
SYRUPは、分散型金融(DeFi)プラットフォームであるMaple Finance(メープル・ファイナンス)のネイティブトークンである。同プラットフォームは2019年に立ち上げられ、ブロックチェーン技術を活用して機関投資家向けの借入と流動性提供者を結びつけている。これにより、過剰担保付きの透明性あるローンが実現され、流動性を供給するユーザーには利回りの機会が提供される。SYRUPトークンは、ステーキング報酬の受け取りやガバナンス投票にも使用される。
2025年5月6日、暗号資産取引所バイナンス(Binance)がSYRUPを現物取引市場に上場し、USDTおよびUSDCとのペア取引が開始された。発表直後、SYRUPの価格は20%上昇した。これにより、試験段階のBinance Alphaから本格的な現物取引への移行が実現し、SYRUPの市場での存在感が一層強まった。
$Syrup absolutely ripping after the token swap ended at the beginning of this month.
And that wic from earlier wants to fill out@maplefinance is one of my top RWA picks
A+ fundamentals, USA made, SEC compliant
$200m mcDon’t sleep on it pic.twitter.com/PIRSIHvXGu
— 🔥 ✧🔮 Mojo Crⓨpto🔮✧ 🔥 (33.3%) (@Mojo_Crypto_BTC) May 6, 2025
MPLからSYRUPへ:価格上昇と同時に批判も浮上
Maple Financeはこれまでに70億ドル(約1兆900億円)以上のローンを提供しており、2025年4月時点での預かり資産(TVL:Total Value Locked)は13億ドル(約2,020億円)を超えている。SYRUPは、2025年4月30日に完了したMPLトークンからの移行によって誕生し、交換比率は1対100であった。この移行によりガバナンス機能が簡素化され、SYRUPの価格は4月中に23.3%上昇した。
ユーザーは、USDCやUSDTなどの資産をレンディングプールに預け入れ、「syrupUSDC」といった利回りトークンを受け取る仕組みとなっている。syrupUSDCの供給量は、2025年1月から4月の間に1億2,300万ドル(約190億円)から3億9,100万ドル(約610億円)に増加した。Mapleの「cDeFi」モデル(中央集権型と分散型を融合した金融モデル)は、2025年1月にローンチされたビットコイン連動型プールなどを通じて機関投資家にも支持されている。
現在のSYRUPの時価総額は2億6,100万ドル(約4,050億円)、流通供給量は10億6,000万トークンである。価格は0.24ドル(約37円)、24時間の取引高は1億9,000万ドル(約2,950億円)に達している。過去最高値は2024年11月21日に記録した0.3102ドル(約48円)、最安値は1か月前の0.08489ドル(約13円)だった。
MapleのTVLは2025年1月の4億5,000万ドル(約700億円)から4月には10億ドル(約1,560億円)以上に倍増しており、利回りを生むステーブルコイン(価格が安定した仮想通貨)への需要が背景にある。収益は一時的に減少したが、プラットフォーム手数料は4月に60万ドル(約9,400万円)へと回復した。
一方で、MPLからSYRUPへの移行については一部のユーザーから批判もあった。6か月間の移行期間が「強引だ」とする声や、Coinbase(コインベース)など他のプラットフォームにステーキング中で移行できなかったという不満も見られた。とはいえ、SYRUPの事例のように、移行が概ね成功しても一定の批判はつきものである。
現時点では、バイナンス上場の影響がSYRUP価格に好影響を与えていることは明らかである。数時間後に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合結果次第で、この勢いが継続するかどうかが注目される。
Pre market buying ahead of today's FOMC decision pic.twitter.com/Y1hJUfDSaq
— Satoshi Flipper (@SatoshiFlipper) May 7, 2025
AIエージェントが暗号資産の次なる変革をけん引──MIND of Pepeが先頭に立つ
AIエージェント(自律型人工知能)は、暗号資産業界における次なる革新の原動力となりつつある。従来のAIとは異なり、これらは自律的に意思決定し、タスクを実行し、外部環境と相互作用する機能を持つ。この大幅な機能進化により、投資家からの関心も急速に高まっている。
市場全体が調整局面にある中でも、AIエージェント関連のプロジェクトは成長を続けている。中でも注目されているのが「MIND of Pepe」である。このプロジェクトはAI駆動型のミームコインで、2025年には急速に勢いを増している。
現在、初期コインオファリング(ICO)は残り24日となっており、すでに880万ドル(約13億6,000万円)以上を調達している。この数字は、コミュニティと投資家の高い期待を示している。
AIエージェントとは何か──それは次世代のデジタルアシスタントであり、学習・データ分析・意思決定を自律的に行うことができる存在である。継続的に学習する能力を持ち、トレーディング戦略の最適化、資産運用、コンテンツ制作など、複雑なタスクにも対応可能である。
この技術は市場全体に広がりつつある。AIエージェント関連トークンの市場規模は56億4,000万ドル(約8,700億円)に達し、上位500銘柄に12の関連プロジェクトがランクインしている。芸術、ゲーム、ストーリーテリングなどの分野でも応用が進み、自動化と透明性の向上が期待されている。
MIND of Pepeは、バイラル性の高いミーム文化と最先端のAI技術を融合させた点で特に異彩を放つ。自己進化型AIとして設計されており、SNSプラットフォームXなどで自律的にインフルエンサーと交流し、コミュニティを自然に拡大していく。集団知(ハイブマインド)モデルに基づいて行動し、ユーザーからの学習を通じて常にトレンドに先回りする仕組みだ。
正式なAIエージェントのローンチは2025年5月10日に予定されており、トークン保有者にはプレセール(先行販売)支援者向けに独自トークンの生成や「アルファ(初期情報)」の提供が予定されている。
通常のボットとは異なるMIND of Pepeのリアルタイム情報分析力
MIND of Pepeは、単なるトレーディングボットではない。リアルタイムの市場データを処理し、ソーシャルトレンド、オンチェーンアクティビティ、ウォレット挙動、新規トークンのローンチ、流動性の変化などを監視している。さらに、CoinMarketCapなどの情報も分析対象とし、ノイズを排除して有益なチャンスを抽出する。
プレセール参加者は、これらのインサイトに早期アクセスできる。同AIは、暗号資産に特化したカスタム大規模言語モデル(LLM)を活用し、RAG(検索補強生成)やセマンティックベクター照合といった技術を駆使して、正確かつ根拠ある出力を行う。また、持続的なデータレイヤーによってトレンドを継続的に追跡し、ダッシュボードやボットなどの将来展開にも対応可能なモジュラー構成が採用されている。
MINDトークンの現在価格は0.0037515ドル(約0.6円)で、Best Walletを通じて銀行カードや暗号資産で購入できる。ステーキングにより年利258%(APY)を得ることも可能で、すでに13億トークン以上がステーキングされている。
AIエージェント関連トークンは、従来のミームコインを上回るパフォーマンスを見せており、AI関連の検索数も過去最高を記録している。ユーモアと実用性を兼ね備えたプロジェクトへの関心が高まる中、MIND of Pepeは次の強気相場に向けた先行ポジションとして注目されている。
