年初の低迷から一転、仮想通貨市場のセンチメントが急速に改善している。オンチェーンには再びクジラ(大口投資家)が戻り、個人投資家もブレイクアウトを狙って動き始めている。全体的にリスク選好も高まっている状況だ。
仮想通貨市場全体の時価総額は約3.9兆ドル(約620兆円)に迫り、Fear & Greed Index(市場心理指数)は「Greed(強気)」の67を示している。市場のムードが明確に変化している。
ここ数カ月は停滞が続いていたが、今は強気派が勢いを取り戻しつつある。ミームコインが急騰し、プレセールは即完売、アーリーステージでの投資が全体的に好調だ。
では、今注目すべき銘柄とは何か。Gemini(ジェミニ)のAIが市場を分析し、今後数カ月でブレイクアウトが期待できる3つのトークンを選出した。
1. Bitcoin Hyper(HYPER)──Bitcoin初の実行レイヤー
ビットコインは最も安全なブロックチェーンとされる一方で、処理速度が遅く、スマートコントラクトも使えず、取引手数料も高いという課題がある。そのため、これまでEthereumやSolanaといったブロックチェーンがdApp(分散型アプリケーション)の発展を牽引してきた。

Bitcoin Hyper(HYPER)は、こうした流れを変える存在として注目されている。Solana Virtual Machine(ソラナ仮想マシン)を活用した、ビットコイン向けのリアルタイムなレイヤー2であり、スマートコントラクトや1秒未満の高速取引、DeFi(分散型金融)をビットコインにもたらす。
中央集権的なサイドチェーンやラップされた代替手段ではなく、zk-proof(ゼロ知識証明)を用いてビットコインのレイヤー1に直接決済を戻す仕組みを採用している。
ネットワークのネイティブトークンであるHYPERは現在、プレセール初期段階にあり、価格は0.012375ドル(約2円)。これまでに450万ドル(約7億1,000万円)を調達しており、初期ステーカーには213%の年利が提供されている。
ミームコイン、実利用向け決済、dAppの構築など、ビットコインがこれまでできなかった機能を可能にするこのプロジェクトは、価格上昇とともにプレセール価格も段階的に上昇しており、今が最適なエントリーポイントとされている。
早期参加を希望する場合は、Bitcoin Hyperの購入方法についての簡単なステップガイドが公式サイトで公開されている。
2. Best Wallet Token(BEST)──実用性で勝負するMetaMaskの対抗馬
GeminiのAIがインフラ系プロジェクトに注目しているのは当然とも言える。Web3の入口であるウォレット市場で、現在急成長中なのがBest Walletだ。
MetaMaskはユーザー体験(UX)や機能面で後れを取っている一方、Best Walletは洗練されたインターフェース、高度なセキュリティ、トークン報酬によって急速にユーザーを獲得している。

中心となるのが、ウォレットのネイティブトークンであるBESTだ。ガス代の割引、プレセールへの優先アクセス(「Upcoming Tokens」機能を通じて、すでに200万ドル(約3億1,000万円)以上を提携プロジェクトで調達)、iGaming関連の限定報酬(ルートボックスやボーナス)などに利用される。
現在のトークン価格は0.025375ドル(約4円)で、これまでに1,410万ドル(約22億3,000万円)を調達済み。ステーキング年利は96%と高く、長期保有への信頼が伺える。
ガバナンス機能の導入や暗号資産デビットカードの開発、さらなるエコシステム統合も計画されている。月間ユーザー成長率が50%を超える中、Best WalletはMetaMaskに代わる有力な選択肢として存在感を増している。
実用性、ユーザー獲得力、実際に意味を持つインセンティブを重視する投資家にとって、BESTは注目すべきプレセールだ。
3. Pudgy Penguins(PENGU)──機関投資家が動いたミームコイン
ミームコインがETF申請の対象となるのは異例だが、Pudgy Penguins(PENGU)はその例外となった。Canary ETFの提案には、PENGUのほかNFTやETH、SOLといった主要銘柄も含まれており、このトークンが市場から真剣に受け止められ始めていることを示している。

PENGUは、成功を収めたPudgy PenguinsのNFTブランドから生まれたトークンであり、現在までに12万2,000人以上のホルダー、25億ドル(約4000億円)の時価総額、20億ドル(約3,200億円)近い1日あたり取引量を記録している。
多くのミームコインが短命で終わる中、PENGUはBinance(バイナンス)によって「Seed Tag(新興銘柄)」が解除され、より確立されたトークンとして扱われるようになった。
現在の価格は約0.04ドル(約6円)で、過去1カ月間で300%以上の上昇を記録。機関投資家と個人投資家の両方の関心が高まっていることが分かる。
仮想通貨カルチャーにルーツを持ち、金融商品としての基盤も整えているPENGUは、ミームの拡散力と機関投資家の信頼を兼ね備えた、稀有なポジションにある。
雰囲気で買うにせよ、ファンダメンタルズで選ぶにせよ、Pudgy Penguinsは有力な選択肢の一つだ。
Geminiの選定銘柄は次の仮想通貨トレンドとなるか?
Geminiの選定銘柄をそのまま追うかどうかは別として、これらは市場の変化を示している。つまり、「実用性重視のプレセール」「実需のあるインフラ」「本格的な扱いを受け始めたミームコイン」の3点だ。
HYPERとBESTは、ビットコインのスケーラビリティ問題やウォレットUXのギャップといった、仮想通貨の根本課題にアプローチしている。PENGUは、ミームと機関投資家の力が交差することで起きる新たなダイナミクスを体現している。
もちろん、特にプレセール段階ではリスクは高い。しかし、リターンもまたそのリスクの中にある。
※本記事は投資助言を目的としたものではありません。投資判断は必ずご自身で行ってください。仮想通貨市場は非常に不安定かつ投機的です。損失を許容できる範囲で投資してください。






