
ドナルド・トランプ前大統領が発表した「リベレーション・デー(解放の日)関税」により、世界の金融市場は急落した。安全資産とされる金(XAU)でさえ、4月3日(木)には大きく値を下げた。
Wedbush証券のダン・アイブス氏は、トランプ氏の関税措置を「市場が想定していた最悪のシナリオよりもさらに悪い」と評価している。S&P500種株価指数は4.6%下落し、ハイテク株主体のナスダック総合指数も5%の下げを記録した。
暗号資産も同様に大きく下落したが、ビットコインは一定の耐久性を見せており、記事執筆時点では81,600ドル(約1,230万円)のサポート水準を維持している。 一方で、Pi、Hyperliquid、Pepe、Fartcoinなどのアルトコインは大幅な下落となっている。
それでも、多くの著名アナリストは、暗号資産市場が数日以内に上昇トレンドへと転じ、「上昇のみ(up only)」の相場が再開されると予想している。
トランプ関税がビットコインに与える影響とは?
ビットコインは米国株、特にナスダック100との相関性が高いことで知られており、その影響を大きく受けている。
トランプ前大統領は、中国に対する54%、ベトナム46%、台湾32%、インド26%、欧州連合20%という大幅な関税引き上げを発表した。さらに、全ての国に対して一律10%のベース関税を課すとも発表している。
この急激な関税引き上げにより、「スタグフレーション(インフレと経済停滞の併存)」への懸念が再燃している。
たとえば、米ドル指数(DXY)は4月3日に1.6%下落しており、投資家が米国経済の成長性に悲観的であること、また今年中に米連邦準備制度理事会(FRB)が金融緩和に動くと見ていることを示している。
https://x.com/KathyJones/status/1907739341108949276
原油や銅といった工業用コモディティ価格も下落しており、景気後退への警戒感が広がっている。
商務長官ハワード・ルトニック氏は「トランプ氏は関税を撤回しない」と発言しており、今後も株式および暗号資産市場の下落が続く可能性がある。
それでも、一部のマクロ経済専門家は、暗号資産市場における上昇相場(ブル・ラリー)は間近であると強気の姿勢を示している。
ビットコイン価格予測──暗号資産市場の回復時期は?
近年のビットコイン価格の底値は、悪材料が出たタイミングで形成される傾向にある。今回のトランプ関税もその一例となる可能性がある。
中国に対する54%の関税をはじめとする措置は、長期的に続くものではないと専門家は見ている。また、今回の関税発表により、FRBが利下げを余儀なくされる可能性が高まった。
現在、金利先物市場では2025年内に3回の利下げが織り込まれており、これは以前の1回から大きく変化している。
GMIのマクロ調査責任者であるジュリアン・ビテル氏は、グローバルな流動性の急増を理由に「ビットコインは4月第1週に底を打つ」と予測していた。実際、世界のM2マネーサプライ(広義の通貨供給量)はビットコイン価格と約12週間の遅れで強い相関を持つ。
M2が1月初旬から上昇していることを考慮すると、ビットコイン価格は5月第2週にも上昇に転じる可能性がある。
Fundstratのトム・リー氏など著名アナリストは、2025年にビットコインが150,000ドル(約2,260万円)に到達すると予想している。現在の75,000〜80,000ドル(約1,130万〜1,210万円)付近の価格帯は、優れた買い場であるとされる。
今後需要が高まる可能性のある暗号資産
不透明な関税政策を背景に、ビットコインへの資金流入がアルトコインを上回るとの見方が強まっている。ビットコイン・ドミナンス(市場におけるビットコインの占有率)は上昇傾向にあり、今後66〜71%に達する可能性がある。
ビットコインとの相関性が高いアルトコインも、今買い時の銘柄とされている。
例えば、Fartcoinはビットコインの動きに連動して価格を大きく下げているが、0.33ドル(約50円)の重要な支持線を維持しており、強気の市場構造を保っている。
一方で、時価総額の小さい「ローキャップ銘柄」への投資も活発化している。最近ではROUTINE、GHIBLI、TITCOINといった銘柄が急騰しており、市場全体の動向に関係なく「100倍」の可能性を持つとして注目を集めている。
なかでもSolaxy(SOLX)は、次の「10倍銘柄」として期待されている。Solana(ソラナ)ブロックチェーン初の有力レイヤー2トークンであり、仮想通貨ICO(イニシャル・コイン・オファリング)では3000万ドル(約45億円)近くを調達している。大型投資家(いわゆる「クジラ」)からも継続的に高額投資を受けている点が注目されている。
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Solaxyのゼロ知識ロールアップ構造は、トランザクション混雑時のネットワーク遅延というSolanaの課題解決を目指している。
多くのレイヤー2銘柄が数十億ドル規模の時価総額を誇る中で、SOLXは現在のプレセール価格では過小評価されており、上場後に最大10倍のリターンが期待できるとの見方が強まっている。
