10月6日に一時的に126,080ドル（約1,954万円）の過去最高値を記録したBitcoinは、その後数週間にわたり下落基調で推移している。先週金曜日には約82,000ドル（約1,271万円）付近まで下落し、多くの投資家はこの水準が底値であることを期待している。
しかし、この調整に対し、ベテランアナリストの多くは冷静だ。過剰レバレッジの一掃、投機熱の沈静化、そして長期的な積み上げ相場のリセットに過ぎないとの見方が広がっている。
次の上昇局面を見据えるなら、過去に何度も復活してきた暗号資産市場において、現在割安なXRP、Bitcoin、Dogecoinは特に注目すべき投資対象となっている。
XRP（XRP）：新たな国際送金標準を担う可能性
RippleのXRPは、低コストかつ高速処理を特長とする国際送金向けの暗号資産として知られており、Ripple社はこの技術が既存の国際送金ネットワークSWIFTを超える可能性を持つと主張している。
XRPは、国連資本開発基金や米国ホワイトハウスの分析にも登場し、世界的な金融技術として評価されている。Rippleのパートナー企業が拡大したことで、XRPは時価総額約1,240億ドル（約19兆2,200億円）規模の暗号資産市場で4位を維持している。
また、Rippleは米ドル連動型ステーブルコイン（価格が安定した暗号資産）「RLUSD」を発表した。XRP Ledger上のRLUSD取引では少量のXRPが消失するため、長期的なXRPの価値とネットワーク利用が連動する仕組みとなっている。
年間上昇率を見ると、XRPは過去1年間で43％上昇し、7月には6年ぶりとなる3.65ドル（約565円）の最高値を記録した。一方、同期間にBitcoinは12％下落している。
現在、RSI（相対力指数）は53付近で推移し、2.06ドル（約319円）という水準は30日移動平均線とも一致しており、安定を取り戻しつつあると考えられる。さらに、先週上場した9本のXRP ETFが資金流入を促す可能性があり、米国で「Project Crypto（暗号資産国家枠組み）」が進展すれば、専門家はXRPが2026年に10ドル（約1,550円）以上を目指す可能性を指摘している。
Bitcoin（BTC）：2026年に20万ドル到達は現実的なのか
Bitcoinは10月6日に過去最高値となる126,080ドル（約1,954万円）に到達し、依然として市場の中心的存在であり続けている。
米国で暗号資産規制を刷新する「Project Crypto」が進展した場合、あるいはトランプ前大統領が公約とする「米国戦略的ビットコイン準備」の計画が実現した場合、アナリストはBitcoinが2026年までに200,000ドル（約3,100万円）へ到達する可能性を示している。
仮に政策支援がなくとも、Bitcoinは今年すでに複数の新高値を更新しており、四半期末までに150,000ドル（約2,325万円）付近を目指す展開も予測される。
「デジタルゴールド」と呼ばれるBitcoinは、インフレ対策として注目され、個人投資家のみならず機関投資家も参入している。現在、Bitcoinは暗号資産市場3兆ドル（約465兆円）のうち約1.7兆ドル（約263兆円）を占めており、ブロックチェーン市場の中心的存在といえる。
Dogecoin（DOGE）：世界で最も支持されるミームコインは侮れない
2013年に誕生したDogecoinは、ミームトークン（インターネット文化を背景とする暗号資産）の元祖として今も高い人気を持ち、熱狂的なコミュニティ「Doge Army」に支えられ、時価総額は220億ドル（約3.41兆円）を超えている。
2021年には、イーロン・マスク氏、スヌープ・ドッグ氏、ジーン・シモンズ氏などの著名人の言及によって注目され、暗号資産として広く知られる存在となった。
ミーム起源でありながら、その市場規模は安定性を生み、BitcoinやEthereum、XRPと連動する動きも見られる。9月中旬には0.30ドル（約47円）まで急騰したが、現在は約0.15ドル（約23円）前後で推移している。
コミュニティ内で合言葉のように語られる「Dogecoin to 1ドル」は依然として目標だが、2025年内の達成は難しいとの見方もある。ただし、強気相場が続けば、0.33ドル（約51円）付近の抵抗線突破が視野に入る。
実需も拡大しており、テスラは商品購入時にDOGE決済を採用し、ペイパルやRevolutもDOGE取引に対応している。2021年の最高値0.7316ドル（約113円）までの回復は来年以降になる可能性が高いが、現在は80％以上の割安水準である。
Bitcoin Hyper（HYPER）：ミームデザイン × 高性能Bitcoinレイヤー2技術
2026年に向けて注目が集まる新興プロジェクトに、Bitcoin Hyper（HYPER）がある。ミームコインの外見を持ちながら、Bitcoin送金を高速かつ低コストで処理し、スマートコントラクト機能も備えるレイヤー2（既存ブロックチェーンの処理能力を補強する技術）として開発されている。
Solana Virtual Machine（ソラナ仮想マシン）を基盤とし、分散型ガバナンスと複数チェーン間で迅速な送金が可能な「Canonical Bridge」を実装する点が特徴である。
プレセールはすでに2,830万ドル（約438億円）を突破しており、著名アナリストのBorch Crypto氏は最大100倍のリターンを見込んでいる。また、Coinsult（コインサルト）による監査では、スマートコントラクトの脆弱性が見つからず、投資家の信頼性向上につながっている。
HYPERはネットワーク手数料、ガバナンス投票、ステーキング報酬として機能し、初期投資者は最大41％の年利（APY）を得られる仕組みとなっている。
2026年、Bitcoinは「HYPER」へ加速すると期待されている。
