
日本版マイクロストラテジーとも言えるメタプラネットは急速に規模を拡大している。
同社は国際的な公募増資を通じて8億8,100万ドル(約1,310億円)を調達する計画を発表し、そのうち8億3,700万ドル(約1,240億円)を9月から10月にかけてのビットコイン購入に充てる方針だ。
この発表とFTSE Japan指数への組み入れを受け、メタプラネット株は東京証券取引所で急騰した。
機関投資家が数億ドル規模でBTCを購入する一方で、戦略的な投資家は次の1000倍暗号資産を模索している。
メタプラネットのビットコイン戦略が市場に新たな変化をもたらす可能性
かつては小規模なホテル運営企業に過ぎなかったメタプラネットは、2024年にリブランディングを行い、ビットコイン財務の中心企業へと転換した。
現在、同社は18,991 BTCを保有しており、総額は21億ドル(約3,120億円)を超える。さらに年末までに3万BTCまで増やす計画を示している。
この戦略により財務規模は拡大し、株価はTOPIX Core 30を上回る推移を見せた。同社の第2四半期報告によれば、2025年8月時点で株価は年初来約187%上昇し、同期間のTOPIX Core 30の7.2%増を大きく超えた。
こうした成果により、メタプラネットはFTSE Japan Indexに採用され、同時にFTSE All-World Indexへの組み入れも実現した。これにより受動的資金の流入と国際的な知名度の向上が期待される。
同社が8億8,100万ドルの資金調達を進める中、アナリストはこの動きがさらなる企業のビットコイン参入を促すと見ている。規制環境は進化し、機関投資家の導入は加速しており、市場全体のセンチメントも概ね強気を維持している。
トランプ元大統領の顧問デイビッド・ベイリー氏は最近、ビットコインの弱気相場は数年先になるとの見方を示し、現在の調整局面を投資拡大の好機と語った。
大企業は高額のBTC購入が可能だが、多くの個人投資家にとっては難しい。そのため、小型または過小評価された暗号資産に投資することが現実的な戦略とされる。
つまり「次の1000倍暗号資産」はBTCではなく、その後に続く新興銘柄である。以下に注目すべき3つのアルトコインを紹介する。
1. Bitcoin Hyper (HYPER):ビットコインのためのレイヤー2スマートコントラクト基盤
ビットコインの成長に連動した有望な新興プロジェクトがBitcoin Hyper (HYPER)だ。
- ブランド戦略はビットコインとの関連性を巧みに利用している。
- ビットコインが欠いていた「スピード」と「プログラマビリティ」を提供する。
Bitcoin HyperはSolana Virtual Machine(SVM)上に構築され、ビットコインのセキュリティを維持しつつ、Solana並みの高速性でdAppsやDeFiを実現する低コストのレイヤー2を提供する。
Canonical BridgeによりBTCをレイヤー2へ移動させ、即時取引を可能にする。2025年8月26日の開発報告では、プロトタイプが順調に進み、SVMによるロールアップ環境での実行が確認された。
ビットコインを直接保有できない投資家にとって、HYPERはその橋渡しとなる。HYPERは同エコシステムの基軸通貨であり、プレセールでは1トークン0.012815ドル(約1.9円)で提供され、すでに1,240万ドル(約184億円)以上を調達している。次の価格上昇は数時間以内に迫っている。
さらに年利89%のダイナミック・ステーキング報酬が早期投資家に提供されている。
2. Snorter Token:テレグラム内で動作するミームコイン取引ツール
ミームコイン市場は混乱に左右されやすいが、Snorter Token (SNORT)は秩序をもたらす存在となる。
同社が提供するSnorter Botは、テレグラム内で動作する高速取引ボットであり、スワップ、コピー取引、ストップロス設定、ローンチ時の自動売買などに対応している。
さらに独自のRPC基盤を用い、サブセカンドでの取引執行を実現。ラグプルやハニーポット検知機能も備える。
取引手数料においても競合を上回る。多くの取引ボットが1~1.5%の手数料を課すのに対し、Snorter BotはSnorter Token保有者に対して0.85%に抑えられている。
プレセールは現在0.1025ドル(約15円)で提供されており、価格上昇前に購入できる残り時間は限られている。
記事執筆時点でのステーキング利回りは年率129%であり、参加者が増えるほど低下する仕組みが導入されている。
詳細は公式サイトを確認されたい。
3. The Sandbox:96%下落も再起を狙うメタバース銘柄
2021年のメタバースブームを覚えているだろうか。当時、The Sandbox (SAND)はその中心的存在だった。アディダスやスヌープ・ドッグなどの大手ブランドと提携し、分散型仮想空間での体験提供を牽引した。
しかし2021年末のピークを境に急落し、現在は最高値から96%下落している。メタバースへの熱狂も落ち着きを見せた。
それでもThe Sandboxは開発を止めていない。新たな提携は続き、ビルダーコミュニティも健在であり、プラットフォーム自体も稼働を維持している。
暗号資産ゲームやデジタル所有権に再び関心が集まる今、SANDは復活の兆しを見せる可能性がある。
ミームコインのような爆発力はなく、HYPERやSNORTのような初期段階の銘柄でもない。しかし、インフラとブランド力を有しており、メタバース再拡大を見込むなら投資好機といえる。
価格推移についてはCoinMarketCapを参照されたい。
機関投資家はビットコインを購入するが、次の100倍銘柄はまだ水面下にある
メタプラネットのFTSE採用と8億8,100万ドルのビットコイン購入計画は、暗号資産が実験段階を超え、主要な機関資産へと進化したことを示している。
大企業は数十億ドル規模のBTCを購入できるが、個人投資家は「次の有望銘柄」に戦略的に資金を振り分けている。
その結果、HYPERとSNORTのプレセールはすでに1,240万ドル(約184億円)と340万ドル(約50億円)を突破している。割安なSANDも長期的なメタバース再興の観点から注目に値するだろう。
ただし、暗号資産投資はリスクを伴うため、必ず自身で十分な調査を行うことが重要である。本記事は投資助言を目的とするものではない。
