概要
- コインベース(Coinbase)は、個人投資家が初期段階の仮想通貨案件に参加できる新しいトークン販売プラットフォームを発表した。毎月1件の厳選された販売をUSDC(米ドルと連動したステーブルコイン)で実施する仕組みで、初回はMonadから始まる。
- また、Bitcoin Hyperは高速なトランザクション処理とビットコインのセキュリティ層を組み合わせた設計で注目されている。
- Maxi Dogeはミーム文化を基盤とし、動的ステーキング機能と低価格(0.0002675ドル=約0.04円)を武器にコミュニティ拡大を狙う。
- さらに、Remittixは30以上の法定通貨への送金を可能にする「仮想通貨から現金」送金ネットワークを構築しており、プレセールで2,800万ドル(約42億円)を超える資金を調達している。
コインベースは、一般投資家が上場前の新トークンを購入できる仕組みを導入した。これは、2017〜2018年のICOブーム以来となる個人投資家向けの新たな資金調達モデルである。
同社は月1回の販売を想定し、アルゴリズムによる配分とUSDC決済を採用。これにより、コインベースが一次発行市場の中心的存在となることを狙っている。
これまで大口投資家やプライベートラウンドに限られていた初期投資へのアクセスが、一般投資家にも開かれた形だ。登録制と1週間の注文期間を設けることで、前回のICO期のような混乱を防ぐ狙いもある。
現在、仮想通貨プレセール市場では、実用性の高いプロジェクトや信頼できるチーム、明確な需要を持つ案件への注目が高まっている。なかでも、ビットコイン連動型のレイヤー2(L2)「Bitcoin Hyper」、ミーム文化を軸にした「Maxi Doge」、現実世界の送金を狙う「Remittix」が注目銘柄として浮上している。
Bitcoin Hyper(HYPER)──ビットコイン連動の高速L2ネットワーク
Bitcoin Hyperは「ビットコインの安全性を維持しながらアプリ速度で取引を実現する」ことを目的に開発されたレイヤー2プロジェクトである。
同プロジェクトは、Solana Virtual Machineを用いたロールアップ型アーキテクチャを採用し、トランザクションをバッチ処理してビットコインに書き戻す方式を取る。これにより、決済、DeFi(分散型金融)、dApps(分散型アプリ)をほぼ即時で処理できるように設計されている。

プレセールは好調で、累計調達額は2,680万ドル(約40億円)を超え、現在の販売価格は0.013255ドル(約2円)となっている。
HYPERトークンは手数料、ガバナンス、ステーキング用途に使われ、ETHやSOLから簡単に移行できるマルチチェーンブリッジも計画中だ。
コインベースの新プラットフォームが個人投資家を再びインフラ系トークンに誘導すれば、ビットコイン決済を基盤にしたL2であるBitcoin Hyperの成長余地は大きい。
Maxi Doge(MAXI)──ミーム文化とステーキングで勢いを維持
Maxi Dogeは「シンプルなブランドと持続的インセンティブ」をテーマにしたミーム系プロジェクトである。
特徴的なドージ系デザイン、固定供給、そしてプレセール段階から稼働するライブステーキング機能を備える。
公式サイトによれば、変動APY(年利)を採用し、ローンチ時のDEX流動性確保を目指して設計されている。すでに390万ドル(約6億円)以上を調達しており、販売価格は0.0002675ドル(約0.04円)だ。

ステーキングによって保有期間を延ばし、コミュニティの一体感を高めるこの仕組みは典型的なミーム戦略といえる。
低価格トークンは個人投資家の参入を促す傾向があり、規制環境下でのプレセール復活によって、MAXIのようなプロジェクトに再び資金が流入する可能性がある。
また、ロードマップにはコンテストや戦略共有イベントも含まれており、市場が落ち着いている局面でも高いエンゲージメントを維持できるよう設計されている。
Remittix(RTX)──実需志向の「PayFi」送金ネットワーク
Remittixは、仮想通貨で送金し、30以上の法定通貨に現地銀行口座で着金できる仕組みを提供する決済プラットフォームだ。
「PayFi(ペイメント×DeFi)」モデルを採用し、複雑な暗号資産プロセスを排除、固定手数料と即日決済を実現する。
スマートコントラクトはEthereum上で、スピード処理はSolanaを利用するなどマルチチェーン構成を採用。ウォレットは暗号資産から法定通貨への即時ブリッジを提供し、規制当局の関心が高い実需領域を狙っている。

プレセールでは2,800万ドル(約42億円)以上を調達し、現在の販売価格は0.1166ドル(約18円)。
個人投資家が上場前の厳選トークンを購入できる環境が整えば、こうした実用型プロジェクトは市場で注目を集めるだろう。
Remittixは予測可能な手数料体系と国際送金に特化したユースケースを持ち、単なる話題先行型プロジェクトとは一線を画す。ウォレットが予定通り稼働すれば、取引所上場後も安定した流動性移行が期待できる。
まとめ
コインベースの新トークン販売プラットフォームは、審査済みトークンの早期販売を一般投資家の前に再び提示した。
現在注目される仮想通貨プレセールのなかで、Bitcoin Hyper、Maxi Doge、Remittixの3銘柄はそれぞれ異なる方向性を持つ──ビットコイン連動のL2性能、コミュニティ主導のミーム文化、実需型の国際送金。
いずれも成長の可能性を秘めているが、プレセール投資は流動性リスクと規制リスクを伴うため、参加前に条件や地域制限、ベスティング(権利確定)期間を確認することが重要である。
※本記事は教育目的の解説であり、投資助言ではない。






