多くの投資家は、「一攫千金」の夢を追い求めて仮想通貨に惹かれる。その夢は時に、ミームコインという形で現れ、短期間で莫大な利益をもたらすこともある。しかし、現実にはそのような成功例は極めてまれであり、大半の富は地道な長期保有によって築かれる。派手さはないが、堅実な暗号資産を保有していた方が、結果的に大きなリターンを得ることも少なくない。
現在、世界的な金融緩和と暗号資産ETF（上場投資信託）の承認が進む中で、「億万長者製造機」として注目される銘柄に再び関心が集まっている。中でも話題となっているのが、XRP（XRP）とShiba Inu（SHIB）だ。XRPは金融機関向けのユーティリティ系フィンテックコイン、Shiba Inuはミーム文化に根差した象徴的なコインである。
以下では、どちらがより多くの資産を投資家にもたらす可能性があるかを検討する。
XRPは堅調な基盤を築いている
XRPがShiba Inuに対して優位とされる理由の一つは、発行元であるRipple（リップル）がXRP Ledger（XRPL）の機能拡充を進め、特定の金融機関に向けたソリューションを提供している点である。
XRP Ledgerは、銀行や為替業者、決済インフラを必要とする事業者を対象に設計されている。2024年4月、RippleはプライムブローカーのHidden Road（ヒドゥン・ロード）を約12億ドル（約1,920億円）で買収した。同社は年間約3兆ドル（約480兆円）の取引を扱う顧客基盤を持ち、今後その清算がXRP上で行われることになる。これによりXRPの需要が高まり、価格を下支えする材料となる。
加えて、XRPは投機的な資産から実用的な資本へと変化しつつあり、インフラ提供の重要性が増している。
取引市場のアクセス面でも動きが加速している。2025年5月にはXRPのキャッシュ決済型先物取引が開始され、初日に1,900万ドル（約28億8,000万円）の取引高を記録。アナリストは、XRPのETF承認が数カ月以内に実現する可能性を90％と予測しており、先物市場が順調に機能していることが前提となる。
さらに、マクロ経済の追い風もある。欧州中央銀行やカナダ銀行が相次いで利下げに転じており、アメリカのFRB（連邦準備制度理事会）も2025年末までに利下げに踏み切る見通しだ。これにより、リスク資産であるXRPにも資金が流れやすくなると見られている。
もっとも、これらの要素がXRPの価格を100倍に引き上げるとは考えにくい。現在の時価総額は約1,260億ドル（約20兆円）だが、100倍となれば12兆9,000億ドル（約2,060兆円）に達し、現実的ではない。
とはいえ、今後10年の中で規制面での進展やETFの資金流入、銀行業界での利用拡大が進めば、安定的かつ堅実なリターンは期待できる。
Shiba Inuは一発狙い──だが期待しすぎは禁物
Shiba Inuの魅力は直感的だ。Dogecoinのような成功を、さらに大量のトークン供給とネット文化の象徴的なマスコットで再現する──という構想である。そのようなコインが「ムーン（爆上げ）」する可能性に多くの投資家が期待を寄せている。
ただし、1人の投資家が1,000万円を投じて億万長者になるためには、価格が100倍になる必要がある。現在の時価総額は約68億ドル（約1兆円）であり、これを100倍にすると約6,800億ドル（約108兆円）となる。これは、Visa（ビザ）のような実体のある大企業を上回る規模である。
一部の支持者は、Shiba Inuの「トークンバーン（焼却）」施策を評価している。2025年6月中旬には1億1,600万トークンがバーンされたが、これは総供給量（589.2兆トークン）の0.00002％にすぎず、価格に与える影響は極めて限定的だ。
また、今後マクロ経済の好転によってShiba Inuが恩恵を受ける可能性はあるが、それはXRPのような基盤の強い資産にも同様に当てはまる。ミームコインに投資する理由として「流動性の波」を挙げる投資家もいるが、それはXRPにも等しく適用されるという点を見落としてはならない。
結論として、Shiba Inuがあなたを億万長者にする可能性は低い。すでに莫大な金額を投資している場合や、偶発的な高騰を的確に捉えて売却できた場合を除き、再現性は乏しい。長期的な資産形成を目指す投資家にとって、これは現実的な戦略とは言いがたい。
XRPは100倍銘柄ではないが、長期保有に値する
XRPが劇的な値上がりを見せることはないかもしれない。しかし、規制面の進展、ETF承認の見通し、実需に裏付けられたロードマップなど、長期的な投資先としては十分に検討に値する。
今XRPに10万円投資するべきか？
もしXRPの購入を検討しているなら、以下の別のアルトコインにも注目すべきかもしれない。
BTC Bull（BTCBULL）
BTC Bullは「ビットコインをテーマにした公式ミームコイン」として注目されており、現在プレセールを実施中である。「ビットコイン関連で最も注目すべき仮想通貨プレセール」とも呼ばれ、ユーモアを交えたストーリーと報酬設計が特徴だ。
プロジェクトでは、コミュニティを巻き込む仕組みとして、ビットコインの価格が一定水準に達した際の「エアドロップ」や「バーン（焼却）」イベントが用意されている。たとえば、ビットコインが12万5,000ドル（約1,950万円）に到達するとバーンイベントが、15万ドル（約2,340万円）に達するとエアドロップが実施される予定だ。
総供給量は210億トークンに設定されており、これはビットコインの2,100万枚という上限にちなんだものとなっている。
現在のプレセール価格は0.002585ドル（約0.39円）で、すでに800万ドル（約12億4,000万円）を調達済み。トークンクレームイベントは2025年7月7日14時（UTC）に予定されている。
SNSフォロワーは1万人を超え、ステーキングや報酬設計も明確であり、ハイリスク・ハイリターン型の注目プロジェクトといえる。ビットコインとの連動性や強いコミュニティによって、上場後の活発な展開が期待される。
BTC Bullのプレセール参加は、btcbulltoken.com を確認のこと。
