世界の暗号資産市場は2026年を前に一時的な調整局面に入っているが、中長期的な基調は依然として強気に傾いている。
現在の暗号資産市場の時価総額は約三兆〇五〇〇億ドル(約四五〇兆円)に達し、1日当たりの取引高は一〇〇〇億ドル(約一五兆円)超となっている。
このうちビットコイン(BTC)は市場全体の約五七%を占め、依然として中核的な存在感を維持している。同通貨は一〇月に一二万六〇〇〇ドル超まで上昇した後に急落し、現在は九万ドル台の明確な上抜けを模索している状況だ。
強気相場であっても上昇過程が直線的でない点を、市場参加者に改めて示した形となった。
二〇二六年初頭に向けた市場心理は、全体として強気派が優勢と見られている。マクロ分析を行う金融機関や暗号資産アナリストの間では、年末時点でのBTC価格を一五万ドル前後とする見方が根強い。
上場投資信託(ETF)経由の資金流入や、規制環境の改善期待がこうした予測を支えている。
一方で、利下げ時期の不透明感や政策関連の報道も多く、「年初からの上昇」が確約されているわけではない。
過去の強気相場では新たな富裕層が誕生してきたが、その多くは安全策ではなく、計算されたリスクを取った結果だった。こうした局面で注目されるのが、ハイリスク・ハイリターン型の暗号資産プレセールである。現物市場での高値追随を避けつつ、成長余地の大きい物語に少額で参加できる点が特徴だ。
現在、初期段階ながら強い関心を集めているプレセールとして、Bitcoin Hyper、PEPENODE、Maxi Dogeの三つが浮上している。
いずれも資金流入が進んでおり、二〇二六年に強気相場が本格化した場合、注目を維持し得る設計を備えている。
Bitcoin Hyper(HYPER)
Bitcoin Hyperは、ビットコインの処理速度向上と分散型金融(DeFi:仲介者を介さずに金融取引を行う仕組み)機能の拡張を目的としたレイヤー2構想である。
ネットワーク稼働後は、BTCと連動した価値を低コストかつ高速で移転し、決済やスワップなどに活用できる設計となっている。
BTCを他の暗号資産へ交換せずに利用できる点が特徴だ。
開発者向けには、高い処理能力を持つ実行環境を提供し、分散型アプリ(dApps)や決済ツール、ミームコイン発行などを可能にする。
基盤にはSVM型アーキテクチャを採用し、アプリ開発の自由度を高めている。
ネイティブトークンであるHYPERは、取引手数料、ステーキング、ガバナンスに利用され、ネットワーク利用拡大と連動する設計だ。
現在進行中のプレセールでは、調達額が約二九七〇万ドル(約四四億円)に達し、今サイクル最大級の規模となっている。
執筆時点でのステーキング年利は三九%とされ、投資家の関心を集めている。
ビットコイン基盤の実用性と大規模な初期資金調達を背景に、同プロジェクトは二〇二六年の強気相場で高い上昇余地を持つ存在と見られている。
Bitcoin Hyperのプレセールは公式サイトから参加できる。
PEPENODE(PEPENODE)
PEPENODEは、採掘行為をゲーム感覚で体験できる「マイン・トゥ・アーン(mine-to-earn:採掘行動に応じて報酬を得る仕組み)」型エコシステムを構築している。
専用ハードウェアや専門知識を不要とし、誰でも参加できる点を重視している。
利用者はデジタル上のマイナーノードを購入し、管理画面を通じて性能を強化することで報酬を獲得する仕組みだ。従来の高額な設備投資や電力コストを排し、参入障壁を大幅に引き下げている。また、早期参加者ほど有利な報酬設計となる段階的インセンティブも特徴である。
報酬はPEPENODE単独ではなく、PEPEやFARTCOINなど複数の暗号資産で支払われる予定だ。プレセールでの調達額は累計二三〇万ドル(約三億四〇〇〇万円)を超え、堅調な資金流入が続いている。さらに、ステーキング年利は業界水準を大きく上回る五四六%を掲げている。
販売終了まで残り二週間余りとなり、上場前の低価格で参加したい投資家にとって時間的制約が強まっている。
PEPENODEのプレセールは公式ページで詳細を確認できる。
Maxi Doge(MAXI)
Maxi Dogeは、トレーダー文化を前面に押し出したミームコイン型プレセールである。同プロジェクトの中核はトークンそのものではなく、取引コンテストやROIランキングなど、参加型コミュニティ設計にある。
参加者同士が戦略を共有し、競い合うことで市場理解を深める構造を採用している。強気・弱気の局面を問わず、コミュニティの活性化を維持する狙いだ。
もう一つの特徴がステーキングで、最大七一%の年利を提示している。これにより、次の展開を待つ間も利回りを得られる設計となっている。
プレセールでの調達額はすでに四三〇万ドル(約六億三〇〇〇万円)を突破した。現在のトークン価格は〇・〇〇〇二七四五ドル(約〇・〇四円)で、二四時間余りで価格が引き上げられている。
ミーム市場が再びリスク志向に傾いた場合、Maxi Dogeは二〇二六年に存在感を高める可能性があると見られている。
