XRP（エックスアールピー）の価格予測が再び注目を集めている。ビットコイン（BTC）とイーサリアム（ETH）が横ばいの中、トレーダーは資金をアルトコインへと移している。XRPは最近2.48ドル（約380円）まで下落し、24時間で3.57%の下落を記録した。
しかし、市場全体のデリバティブ（金融派生商品）データは異なるシグナルを示している。オプションデータやリスクリバーサル、テクニカル指標からは、XRPの次の大きな値動きへの関心が高まっていることがうかがえる。
同時に、ソラナ・バーチャルマシン（Solana Virtual Machine）上に構築された新しいビットコイン・レイヤー2「Bitcoin Hyper（ビットコイン・ハイパー）」
が急速に勢いを増しており、プレセール（先行販売）で2,500万ドル（約38億円）以上を調達している。これにより、トレーダーは次のローテーション・サイクルにおいて、より速く安価な代替手段を得ることになる。
ビットコインの勢い低下でXRPへの資金移動が進む
アルトコイン市場全体で資金の回転が加速する中、XRPはBTCやETHを相対的に上回る動きを見せている。Amberdata（アンバーデータ）の最新データによると、XRPの25デルタ・リスクリバーサルが主要な満期期間（10月31日、11月28日、12月26日）でプラスに転じている。
これは、トレーダーがプットオプションよりもコールオプションに高いプレミアムを支払っていることを意味し、市場の熟練投資家の間で強気の見方が広がっていることを示している。
一方で、ビットコインのリスクリバーサルは2026年9月までの全満期でマイナスを示しており、長期投資家が依然として下落リスクに備えていることがわかる。イーサリアムの市場心理は中立的だが、XRPのような強い楽観ムードは見られない。
デリビット（Deribit）のデータによれば、XRPのコールオプション建玉（オープンインタレスト）は特に中型銘柄セグメントで増加しており、大型銘柄からボラティリティの高い銘柄（例：XRP、SOL）へのシフトが進んでいることを裏付けている。
この資金ローテーションは、10月10日の暴落で200億ドル（約3兆円）超のレバレッジポジションが清算された直後に始まった。強制売却が一巡した今、トレーダーは新たな上昇余地を探しており、XRPはその流れの恩恵を受けている。
XRP価格予測：トレーダーが注視する重要テクニカルレベル
チャート分析の観点では、XRPは今月初めの急落後、現在もレンジ相場での調整局面にある。価格は2.26ドル（約345円）のサポートと2.72ドル（約415円）のレジスタンスの間に挟まれ、日足チャート上では下降トライアングルが形成されている。
このパターンはモメンタムの弱まりを示唆するもので、RSI（相対力指数）が37を示し、50日EMAが200日EMAを下回っている現状とも一致する。
もしXRPが2.72ドルを明確に上抜ければ、3.15ドル（約480円）、さらに4.20ドル（約640円）への上昇が視野に入るとアナリストは見ている。
Qwen AIの分析もこれを支持しており、好材料が続けば2026年1月までに3.80〜4.20ドルの範囲を目指す可能性があると予測している。
一方で、弱気シナリオも依然として残る。2.26ドルを下抜けた場合、ブレイクアウトのシナリオは無効となり、2.02ドル（約310円）または1.77ドル（約270円）付近まで下落する可能性がある。
直近のローソク足ではスピニングトップやドージーが確認されており、市場の迷いが続いていることを示している。明確な方向性を決定づけるためには、強い材料が必要だ。
注目すべきイベントは1月に予定されるXRP ETF（上場投資信託）の審査ウィンドウである。もし承認されれば、XRPがレジスタンスを突破し新たな価格発見フェーズに入るきっかけとなる可能性がある。
Bitcoin Hyper：速度とスケーラビリティ競争の新たな挑戦者
XRPが次のレンジを模索する中、プレセールで勢いを増しているのがBitcoin Hyper（HYPER）だ。
同プロジェクトはソラナ・バーチャルマシン（SVM）上に構築された初のビットコイン・ネイティブ・レイヤー2として注目されている。
XRPが従来のパートナーシップや法的課題に縛られているのに対し、Bitcoin Hyperはスピード、分散性、高速dApps（分散型アプリ）の統合に焦点を当てている。
プレセールではすでに2,530万ドル（約38.5億円）以上を調達し、トークン価格は0.013195ドル（約2円）で、次の値上げを控えている。
このプロジェクトはビットコインのセキュリティとソラナの高速・低コストなインフラを融合し、BTCベースのミームコインや決済ソリューション、DeFi（分散型金融）アプリの可能性を開放している。
監査企業Consultによる監査を受け、49%のステーキング報酬プログラムも導入。これにより、次世代ビットコイン・スケーラビリティに早期参加したい投資家の注目を集めている。
Arbitrum（アービトラム）やOptimism（オプティミズム）などのイーサリアム系レイヤー2が高い評価額を得ている中、より安価で初期段階の案件を探すトレーダーにとって、HYPERは魅力的な存在となっている。
短期的にはXRPよりBitcoin Hyperの方が上昇余地が大きい可能性
アナリストたちがXRPの価格シナリオを議論する一方で、モメンタムトレーダーはより俊敏な機会に注目している。
Bitcoin Hyperは単なる支払い資産や投機対象ではなく、スケーラブルなレイヤー2エコシステムとして開発者が新しいアプリケーションを展開でき、ユーザーがソラナとビットコイン間をリアルタイムでブリッジできる環境を提供する。
XRPが依然として規制や裁判の行方に左右される一方で、Bitcoin Hyperはオンチェーンの参加とスマートコントラクト技術によって進化している。これは、ストーリー中心の市場で「実行力」を重視するトレーダーにとって重要な違いだ。
XRPが現在のパターンを解消するまでに数週間かかる可能性がある中、HYPERはすでに動き始めている。プレセール・ダッシュボードによれば、次の価格上昇まで残り30万ドル（約4,500万円）しか残っていない。
その緊迫感と実用性の高さから、多くの短期投資家がHYPERを「0.02ドル以下で最も有望なアルトコイン」と評価している。
