仮想通貨市場の調整局面が続く中、割安な価格で投資できる銘柄を探す動きが強まっている。もっとも、次の有望銘柄を見極めるには、的確なタイミングと確信、そして群衆に先んじた行動力が求められる。
ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は、日本銀行が政策金利を0.75%に引き上げると発表したことを受け、上昇した。これに加え、米国のインフレ指標が鈍化したことで、投資家のリスク資産への選好が再び高まっている。
ここ数週間、BTC価格は8万5000ドル〜9万5000ドル(約1300万〜1450万円)の狭いレンジで推移しており、今週の下落でレンジ下限に近づいた。専門家の間では、この水準が次の上昇に向けた好機になるとの見方が出ている。
こうした流れの中、Bitcoin Hyper(ビットコイン・ハイパー)が次の強気相場で大きな恩恵を受ける新興プロジェクトとして注目を集めている。同プロジェクトは、ERC-20(イーサリアム上でトークンを発行するための共通規格)が果たした役割をビットコインで再現することを目指す。
2025年12月に向けた注目の仮想通貨投資先
仮想通貨投資家にとって不安定な展開となった2025年も終盤に差しかかり、高いリターンは大型銘柄から生まれにくいとの認識が広がっている。そのため投資家は、各資産が市場サイクルのどの段階にあるかを重視している。
2025年はインフラ系トークンが市場を主導しており、2026年には最大の上昇率を記録する可能性があるとみられている。
ビットコイン・ハイパー:インフラ系トークンを牽引する安全資産候補
Bitcoin Hyperは、ビットコインのネットワーク上に直接構築されたレイヤー2(基盤ブロックチェーンの処理能力を補完する第二層技術)プラットフォームである。現在はプレセール段階にあり、これまでに2950万ドル(約44億円)以上を調達し、6億5000万枚超のトークンを販売した。

ビットコインは高い安全性で知られる一方、実用性には限界があるとされてきた。同プロジェクトは、この課題を解消することを目的としている。レイヤー2基盤により、安全性と実用性の両立を図る点が特徴だ。
利用者は、資金の管理権を手放すことなくBTCをレイヤー2ネットワークへ移動できる。仲介業者を介さず、分散型スマートコントラクト(自動実行される契約プログラム)がビットコインのブロックを直接検証し、BTCをロックする仕組みを採用している。
確認後、同等価値のBTC資産がビットコイン・ハイパー上で発行され、エコシステム内で利用可能となる。これにより、低手数料かつ高速な取引環境で、ステーキングや取引、利回り獲得が可能になる。
さらに、HYPERトークン保有者は年率39%でステーキングできる点も注目される。同プロジェクトはCoinsultとSpywoldの監査をすでに通過しており、信頼性の高さを示している。現在、1枚0.013445ドル(約2円)という割安価格での購入が可能だ。
Artificial Superintelligence Alliance(FET):AI開発が機関投資家を引き付ける
Artificial Superintelligence Alliance(人工超知能連合)は、実用的な技術を構築する仮想通貨プロジェクトが機関投資家の資金を呼び込む好例とされる。
同トークンは0.20ドル(約30円)前後で取引されており、先行きに対する期待感が高まりつつある。同連合はFetch.ai、SingularityNET、Ocean Protocolが統合して誕生し、汎用人工知能(AGI)の研究に特化した分散型AI組織としては最大規模となった。

10月中旬以降、大口保有者が約8800万枚のFETを引き出しており、積極的な蓄積が進んでいることが示唆される。AIとブロックチェーンの統合には、投機的な物語ではなく、実績ある提携関係と稼働中の技術が不可欠とされる。
価格下落の影響は大きかったものの、同プロジェクトは仮想通貨分野を超えた応用が期待される技術的進歩を体現している。
ビッテンソルは400ドル超で安定、今後の展開は
11月に一時539ドル(約8万1000円)まで上昇した後、Bittensor(ビッテンソル、TAO)は弱気相場に入り、数週間で50%以上下落した。その後、258ドル(約3万9000円)の支持線を3週間以上維持していたが、火曜日にこれを割り込み、きょうは219ドル(約3万3000円)まで下落した。

その後、価格は6%反発しており、短期的な回復の兆しが見られる。ただし、TAO価格は100日および200日の長期移動平均線を下回っており、弱気見通しが続いている。
MACD(移動平均収束拡散法)はシグナルラインを下回り、下落基調を示している。一方、RSI(相対力指数)は33まで低下し、売られ過ぎ水準に入ったことで、近く反転する可能性も示唆される。
もっとも、弱気の勢いが強まれば、200ドルや170ドル(約2万6000円)といった数カ月ぶりの安値まで調整する可能性がある。一方で、新規資金の大幅流入と市場全体のセンチメント改善が進めば、314ドルの抵抗線を突破し、380ドルや450ドル付近まで上昇する展開も想定される。






