
過去1週間でイーサリアム(ETH)の価格は50%以上急騰し、現在は2,500ドル(約39万3,000円)付近で推移している。5月15日に発表された1兆ドル規模のセキュリティ構想によって、ETHは5,000ドル(約78万6,000円)の大台突破に向けて大きな勢いを得ている。この流れは、SolaxyやBTC Bull TokenといったERC-20規格のプレセール銘柄にも好影響を与えている。
イーサリアム、文明規模のインフラ構築へ
イーサリアム財団は、「1兆ドルセキュリティ構想(Trillion Dollar Security Initiative)」を立ち上げ、すでに高水準にあるイーサリアムのセキュリティをさらに強化する取り組みを開始した。
同財団は、世界中の何十億人もの人々がオンチェーン上に1,000ドル(約15万7,000円)以上の資産を安心して保有できるような堅牢性を目指している。また、企業や政府を含む大規模組織が、1つのイーサリアムアプリやスマートコントラクトに1兆ドル(約157兆円)以上を安全に保管できることを理想として掲げている。
財団は次のように述べている。「暗号資産エコシステム内で最も安全なプラットフォームであるだけでは不十分だ。イーサリアムの目標は、それを超え、インターネットやグローバル経済を支える文明レベルのインフラとなることだ。従来の世界的システムを上回る安全性と信頼性を実現する必要がある。」
この構想は3つの段階で進められる。第1段階では、UXからプロトコルまでイーサリアム全体の技術スタックにおけるリスクと強みを特定する。第2段階では、短期的な対策と長期的な投資を通じてその課題に対応する。最後の第3段階では、ユーザーがイーサリアムのセキュリティ水準を理解し、評価し、他のシステムと比較できるよう、情報発信とコミュニケーションを強化する。
さらに、5月7日に実装された「Pectra(ペクトラ)」アップグレードも、ETH価格の押し上げ要因となっている。このアップグレードでは、トランザクションの処理能力向上、手数料の削減、スマートアカウントの導入、高度な暗号技術によるセキュリティ強化など、多くの機能改善が行われた。
ETH高騰で仮想通貨プレセールに何が起きるのか?
ETHの過去最高値は2021年の4,900ドル(約77万1,000円)だったが、今回の構想とアップグレードによって、再びそれを突破し、5,000ドル以上に到達する可能性が出てきた。
この上昇はETHだけでなく、多くのERC-20規格トークンにも波及するだろう。なかでも、プレセール中または新規上場直後の低価格トークンは、特に大きな利益を生むチャンスとなる。仮想通貨プレセールの段階でトークンを入手することが、将来的なリターンを最大化する鍵となる可能性もある。
ここでは、現在注目されている3つのERC-20プレセール仮想通貨を紹介する。
1. Solaxy(SOLX)──世界初のSolanaレイヤー2エコシステム
Solanaブロックチェーンは、処理速度と低い手数料で知られており、イーサリアムに次ぐ地位を確立している。しかし、ネットワークの混雑やトランザクション失敗といった課題も抱えている。Solaxy(SOLX)は、この問題の解決を目指すプロジェクトだ。
このミームコインは、Solana初のレイヤー2プラットフォームとして、既存の性能を活かしつつ、スピードとスケーラビリティをさらに解放する。成功すれば、Solanaにとってのゲームチェンジャーとなる可能性がある。
SolaxyはSolana向けに構築されているが、ERC-20規格のトークンでもある。つまり、SolanaとEthereumの架け橋としての役割も担っている。
すでにプレセールでは3,620万ドル(約57億円)を調達しており、直近では150ETH(約4,000万円)規模の大口購入も確認されている。0.001724ドル(約0.27円)で購入できる今が、最後のチャンスとなるかもしれない。現在、年利112%のステーキングも可能だ。
2. BTC Bull Token(BTCBULL)──保有者にビットコインを報酬として配布
ETH価格と並んで、ビットコインの価格も約10万ドル(約1,570万円)まで上昇している。これに伴い、注目を集めているのがBTC Bull Token(BTCBULL)だ。
このミームコインは、保有者にビットコインをエアドロップする仕組みを持つ唯一のERC-20トークンである。
BTCBULLは、ビットコインが15万ドル、20万ドル、25万ドル、さらには100万ドルまで到達するという強気な見通しを掲げている。そして、ビットコイン価格が5万ドルごとの節目を突破するたびに、Best Walletアプリを通じてBTCBULL保有者へ実際のBTCが配布される。
加えて、特定の価格達成ごとにBTCBULLトークンのバーン(焼却)も行われる。現在の販売価格は0.002515ドル(約0.39円)で、エアドロップと将来の値上がりが期待されている。
3. Mutuum(MUTM)──貸し手に報酬を与えるDeFiプラットフォーム
イーサリアムとDeFi(分散型金融)は切っても切れない関係にあり、Mutuum(MUTM)も注目すべきプロジェクトのひとつだ。
MUTMは、Mutuum Financeという非カストディ型のDeFiプラットフォームのネイティブトークンである。このプラットフォームでは、ユーザーが資産をプールに預けることで利息を得たり、P2P形式で直接貸し借りを行ったりできる。
資産を預けることでmtToken(預入資産をトークン化したもの)が付与され、時間とともに利息が増加する。借り手は過剰担保型のローンを同じプールから受け取る仕組みで、流動性は常に確保されるよう設計されている。
さらに、mtTokenはERC-20準拠のため、他のDeFiプロトコルでも活用できる。プラットフォームの透明性と柔軟性、安全性を兼ね備えている点が特長だ。
プレセールではすでに850万ドル(約13億4,000万円)を調達しており、現在は1トークンあたり0.025ドル(約3.9円)で購入可能となっている。ステーキングでは、Mutuumの収益の一部が買い戻しを通じてmtTokenステーキング参加者に配布される予定だ。
詳細はMutuumのホワイトペーパーに記載されている。
投資は慎重に
ETHが5,000ドルの節目を突破する日も近いかもしれない。それに伴って、ERC-20トークン全体が値上がりする可能性も高まっている。
ただし、Solaxy、BTCBULL、Mutuumといった注目銘柄を購入する際には、自らしっかりとリサーチ(DYOR)を行うことが重要だ。仮想通貨市場は常に変動が激しく、過度な期待は禁物である。あくまで投資判断はご自身の責任で行っていただきたい。
