アメリカ議会では現在、仮想通貨規制を巡って複数の法案が審議されており、ウォール街と暗号資産の接点を大きく左右する局面を迎えている。通称「クリプト・ウィーク」と呼ばれるこの動きでは、共和党がCLARITY法案、GENIUS法案、CBDC（中央銀行デジタル通貨）禁止法案などを推進する一方、民主党は国家安全保障や投資家保護の観点から強く反発している。
連日の公聴会や対抗措置により、アメリカがブロックチェーン技術のリーダーとなるか、あるいは後れを取るかの分岐点となっている。この情勢は、今どの仮想通貨を選ぶべきかという観点でも、投資家にとって大きな意味を持つ。
仮想通貨を巡る規制攻防：共和党法案に安全保障リスクとトランプ支援の批判
今週、アメリカ議会では仮想通貨規制を巡る激しい攻防が展開されている。共和党が提出した3つの法案に対し、民主党は強く反発している。この「クリプト・ウィーク」と呼ばれる5日間の集中審議は、アメリカの仮想通貨政策の方向性を決定づける可能性がある。
2025年7月11日、マサチューセッツ州のスティーブン・リンチ下院議員とカリフォルニア州のマキシン・ウォーターズ下院議員は、「反クリプト汚職週間（Anti-Crypto Corruption Week）」という対抗策を発表。彼らは共和党の法案、すなわちCLARITY法案、GENIUS法案、CBDC禁止法案を「危険」と見なし、断固反対の構えを見せている。
民主党側は、これらの法案が国家安全保障や金融安定性を脅かすと主張。リンチ議員は、投資家保護を弱体化させ、外国勢力の干渉を招く可能性があると警告した。
ウォーターズ議員は、法案の迅速な可決を批判し、これがトランプ前大統領の利権に繋がると非難。「前例のないトランプ氏のクリプト詐欺に議会が加担することになる」と述べた。
民主党はまた、共和党が仮想通貨業界のロビーに屈し、トランプ氏に対して弱腰であると指摘。彼らの対抗策としては公聴会、法案修正、そして「STOP Trump in Crypto法案」の再提出が含まれている。
一方、共和党の支持者たちは、今回の法案が金融イノベーションを促進し、過剰な規制を防ぐと主張。仮想通貨業界の関係者であるボー・ハインズ氏は、「これはアメリカがブロックチェーンの中枢となるか否かの分水嶺だ」と述べている。
この激しい論争は、今後の市場や技術革新に直接的な影響を与える可能性がある。
今注目すべき新しい仮想通貨
こうした法制度の動向は、単なる政治劇にとどまらず、流動性、コンプライアンスコスト、市場心理に大きく関わってくる。規制の動きが一段落した時、状況を見極めた投資家は、最も耐性のあるデジタル資産から利益を得る可能性がある。今は、そのような銘柄を見極める好機といえる。
Bitcoin Hyper（ビットコイン・ハイパー）
議会で規制が議論される中、Bitcoin Hyperは高速決済を実現するレイヤー2ソリューションとして注目されている。ビットコインの信頼性を基盤にしつつ、即時決済の需要に応える形だ。
Bitcoin Hyperは、Solana（ソラナ）の開発ツールを活用しながら、ビットコインのセキュリティを活かせるテストネットを公開。これにより、分散型金融（DeFi）、NFT、ゲームアプリケーションの開発が可能になる。
このプロジェクトは、ビットコインのスケーラビリティ問題を解決すべく構築され、Solana Virtual Machine上で動作する。1秒あたり数千件のトランザクションを低コストで処理できる点が特徴である。
BTC保有者は、ノンカストディアル方式でBTCをロックし、レイヤー2上でラップトークンを発行。これによりDeFiやNFTマーケットで安価に利用できるようになる。トークンの焼却により本来のBTCがメインチェーン上で引き出される仕組みで、不正を防ぐゼロ知識証明も導入されている。
著名な仮想通貨系YouTuber「99Bitcoins」も高く評価しており、Bitcoin Hyperは今後の分散型アプリの発展に大きく貢献する可能性を持つ。
TOKEN6900（トークン6900）
規制が激化する中で生まれたTOKEN6900は、受動的収益を得られる機会と、混乱の中でのユニークな参加手段を提供している。補助トークンの存在も含め、柔軟な取引戦略に対応できる設計が特徴だ。
TOKEN6900（T6900）は、ロードマップや約束が一切ないミームコインとして登場。その風刺的な事前販売構造が話題を呼び、注目を集めている。ユーティリティ重視のトークンを茶化すようなアプローチで、価値やコミュニティの在り方を問い直している。
孤独感の解消を目的とした面白さや親しみやすさが特徴で、コミュニティとの積極的な交流を通じて、ユーモアに満ちた仮想通貨体験を提供している。
トークンの配分も風変わりで、「イルカはいるか？」という問いに答えるための24.9993％を確保。ほか、マーケティング40％、雰囲気向上15％、流動性10％、ステーキング報酬5％、開発者の「ムーンバッグ」0.0007％が割り当てられている。
Ethereum上で運用され、セキュリティと透明性を確保しつつ、ミーム愛好家に新たな遊び場を提供している。
Snorter（スノーター）
一方でSnorterは、手数料の低いP2P取引を通じて着実に成長しており、スケーラブルかつコンプライアンスに対応したプロトコルとして注目されている。
Snorterは、すでに1.4百万ドル（約2億2,000万円）以上を調達しており、新しい仮想通貨の中でも有望株とされている。Best Walletの「注目トークン」にも掲載され、正式ローンチ後にはアプリ上で直接クレーム可能となる。
EthereumとSolanaの両チェーンに対応し、高速かつ柔軟な取引が可能。多くのTelegramボットが単一チェーンに限定されている中、Snorterはそれらを一歩リードしている。
最大の特徴はリアルタイムのコピートレード機能で、上位ウォレットの動きを自動で反映できる。さらにハニーポットやラグプル、MEV攻撃を検知するセキュリティ機能も搭載されており、取引の安全性が高められている。
ステーキングでは最大215％の年利が提供され、トークンのユーティリティも強化。Telegram上ですべての機能が完結する取引スイートとして、利便性と低手数料を両立している。
現在はまだ過小評価されているが、ミーム文化と本格的な取引機能の両立により、将来的に主流となる可能性がある。
結論
今回の議会での対立を「障害」と見るか「試金石」と見るかは人によるが、確かなことは一つ──規制が整えば、機関投資家の参入が現実味を帯びるということだ。
技術革新と消費者保護のバランスが問われる中、どのネットワークとトークンが持続的な信頼を獲得できるかが今後の焦点となる。
先を読む投資家は、市場の変動と規制の変化に適応できるプロジェクトを見極めている。そうした資産こそが、今買うべき仮想通貨といえるだろう。
