
XRPは、Ripple(リップル)のエコシステムにおけるネイティブトークンであり、力強い上昇の後に調整局面へ入った。2025年7月下旬に一時3.66ドル(約545円)近くまで上昇した後、約20%下落し、現在は2.9ドル(約432円)付近に戻している。投資家やトレーダーの関心は、XRPが再び上昇を開始するのか、それとも下落リスクが続くのかという点に集まっている。
XRP価格と市場概況
2025年8月25日時点で、XRPは2.92ドル(約435円)前後で取引されており、直近24時間で1.2%下落、7月高値からは20%以上下げている。取引高も9.3%減の70億ドル(約1兆430円)に落ち込んでいる。
注目すべき価格帯は以下の通りだ。
- 直近のサポート:2.90〜2.95ドル(約430〜438円)
- 主なレジスタンス:3.20〜3.50ドル(約475〜520円)
- 下値のサポート:2.40〜2.20ドル(約355〜325円)で長期平均線と一致
この3ドル台は心理的かつ技術的に重要な水準となっている。
なぜXRPは下落しているのか?
XRPが下落している要因の一つは、3ドルの心理的節目を維持できなかった点にある。7月の急騰後には利益確定売りが強まり、チャート上では「下降三角形」の形成が確認されている。このパターンは一般的に下落継続を示唆する。
外部要因も価格に影響を与えている。
- マクロ環境:米連邦準備制度のハト派的発言にもかかわらず、仮想通貨市場全体の勢いは鈍い。
- アルトコイン売り:リスク回避の流れにより資金はステーブルコインやビットコインへ流入。
- オンチェーン活動の減少:アクティブアドレスや大口投資家の蓄積が低下。
- 他主要通貨との連動:ビットコインやイーサリアムの下落がXRPにも波及。
もしXRPが出来高を伴って2.90ドルを下回ると、200日指数平滑移動平均線(EMA)と重なる2.40ドルまで下落が加速する可能性がある。
テクニカル分析
日足チャート
XRPは2.8〜2.9ドル付近で推移しており、100日移動平均線や上昇チャネルの中間帯と重なっている。このサポート帯は強いが、繰り返し試されることで下抜けリスクも高まっている。もし強気派がこの水準を守れば、3.20ドル、さらに3.50ドルのレジスタンス再挑戦が見込まれる。3.50ドルを明確に上抜ければ4.00ドル(約595円)への道が開ける。
4時間足チャート
短期では下降三角形が形成され、売り圧力が2.8〜2.9ドルで強まっている。下方ブレイクすれば2.70ドル(約401円)、さらに2.40ドルが視野に入る。一方で、買い手が基盤を守り、3.20ドルの下降トレンドラインを突破すれば、再び3.50ドルへの挑戦が可能になる。
強気シナリオと弱気シナリオ
強気シナリオ
- 2.95〜3.00ドルを維持すれば4.00〜4.40ドル(約595〜654円)への反発。
- 「カップ・アンド・ハンドル」や「ブルペナント」の形成で5.80ドル(約862円)まで上昇。
- 先週の2,700万ドル(約39億9,000万円)のXRP流入のような機関投資がさらなる上昇を後押し。
弱気シナリオ
- 2.95ドル割れは下降三角形の下抜けを確定。
- 次のサポートは2.40〜2.20ドルで、センチメントが悪化すれば投げ売りの可能性も。
- 出来高の減少と需要の弱まりが下落局面を強める。
Token6900:XRPと比較される新星
一方でXRPがもみ合う中、Token6900(T6900)は最終プレセール段階で強い注目を集めている。すでに260万ドル(約3億8,400万円)以上を調達し、トークン価格は0.0064〜0.007125ドル(約0.95〜1.05円)で推移している。総供給量は930,993,091枚、最大33%の年率利回り(APY)でのステーキング報酬、さらにSolidProofやCoinsultによるスマートコントラクト監査も完了している。
専門家は、レンジ相場にあるXRPと、初期段階で急速に勢いを増すToken6900を対比している。XRPが3ドルの壁に直面しているのに対し、Token6900は依然として成長フェーズにあり、多くの投資家が「ハイリスク・ハイリターン」と見ている。短期で8〜9倍、条件がそろえば100倍の上昇も予想されている。
大胆な予測:8ドル、25ドル、さらには37ドル?
短期的には調整局面と見られるが、長期的には依然として強気の見方も多い。テクニカルアナリストのCryptoBull2020は以下の目標を提示している。
- 7〜8ドル(約1,040〜1,190円):カップ・アンド・ハンドルの突破が成立した場合の短期目標
- 25ドル(約3,720円):2015〜2018年の価格パターンに基づくサイクル目標
- 37ドル(約5,500円):過去の史上最高値突破パターンを再現した場合の上限予測
この見方によれば、XRPの本格的な強気相場はまだ始まっていない。過去サイクルを参考にすれば、3.50ドルを明確に突破することが、さらに高値を目指すきっかけとなる可能性がある。
