Coinbaseが米国の巨大銀行とともにステーブルコインやカストディに関する実証実験を進めている事実は、単なる提携ニュースではない。これは暗号資産と米国伝統的金融(トラディショナル・ファイナンス)を本格的に接続する初めての試みとなり、オンラインバンキングでドルを送金するような感覚でトークンを移動できる未来に近づきつつある。
Coinbaseのブライアン・アームストロングCEOは、2025年12月3日に開催されたニューヨークのDealBook Summitで、同社が銀行と連携してステーブルコイン統合のパイロットを進めていると説明した。
これが重要なのは、市場の成長を妨げてきた要因が「関心の有無」ではなく「インフラの不足」だったためだ。送金手段がワイヤー、ACH、カードネットワークに限られている状況では、新規資金の流入は遅くなる。しかし、大手銀行が暗号資産を保管し、ステーブルコインを自社の内部システムで即時移動できるようになれば、取引所やオンチェーン市場に流れ込む流動性のスピードは飛躍的に高まる。
ただし、インフラが整っただけでは、リスク資金がどこへ向かうのかという問題は残る。通常、初期の流入はBitcoinや主要銘柄に吸収され、その後、資金は10倍、100倍、さらにはそれ以上の値動きが可能なテーマへと流れていく。
2021年にはDeFiやドッグ系トークンが勢力を伸ばした。今回は、ミームコイン文化とゲーミフィケーション、さらに“採掘(マイニング)”のノスタルジーが組み合わさり、新しいトレンドを形成している。
その文脈で注目を集め始めているのが、世界初のマイン・トゥ・アーン(mine-to-earn)型ミームコインであるPEPENODEだ。Coinbaseがインフラ構築を進める中、従来のようにDEXで犬系トークンを購入する代わりに、ユーザーは仮想マイニングに参加し、ハードウェア不要のゲーミフィケーション型利回りを得られるという仕組みが関心を呼んでいる。
なぜ機関投資家向けインフラの拡充がデジェン(高リスク投資家)をリスク曲線の先端へ押し出すのか
Coinbaseが米国大手銀行と協働して進めるステーブルコイン基盤やカストディ整備は、単なるコンプライアンス対応ではない。将来的には、企業財務担当者や機関投資家がトークン化ドルを即時決済で移動し、BitcoinやEthereumなどの主要資産を銀行レベルの保管体制で保持できる世界を示唆する。
こうしたフローが一般化すれば、大規模資金はBitcoinやEthereumなどの“本命”に定着する。一方、個人投資家やデジェン層は歴史的により高いボラティリティを求め、ミームコイン、実験的DeFi、新しいトークンモデル(いわば新しい仮想通貨)へ資金を移し、主要銘柄が横ばいの局面でアウトパフォームを狙う傾向がある。
その流れの中で登場するのが、mine-to-earnやゲーム要素を組み込んだトークンモデルだ。PEPENODEが提供する仕組みはその代表格である。

すでに採掘に興味がある場合は、「PEPENODE購入ガイド」を参照できる。
ブラウザ採掘のクローン、クラウドマイニングNFT、クリック型ゲームなど、複数のプロジェクトが“採掘の美学”を簡易化した利回りモデルとして取り入れ始めている。しかし多くは、外観を変えただけのステーキングUIや、不透明なマイニング契約に近い。
その中でPEPENODEは、Ethereumを基盤としたより透明でゲーミフィケーションに特化したmine-to-earnモデルとして差別化を図っている。
PEPENODEが採掘を「バーチャルなミーム経済」に変換する仕組み
従来のマイニングにはASIC機器や電気代、専門知識が必要だったが、PEPENODEはEthereumスマートコントラクト上で動作する「バーチャル・マイニング・システム」を採用している。
ユーザーは「Miner Node」を購入・カスタマイズし、施設をアップグレードすることで出力を高め、PEPEやFARTCOINなどのミームコイン報酬を獲得できる。物理的な電力を一切使用せず、完全に仮想環境でマイニング体験を再現する。

このモデルの核心は、初期参加者により強力なノードと高いリワード倍率を付与する点であり、従来のマイニング系プロジェクトにあった「初期インセンティブ不足」と「不透明な報酬設計」を同時に解消しようとしている。
ノード階層ごとの報酬設計やゲーミフィケーションを伴うダッシュボードにより、APRを並べた表計算というより「クリプト版アイドルゲーム」に近い体験になる予定だ。TGE(トークン生成イベント)後にゲーム機能が段階的に有効化される計画で、現時点で参加したユーザーは573%のステーキング報酬を受け取れる。
資金調達面では、PEPENODEのプレセールがすでに約2,200,000ドル(約3億4,800万円)を集めており、1トークン0.0011778ドル(約0.19円)で販売されている。ブロックチェーンのアドレス解析では、大口購入が複数確認され、最大は94,100ドル(約1,490万円)に達している。mine-to-earnモデルに対して強気な投資家が早期にポジションを構築していることを示唆する。
PEPENODEはERC-20規格のEthereum上で構築されているため、ステーキング、報酬分配、将来的なガバナンスはすべてスマートコントラクトによって処理される。つまり“マイニング”の体験はUXとして提供され、その裏側は完全にオンチェーンで完結する構造である。
このモデルは、次の1000倍暗号資産のテーマが「文化的ミーム」だけではなく、「利回りそのものをゲーム化する仕組み」に移行する可能性を示すものといえる。






