
2025年8月7日、Ripple Labs(リップル社)と米証券取引委員会(SEC)は、それぞれの控訴を取り下げる共同申立書を提出し、約5年に及んだXRPを巡る法的な不確実性に終止符を打った。
法的明確化がXRPの強気モメンタムを後押し
今回のRipple-SEC訴訟の解決により、XRPにとって最大の規制上の懸念が払拭されたことを受け、市場は敏感に反応した。XRP価格は24時間で12%以上上昇し、2.99ドル(約447円)から3.33ドル(約498円)へと急伸。取引量も3億XRPに増加した。
訴訟が正式に終了したことで、投資家の間では長期的に8ドル(約1,196円)を目指す可能性が意識されており、これはテクニカル指標や市場心理からも支持されている水準だ。「SEC対Rippleの訴訟はついに終了した。控訴は棄却された」と弁護士のビル・モーガン氏は述べ、市場の高揚感を反映した。
Ripple対SEC:米国暗号資産規制における画期的な判決
この訴訟は2020年に始まり、XRPが証券に該当するか否かが争点だった。その結末は米国における暗号資産の規制枠組みにおいて重要な節目とみなされている。控訴棄却により、一部でRipple側に有利とされた下級審判決が維持されることになったが、判例としての拘束力は持たない。
Following the Commission's vote today, the SEC and Ripple formally filed directly with the Second Circuit to dismiss their appeals.
The end…and now back to business. https://t.co/nVqthNcFOt
— Stuart Alderoty (@s_alderoty) August 7, 2025
リップル社の最高法務責任者スチュアート・アルデロティ氏は、SECとリップルが連名で連邦第2巡回区控訴裁判所に控訴の取り下げを申し立てたことを確認。これにより、同社は事業活動に再び集中できるようになる。
この規制明確化は、特に米国市場において、これまで不透明さから参入を控えていた機関投資家のXRPエコシステムへの参加を後押しする可能性が高い。
XRP価格のブレイクアウトと注目レベル
控訴棄却のニュースを受け、XRPは7月中旬以来の下落トレンドラインを上抜けし、強い上昇基調を示した。機関投資家の需要、テクニカル面でのブレイクアウト、そして投資家心理の回復が相まって上昇を加速させた。
$XRP on target! ✅ https://t.co/QWO9rsC0nk pic.twitter.com/4moUVn05JX
— Ali (@ali_charts) August 8, 2025
現在XRPは3.33ドル前後で推移し、3.20ドル付近に強固なサポートが存在する。チャート上では3.39ドルが直近の抵抗線として注目されており、これを明確に突破できれば、短期的には3.55ドルや3.70ドルが視野に入る。買い圧力が持続すれば、心理的節目である4.00ドル突破も期待される。
機関資金流入とETFの追い風
24時間の取引高は205%増の186.3億ドル(約2兆7,900億円)に達し、未決済建玉も20%増の87.9億ドル(約1兆3,200億円)となった。特に大口投資家による活発な動きは、XRPの長期的な成長への信頼を示している。バイナンスではロング/ショート比率が2.74で強気優勢を示している。
さらに、日本のSBIホールディングスがビットコインとXRPを組み合わせたETFの立ち上げを申請しており、他市場にも同様の動きが波及すれば、XRP需要の拡大につながる可能性がある。
XRP価格予測:8ドル到達は可能か
複数のテクニカルアナリストは、チャート上で典型的な「ブルフラッグ(強気旗形)」パターンを指摘しており、これは上方向への大きな値動きの前兆とされる。これらのパターンからは、勢いが維持され、規制明確化による資金流入が続けば、今後数か月で8~15ドル(約1,196~2,244円)を目指す可能性が示唆される。
マクロ的に見ても、訴訟の終結、世界的な暗号資産ETF需要の拡大、そして堅調なテクニカル環境により、リップル 今後は新たな上昇局面に入る条件が整っている。
リスクと押し目候補
強気相場が続く一方で、アナリストは短期的上昇トレンドを維持するために3.20~3.22ドルのサポートを守る必要があると警告している。これを割り込むと3.10ドル、さらには200日移動平均線の2.95ドルが意識される展開となる。
それでも、法的な不透明感が解消されたことで、市場の見通しは明るくなっている。近い将来に8ドルへ到達するかは不透明だが、RippleとXRPにとって今後の道筋は格段に明確になった。
Bitcoin Hyper最新動向:レイヤー2プロジェクトの存在感拡大
Bitcoin Hyper(HYPER)の最新情報によると、同銘柄はビットコイン連動型アルトコイン分野で注目を集めており、プレセールは7百万ドル(約10億4,600万円)に迫っている。Solana Virtual Machine(ソラナ仮想マシン)上に構築されたレイヤー2チェーンとして、ビットコインの基盤を改変することなく、そのプログラム可能性を拡張することを目指している。
プレセール活動の増加は一部アナリストも注目しているが、広範な採用や長期的パフォーマンスについては依然として不透明だ。現状の関心の多くは、投機的な勢いとインフルエンサーの発信に起因しているとみられる。
