
2025年第1四半期、暗号資産市場における勢力図に大きな変化が見られている。単に技術や短期的な利益を追求する段階から、政治的な影響力とウォール街の資金が交錯する新たなフェーズへと突入している。
トランプ家などの著名人がマイニングやステーブルコイン(価格が安定した暗号資産)プロジェクトに参入する一方、ブラックロックのような金融大手も、今後の投資戦略(いわゆる「メガトレンド」)において暗号資産を引き続き重視している。
このような背景から、一部の新興アルトコインが、影響力と資金の波に乗る形で注目され始めている。以下は、現在注目されている3つの新しい暗号資産である。
- BTC Bull Token(BTCBULL)
- Best Wallet Token(BEST)
- Qubetics(TICS)
政治と機関投資家による暗号資産の急進展
かつては周縁に追いやられていた暗号資産だが、今や政治の中枢に招かれる存在となっている。
2025年、トランプ家は暗号資産領域への関与をさらに深めている。ドナルド・トランプ・ジュニア氏とエリック・トランプ氏は、マイニング企業Hut 8と提携し「American Bitcoin」を立ち上げ、米国におけるビットコイン備蓄の確立を目指している。
加えて、同氏らはWorld Liberty Financialを通じて、グローバル決済向けに設計されたドル連動型ステーブルコイン「USD1」の支援も行っている。
マイニングとステーブルコインの両面での展開により、トランプ家は単なる支持者から、この分野におけるキープレイヤーへと変貌しつつある。
連邦議会でも動きが加速している。上院銀行委員会のティム・スコット委員長は、就任後100日間で暗号資産に関する規制整備を前進させた。ステーブルコインに関する「GENIUS法案」や、暗号資産関連企業への不当な銀行サービス停止を防ぐ「FIRM法案」などが推進されている。
同時にウォール街では、ブラックロックのラリー・フィンクCEOが、暗号資産への機関投資を促してきた「メガトレンド」が今も継続していると明言している。
つまり、政治と大口資金の両方が本格的に関与し始めているということである。こうした動きに敏感に反応する新興プロジェクトが、すでに次の波に乗る準備を進めている。
1. BTC Bull Token(BTCBULL)──ビットコインの機関投資家向けパートナー
ビットコインが100万ドル(約1億5,000万円)を目指す中、BTC Bull Token(BTCBULL)はそのサイドキック(相棒)的存在として注目されている。
このトークンは、ミーム文化とコミュニティ主導の仕組みを取り入れ、一般投資家がビットコインの上昇による恩恵を受けられるように設計されている。価格はわずか0.00246ドル(約0.37円)で、すでに460万ドル(約6億9,000万円)以上がプレセールで調達されている。
BTCBULLの特徴は、実際のビットコイン報酬が自動的に配布される点にある。ビットコインが15万ドル(約2,250万円)や20万ドル(約3,000万円)といった主要価格帯を突破するたびに、保有者にビットコインが配布される仕組みだ。
価格上昇ごとにBTCBULLの一部がバーン(焼却)されるため、トークンの希少性と価値の上昇も期待できる。また、Best Walletと連携しており、複雑なウォレットの設定不要で保有・報酬の受け取りが可能である。
多くのミームコインが話題性のみで終わる中、BTCBULLは実質的な報酬と機能性を提供しており、新しいミームコインのモデルを提示している。
2. Best Wallet Token(BEST)──暗号資産ウォレットの利便性を再定義
政治家によるマイニング事業の立ち上げや、ウォール街によるトレンド追随が進む中、個人投資家もより洗練されたツールを必要としている。そこで登場したのが、Best Wallet Token(BEST)だ。
単なるプレセール向けトークンではなく、進化する暗号資産市場において主導権を握るためのユーティリティトークンとして設計されている。価格は0.0247ドル(約3.7円)で、プレセールではすでに1,160万ドル(約17億4,000万円)以上を調達している。
BESTを保有することで、取引手数料の割引、新規トークンローンチへの優先アクセス、ステーキング報酬の増加、iGaming提携企業による限定ボーナス(フリースピンやルートボックスなど)といった特典が得られる。
SNS「X(旧Twitter)」ではフォロワーが6万人を超え、月間ユーザー数も50%増加。2026年までにウォレット市場の40%シェア獲得を目指している。
急速に変化する暗号資産環境において、BESTはユーザーにとって最前線での「武器」となり得る存在だ。
3. Qubetics(TICS)──次世代Web3を支えるマルチチェーン統合基盤
多数のブロックチェーンが乱立する中、Qubetics(TICS)はその間をつなぐインフラとして注目されている。
個別のウォレットやdApps(分散型アプリケーション)を切り替える煩雑さを解消するために、Qubeticsはレイヤー1のWeb3アグリゲーターとして機能する。ビットコイン、イーサリアム、ソラナなど主要ネットワークを統合し、シームレスな利用体験を提供する。
現在の価格は0.1573ドル(約24円)で、プレセールではすでに1,600万ドル(約24億円)以上を調達済み。支援者数は24,600人を超えている。
Qubeticsは単なるマルチチェーンプロトコルにとどまらず、DeFi(分散型金融)ツール、マルチチェーン対応の内蔵ウォレット、さらには分散型VPN(仮想プライベートネットワーク)を統合し、プライバシーとセキュリティを強化している。
さらに、QubeticsのAIエージェントがトランザクションルーティングや利回り最適化を自動で行い、プラットフォームのスマート化も進んでいる。
複数チェーンの煩雑さに疲れたユーザーにとって、Qubeticsは一つのハブとしてすべてを安全・効率的に管理できる解決策となるだろう。
権力構造の変化に乗る──新時代の暗号資産
暗号資産が政治や機関投資家の領域と結びつく中で、BTCBULL、BEST、TICSといったトークンは、その中でも戦略的な立ち位置と革新的な機能で際立っている。
この新時代の波に乗り遅れたくない投資家にとって、これらのプロジェクトは有望な選択肢となるだろう。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言を行うものではありません。投資判断は自己責任で行ってください(DYOR:Do Your Own Research)。
