
BitMine Immersion Technologiesは、暗号資産と現金の保有額が合計92億ドル(約1兆3,700億円)に達したと発表し、世界第2位の暗号資産トレジャリーとなった。これはマイケル・セイラー氏が率いるStrategy(旧MicroStrategy)に次ぐ規模である。
同社のバランスシートには、2,069,000 ETH(約90億3,000万ドル、約1兆3,400億円)、192 BTC(約2,160万ドル、約32億円)、さらに2億6,600万ドル(約395億円)の現金が含まれており、世界最大のEthereum保有企業としての地位を確立している。
BitMineは2025年6月にETHを中心としたトレジャリー戦略へと転換し、最終的に全ETH供給量の5%を保有するという大胆な目標を掲げた。当初は非現実的とみなされたこの目標だが、すでに約1.7%を保有しており、着実に進展している。
さらに、同社はEightco Holdings(OCTO)に対し2,000万ドル(約29億7,000万円)の「ムーンショット」投資を実施した。EightcoはWorldcoin(WLD)を主要トレジャリー資産として保有する計画であり、この発表を受けてOCTO株とWLDはいずれも急騰した。
こうした機関投資家の積極的な動きの中で、特に注目すべき暗号資産はWorldcoin(WLD)、Bitcoin Hyper(HYPER)、Snorter Token(SNORT)の3つである。
Worldcoin(WLD):トレジャリー戦略に乗る
BitMineの新戦略で最も恩恵を受けているのがWorldcoin(WLD)だ。Eightco Holdings(NASDAQ: OCTO)が主要トレジャリー資産としてWLDを保有する方針を打ち出し、2億5,000万ドル(約372億円)の資金調達を実施したことで注目を集めた。その直後、BitMineはOCTOに2,000万ドルを投資し、これを「ムーンショット」と位置付けた。
市場の反応は極めて大きく、OCTO株は金曜日の終値から3,200%以上上昇し、月曜日のプレマーケットでは1,200%近い急騰を記録した。これに連動し、WLDも同期間で100%以上値上がりし、現在は2ドル(約298円)に迫っている。
WLDはAI、デジタルID、そして個人認証(proof-of-personhood)という物語を軸に展開しており、専用デバイス「Orb」による網膜スキャンとWorld Appを基盤とするエコシステムを特徴としている。バイオメトリクスを巡る議論はあるものの、大規模トレジャリーがWLDを蓄積している事実は信頼性を高める要因となっている。
投資家にとってWLDは、ボラティリティは高いものの中リスクのムーンショット案件であり、BitMineのETH中心戦略とも相性が良い。
Bitcoin Hyper(HYPER):高速処理を実現するレイヤー2基盤
BitMineがEthereumとWorldcoinで話題を集める一方で、Bitcoin Hyper(HYPER)は次世代レイヤー2ブロックチェーンとして独自の道を歩んでいる。
HYPERは、スケーラビリティと処理速度の課題を解決するために設計されており、トランザクション処理能力を高めながらBitcoinの分散性を維持することを目指している。Bitcoinネットワークにおける送金の遅延を経験したことのある人なら、この課題の重要性を理解できるだろう。
戦略的には、HYPERはBitMineのETH中心戦略を補完しつつ、現在注目を集めるEthereumレイヤー2(例:Linea)への関心の高まりに乗る形で位置付けられている。投資家にとっては、成長志向のブロックチェーン投資案件であり、需要拡大とともに採用拡大が見込まれる。
特筆すべきは、現在もプレセール初期段階にあり、すでに1,460万ドル(約21億7,000万円)を調達している点だ。トークン価格は0.012885ドル(約1.92円)であり、プロジェクト規模を考えればまだ小さい。この段階での参加は将来的に大きなリターンをもたらす可能性がある。
Snorter Token(SNORT):ミームと実用性の融合
全ての暗号資産物語が機関投資家主導というわけではない。Snorter Token(SNORT)は、個人投資家層をターゲットに、ミームコインの熱気と実用的な取引ツールを融合させたプロジェクトだ。
SNORTはTelegram上で動作する取引ボットであり、サブ秒スナイピング、スキャム検知、コピー取引といった機能を提供する。保有者は取引手数料の優遇(1.5%から0.85%への割引)や、年利122%前後のステーキング報酬などの特典を享受できる。
すでにプレセールで380万ドル(約56億5,000万円)以上を調達しており、ミーム投資と実用性を求める個人投資家の間で注目度を高めている。トークン価格は0.1039ドル(約15.5円)で、もしミームの勢いと実用性が重なれば、1000倍級の上昇余地を秘めた存在といえる。
BitMineが次の波を牽引
92億ドル規模の暗号資産を保有するBitMineは、市場における巨大プレーヤーとしての地位を固めた。ETH中心戦略と「ムーンショット」投資は、投資家や機関の関心を引き付けている。
投資対象としては、AIとデジタルIDを軸にしたWorldcoin(WLD)、スケーラビリティ課題に挑むBitcoin Hyper(HYPER)、そしてミームと取引機能を融合したSnorter Token(SNORT)が挙げられる。
これら3つの暗号資産は、機関投資と投機的投資の両方から利益を得られる「バーベル型ポートフォリオ」を構成しており、今後の市場サイクルにおいて大きな役割を果たす可能性がある。
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