
暗号資産市場ではこれまでも強気相場が何度も見られてきたが、現在の上昇局面は特別な意味を持つ。それは単なる価格の動きだけでなく、チャート外で進む暗号資産関連の画期的な動きが相場を後押ししているためだ。
過去1か月の間に、米国では以下のような重要な政策発表が相次いだ。
- 401(k)暗号資産投資枠の拡大:退職年金制度「401(k)」で暗号資産への配分が可能となり、数百万人の米国人にデジタル資産への投資機会が開かれた。
- プロジェクト・クリプト:米証券取引委員会(SEC)の議長が発表した大規模構想で、規制の簡素化やイノベーション促進を通じて、米国を世界の暗号資産中心地とすることを目指す。
- GENIUS法案:研究資金の提供、暗号資産スタートアップの支援、税制の明確化を通じてブロックチェーン普及を後押しする重要法案。これを受けてステーブルコイン(価格が安定した暗号資産)の評価も上昇した。
政策面だけでなく、機関投資家によるビットコインやイーサリアムの大量購入が過去最高ペースで進んでおり、市場アナリストの強気予測も相次いでいる。
今後1年、5年、10年と暗号資産市場が好調を維持する理由は比較的明確だが、次に大きく上昇する銘柄を特定するのは容易ではない。
そこで今回は、Googleが開発したAIチャットボット「Gemini」に注目した。Google検索と高度な分析力を備えた同AIは、市場の最新動向を的確に読み取り、有望なアルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)を絞り込むことができる。
以下では、Geminiが選んだ注目銘柄と、それぞれが大きなリターンを狙える理由を紹介する。
1. Bitcoin Hyper(HYPER)──高速・低コスト・高機能化を実現するビットコインのレイヤー2
Bitcoin Hyper(HYPER)は、ビットコインの長年の課題である低速、高コスト、限定的なプログラム機能を解決し、現代的な性能を備えたブロックチェーン環境を構築することを目的とした新しい暗号資産プロジェクトだ。
ビットコインの基盤層は1秒間に約7件の取引しか処理できないのに対し、ソラナ(Solana)は最大3,000件を処理可能だ。さらに、ビットコインはスマートコントラクト機能を持たないため、DeFi(分散型金融)やdApps(分散型アプリケーション)には不向きである。
HYPERはソラナ・バーチャルマシン(SVM)を統合することで、ソラナ並みの高速処理、低手数料、そしてWeb3との完全互換性をビットコインに導入。これにより、レイヤー2上での高速DeFi取引、NFT、ゲーム、融資、ステーキング、DAO運営などが可能になる。
また、ビットコインとHYPER間の資産移動には、分散型・非カストディアル(利用者が資産管理権を保持する)形式の公式ブリッジを利用。これにより、レイヤー1のBTCをレイヤー2対応の「ラップドBTC」に変換し、HYPERのエコシステムに参加できる。引き出し時は再びネイティブBTCへ戻すことも可能だ。
予測によれば、HYPERの価格は2025年末までに最大2,400%上昇し、0.32ドル(約45円)に達する可能性がある。今の価格0.01265ドル(約1.78円)で500ドル(約7万5000円)分購入すれば、うまくいけば年末には約1万2,500ドル(約188万円)になる計算だ。
この注目ICO(新規暗号資産公開)はすでに850万ドル(約12億8,000万円)を調達しており、今も購入可能だ。
2. Best Wallet Token(BEST)──高機能・高セキュリティを備えた非カストディアル型ウォレット
Best Wallet Token(BEST)は、ユーザーが秘密鍵を完全に管理できる非カストディアル型暗号資産ウォレット「Best Wallet」を支える基盤トークンだ。
Best Walletは高度な暗号化、多要素認証、ハッキングや詐欺、フィッシング対策を備えた包括的なセキュリティ機能を提供。外部サイトを経由せず、アプリ内から直接新しいミームコインのプレセールに参加できる「Presale Aggregator」も搭載している。
ウォレットの作成は60秒以内で完了し、複数のブロックチェーン間でのトークンスワップや、用途別のウォレット作成(取引用、保有用、ステーキング用など)も容易だ。
BESTは年末までに0.072ドル(約10円)まで上昇する可能性があり、短期間で180%のリターンを見込む予測もある。さらに現在92%のステーキング利回りが設定されており、取引手数料の割引やプレセール先行アクセス、ガバナンス権などの特典も付与される。
このプロジェクトはすでに1,460万ドル(約22億円)以上を調達。現在の販売価格は0.025475ドル(約3.58円)だ。
3. XRP(XRP)──決済特化型暗号資産、次の上昇に向けて加速
Geminiが挙げた最後の銘柄は、すでに市場で確固たる地位を持つXRPだ。
2025年8月7日、XRPは長年続いた米SECとの訴訟が正式に終了。両者が連邦控訴裁判所に共同で訴訟取り下げを申請したことで、法的リスクが解消された。
さらに、XRP ETF(上場投資信託)承認への期待も高まっており、予測市場Polymarketによると承認確率は81%に達している。ETF承認が実現すれば、規制市場を通じたXRPへの投資が容易になり、新規資金流入が見込まれる。
テクニカル面でも好材料が多い。4時間足チャートではフィボナッチ0.5〜0.618水準で反発しており、上昇継続の可能性を示唆。日足チャートでも短期EMA(10日、20日、50日)を上回って推移しており、買い優勢が続いている。
XRPは現在3.15ドル(約442円)付近で取引されており、保守的な予測でも8%程度の上昇が見込まれ、新高値更新への足掛かりとなる可能性がある。
まとめ
Geminiに暗号資産ポートフォリオ構築の提案を求めた結果、低価格で高成長が期待できるBitcoin Hyper(HYPER)やBest Wallet Token(BEST)、そして強固な実績を持つXRPという、バランスの取れた候補が提示された。
ただし、暗号資産市場は極めて変動が激しく、投資にはリスクが伴う。本記事は投資助言ではなく、投資判断は必ず自身で調査・検討のうえ行う必要がある。
