術との統合により、現行の市場サイクルで大きなテーマとなっている。
アナリストは、Bitcoin Hyperがビットコインの流動性と分散型金融(DeFi)をつなぐ「欠けていたリンク」となり得ると指摘する。そのステーキング利回り(APY)やカノニカルブリッジの仕組みは、個人投資家だけでなく機関投資家からも関心を集めている。
本日の価格変動は中型銘柄ほどの激しさは見られないが、強固な基盤を持つ同プロジェクトは、一時的な投機的上昇とは異なる持続的成長の可能性を示している。
