
アラブ首長国連邦(UAE)は、世界で4番目に大きなビットコイン保有政府として暗号資産分野で存在感を高めている。特徴的なのは、UAEが公開企業シタデル・マイニング(Citadel Mining)を通じて直接BTCを採掘している点だ。
ブロックチェーン分析企業アーカム・インテリジェンスによると、シタデル・マイニングは約6,333 BTCを保有している。同社はロイヤル・グループ傘下のインターナショナル・ホールディング・カンパニー(IHC)により主に支援されており、国家安全保障顧問を務めるタフヌーン・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン氏が率いている。
BREAKING: THE UNITED ARAB EMIRATES IS NOW ON ARKHAM
The UAE’s $700M BTC holdings are now labeled on Arkham. These holdings come from Bitcoin mining operations carried out by Citadel, a public mining company majority owned by UAE Royal Group through IHC.
Arkham is the first to… pic.twitter.com/eIGut5pJXN
— Arkham (@arkham) August 25, 2025
米国、中国、英国といった主要国は、押収した違法取得BTCや制裁措置を通じて準備金を積み上げてきたのに対し、UAEは合法的なマイニングを戦略的に選んでいる。これは、長期的な暗号資産計画を見据えた取り組みとみられる。エルサルバドルと同様、UAEはBTCを中心とした国家レベルでのデジタル資産保有を志向している。
この動きは市場全体に好影響を与え、Bitcoin Hyper(HYPER)、Snorter Token(SNORT)、Remittix(RTX)といったプレセール銘柄への関心を高めている。以下では各プロジェクトを詳しく見ていく。
1. Bitcoin Hyper(HYPER)– ビットコインをレイヤー2で強化するSVM基盤のアップグレード
Bitcoin Hyper(HYPER)は、ビットコインネットワークの近代化に必要な改善点を浮き彫りにしている。BTCが価値保存の中心的存在であることは周知の事実だが、その基盤ネットワークはイーサリアムに比べ依然として処理速度が遅く、手数料も高い。
Bitcoin Hyperのレイヤー2は、この課題を解決するため、Solana Virtual Machineを基盤とするブロックチェーンをビットコインのレイヤー1にカノニカル・ブリッジで接続している。これにより、トランザクションはソラナ並みに高速で、かつ低コストで処理できる。
また、Solanaとの統合により、ビットコインネットワークでスマートコントラクトが利用可能となり、NFT取引、スワップ、DeFiアプリとの連携が可能になる。
利用方法もシンプルだ。レイヤー1のBitcoin HyperウォレットにBTCを預けると、カノニカル・ブリッジがレイヤー2上でラップドBTCを発行する。出金時には、申請すれば逆のプロセスでBTCを引き出せる。
プレセールはすでに1,210万ドル(約18億円)を超える調達に成功。現在、トークンは1枚0.012805ドル(約1.9円)で購入でき、年率91%のステーキング報酬が得られる。終了は2025年第4四半期前と見込まれている。
2. Snorter(SNORT)– テレグラム基盤のボットで有望アルトコインを追跡
Snorter Token(SNORT)は、テレグラム上で稼働するトレーディングボットの公式トークンだ。
このボットは、複数チェーンに登場する新規および予定中のアルトコインを自動スキャンし、安全性評価とともにテレグラムのダッシュボードに表示する。利用者は自動売買機能を使い、急騰前の銘柄を逃さず取引できる。
ローンチ時はSolanaに対応し、その後イーサリアム、BNB、ポリゴン、ベースにも順次拡大予定だ。
SNORTを利用すると手数料は0.85%となり、業界平均の1%を下回る。また保有者は、上位トレーダーの取引を自動コピーできる「ミラートレード」機能や、1秒未満で処理可能な高速RPCにアクセスできる。
すでにプレセールで340万ドル(約5.1億円)を調達済み。現在1枚0.1025ドル(約15円)で購入できるが、価格は近く引き上げられる予定だ。ステーキング報酬は年率130%と高水準であるものの、徐々に縮小している。プレセール終了は2025年10月31日であり、サービス本体は同年第3四半期末までに稼働見込みだ。
3. Remittix(RTX)– 国際送金の仕組みを刷新する
Remittixは、法定通貨の代替として暗号資産を用いることで、国際送金の障壁を取り除くことを目指している。Coinbase(コインベース)のような中央集権的オフランプを介さず、暗号資産による直接的な銀行送金を可能にする仕組みだ。
個人間送金だけでなく、加盟店向けの決済APIも提供。これにより、事業者は暗号資産決済を直接受け取り、法定通貨で精算できる。
プレセールはすでに2,100万ドル(約31億円)を超える資金を集めており、現在RTXは1枚0.0987ドル(約15円)で販売中。間もなく0.1ドル(約15円)に引き上げられる予定だ。プレセール期間中にステーキング報酬はないが、50ドル(約7,500円)以上購入した投資家を対象に25万ドル(約3.7億円)の抽選キャンペーンを実施している。
今後の展望 – UAEの戦略は仮想通貨市場にどう影響するか
BTCマイニングを優先したUAEは、将来的な利益をもたらす国家保有のBTCを確保すると同時に、Web3分野での専門性を高めている。
各国がオンチェーン経済の可能性を真剣に捉え始めれば、暗号資産市場全体に大きな価値をもたらすだろう。Snorter Token、Bitcoin Hyper、Remittixといったプレセール案件にとって、これは絶好の機会といえる。
暗号資産は価格が上下するため、投資前には必ず自主的な調査(DYOR)を行うことを推奨する。本記事は投資助言ではない。
