
ビットコインは、イーサリアムやソラナに並び本格的なWeb3暗号資産になる可能性がある。これは、ビットコインにスマートコントラクトを実装可能にするネットワークアップグレードによるものだ。
BRC-2.0は、イーサリアムと同様のスマートコントラクトをビットコイン上で構築できるようにするために設計された更新である。
しかし、Cysic(サイシック)の共同創業者レオ・ファン氏はThe Defiantへのコメントで「本当の試練は、開発者がネットワークのスケーラビリティや文化的課題といった難題を抱えつつ、追加された複雑性を正当化できるような実用的なアプリケーションを提供できるかどうかだ」と指摘する。
これがビットコインの根本的な課題だ。ビットコインは依然として約10分ごとにブロックを処理しており、BRC-2.0導入後もコンセンサスメカニズムは変わらない。
その遅さは欠陥ではなく、むしろセキュリティ、分散性、耐障害性を強化するための設計思想である。
しかし、ビットコインのレイヤー1上で分散型アプリケーション(dApp)が繁栄する未来を望むとしても、スマートコントラクト機能による需要増に対応できるかは依然として不透明だ。
そこで注目されるのが、ビットコインの問題に異なるアプローチで挑む3つの暗号資産プロジェクトである。ビットコインの基盤を圧迫せずにスマートコントラクトを実現するものも含まれている。ここでは、Bitcoin Hyper(HYPER)、Snorter Bot(SNORT)、Solana(SOL)が今買うべき銘柄として挙げられる。
1. Bitcoin Hyper(HYPER)──ソラナ基盤の機能でビットコインのスケーラビリティを拡張
Bitcoin Hyper(HYPER)は、ビットコインが直面する根本的な課題に取り組むレイヤー2プロジェクトだ。ビットコインは価値保存手段としては他の暗号資産を凌駕してきたが、取引速度が遅く手数料も高い。
BRC-2.0はスマートコントラクト機能を導入するものの、スケーラビリティの問題は依然として残るどころか、むしろ悪化させる可能性もある。
この課題を解決するため、Bitcoin HyperはzKロールアップを備えたソラナ・バーチャルマシン(SVM)をビットコインに導入する。これにより、高速かつ低コストでのトランザクションとスマートコントラクトの実行が可能となる。
仕組みはシンプルだ。ユーザーは保有するBTCをBitcoin Hyperのカノニカル・ブリッジに送付する。すると、同額のラップドBTC(wBTC)がレイヤー2上に発行され、ユーザーのアカウントに入金される。
受け取ったwBTCは、DeFiアプリやNFT取引、暗号資産スワップに利用でき、ソラナと同等の処理速度を享受できる。BTCを再びレイヤー1に戻す場合も、逆の手順で出金可能だ。
$HYPER is on a journey. ⚡️
And there's only one way to go… UP! 🔥https://t.co/VNG0P4FWNQ pic.twitter.com/Hndq1RLAsL
— Bitcoin Hyper (@BTC_Hyper2) September 3, 2025
基盤トークンであるHYPERを保有することで、取引手数料の割引やDAO(分散型自律組織)への参加権が得られる。
現在プレセール中のHYPERはすでに1,360万ドル(約20億円)を調達しており、価格は0.012845ドル(約1.9円)に上昇。プレセールはダイナミック方式のため、今後さらに価格は引き上げられる。
ステーキング報酬も最大80%(年率)と高水準である。購入希望者は、次回の価格引き上げ前に参加する必要がある。
2. Snorter(SNORT)──Telegram上で有望トークンを発掘する取引ボット
Snorter Token(SNORT)は、ソラナエコシステム向けに構築されたTelegramベースの取引ボット「Snorter Bot」を駆動するプレセールトークンだ。
ユーザーはアプリを離れることなく、Telegramのインターフェースからトークンのスナイプ、スワップ、資産管理を行える。
Snorterは独自のハニーポット解析ツールを活用し、新規アルトコインの中からラグプル(詐欺的仕組み)リスクを検知(テスト成功率85%)して有望銘柄を選別する。ユーザーは条件を設定するだけで、自動的に売買を実行できる。
ローンチ時にはソラナ上の取引をサポートし、今後はイーサリアム、BNB、ポリゴン、Baseへの対応も予定されている。BRC-2.0の動向次第では、ビットコイン関連トークンへの対応も視野に入れていると考えられる。
Snorter left Earth. Green candles only visible from orbit. pic.twitter.com/u8tNd7HxNL
— Snorter (@SnorterToken) September 3, 2025
SNORTのプレセールはすでに開始され、約370万ドル(約55億円)を調達済み。早期参加者はプレセール利益や最大125%(年率)のステーキング報酬、取引手数料の優遇、新規トークンへの優先アクセスといった特典を得られる。
1トークン0.1033ドル(約15円)で参加可能だ。
3. Solana(SOL)──高速処理で大量スマートコントラクトに対応
Solanaは毎秒数千件以上のトランザクションを処理できる高性能ブロックチェーンだ。Proof-of-Stake(プルーフ・オブ・ステーク)とProof-of-History(時間証明)を組み合わせ、並列処理によって65,000件超の取引を処理できる。テストでは100,000件/秒を突破した例もある。
この性能により、SolanaはDeFiアプリ、ミームコインローンチパッド、スワッププラットフォームなど多彩な分散型アプリの基盤となっている。
Solanaエコシステムの時価総額は2,750億ドル(約40兆円)に達しており、SOL価格も直近1年間で56.8%上昇し、現在211ドル(約3万2,000円)で取引されている。主要なCEXやDEXで購入可能だ。
スマートコントラクトがビットコインにもたらす変化とは?
ビットコインのレイヤー1にスマートコントラクトが実装されれば、BTCを中心とした独自のDeFiエコシステムが誕生する可能性がある。
一方で、ビットコインの魅力は「デジタルゴールド」としての価値保存機能にある。ユーティリティを求めて購入されるわけではないため、需要増がスケーラビリティを圧迫すれば、投資対象としての魅力を損なう恐れがある。
Bitcoin Hyper(HYPER)は、BTCの価値保存性を維持しつつ、スマートコントラクトの利便性を取り込むことで両者の利点を兼ね備えた解決策となる。BRC-2.0が導入されても、Bitcoin Hyperの価値はプラットフォーム公開とともに明らかになるだろう。
暗号資産は常に価格変動リスクを伴う。投資前には必ず自身で調査を行い、失っても良い範囲で資金を投入することが重要である。本記事は投資助言ではない。
