
2025年6月を目前に、仮想通貨市場は大きな上昇を経たあとに一時的な冷却期を迎えている。ビットコインは直近で11万ドル(約1,720万円)を超える過去最高値を記録したが、多くのアルトコインは軟調な動きが続いている。一見すると不安材料のように見えるが、長期投資家にとっては、こうした下落局面こそが有望なエントリーポイントとなる。
ある著名な仮想通貨系YouTuberは、最近の動画でこの状況をどのように捉えているかを解説しており、特に今注目すべき銘柄についても言及した。同氏の戦略は、今回のサイクルでは実用性を重視したコインに注目しており、ミームコインについては別枠としている。彼の主張は明快で、「赤いチャートをチャンスと捉え、強固かつ割安なプロジェクトにドルコスト平均法で投資すべきだ」というものだ。
最初に紹介されたのは、Web3とAIを組み合わせたプロジェクト「ArtBlock」だ。分散型ブラウザを備え、強力な開発チームを抱えるこのプロジェクトは、「ブロックチェーンの次なる進化形」と位置付けられている。時価総額は1億ドル(約156億円)未満と小規模で、価格目標は20ドル(約3,120円)とされており、同氏が最も確信を持つ銘柄のひとつとされる。
続いて取り上げたのは、「Base」というCoinbaseのレイヤー2ネットワークにおける主要な分散型取引所「Aerodrome Finance」だ。同氏は、Baseの急成長を背景に、今後この銘柄が2桁ドルに達する可能性が高いと予測している。
より保守的な選択肢としては「XRP」が挙げられている。小型銘柄のような爆発的なリターンは見込めないものの、広範な採用事例、機関投資家からの支持、ETF化の可能性などを踏まえると、ポートフォリオにおける堅実なヘッジ手段となり得る。価格目標は1枚あたり7〜10ドル(約1,100〜1,560円)とされ、大型銘柄としては安定的な成長が期待されている。
また、「Ondo Finance」も注目されている。BlackRock(ブラックロック)との関係が深く、「現実資産(Real World Assets)」をテーマとするプロジェクトとして期待されている。現在は総供給量の3分の1しか流通しておらず、完全希薄化までには時間がかかるため、長期投資先として有望視されている。
同氏は、BaseおよびOptimism上で稼働するDeFiプロトコル「Moonwell」にも言及している。Coinbase出身のエンジニアが率いるこのプロジェクトは、現在の価格帯が絶好の仕込み時とされている。
特に興味深いのは「TAO」で、ビットコインに似た供給量と構造を持ちつつも、AI特化型の仮想通貨として展開されている。「AI版ビットコイン」とも形容されており、最近Coinbaseにも上場された。同氏は、価格が3,000ドル(約46万8,000円)に到達する可能性があると見ており、安全性の高いAI銘柄のひとつと評価している。
次に紹介されたのは、「Sei」という高速レイヤー1ブロックチェーンだ。分散型取引所に最適化された構造を持ち、創業メンバーにはRobinhoodやGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)出身者が名を連ねている。現在の価格は底値圏とされ、3ドル(約470円)以上への回復が期待されている。
同時に取り上げられたのは「Goldfinch」で、こちらもDeFiおよびRWA関連のプロジェクトである。Coinbase Venturesと元BlackRock幹部の支援を受けており、その割には市場評価が著しく低いとされている。
他にも、「PolySwarm」はサイバーセキュリティに特化した仮想通貨で、時価総額は極めて小さく、50倍のリターンが見込めるという。「Pangolin」は複数のチェーンに対応した分散型取引所(DEX)で、AvalancheやFlareなどに対応している。チャート上では不安を感じる動きが見られるが、Coinbaseのような主要取引所に上場している今が好機だという。
AI関連では「Render」も候補に挙がっている。Solana上に構築された有力なAI仮想通貨の一つで、価格は他より高めだが、50〜100ドル(約7,800〜15,600円)への上昇余地があるとされている。
最後に紹介されたのは「Hedera(HBAR)」と「Cardano(ADA)」だ。HBARはハッシュグラフという異なる技術を用いており、すでに高い時価総額を持ちながらも、完全希薄化が近い。チーム構成も堅実で、長期保有向きとされている。ADAに関しては、創業者に関する議論があるものの、長期的には勝者となる可能性があるとし、目標価格は4ドル(約620円)に設定されている。
そして最後に、同氏は「戦略」の重要性について強調している。価格が下落しているとき、恐怖が市場を支配しているときこそが、本当の投資機会だと述べている。高騰したチャートや緑色のローソク足を追いかけるのではなく、5倍から50倍という現実的なリターンを念頭に置いたリスク分散型ポートフォリオ構築を勧めている。
6月前に注目すべき仮想通貨とは?
現在、注目を集めているプロジェクトのひとつが「Solaxy(SOLX)」である。Solana上に構築された初のレイヤー2ソリューションで、ネットワークの高速化と効率向上を目的としている。トランザクションをオフチェーンで処理し、Solanaのメインネットに転送する構造により、手数料の削減と処理速度の向上を実現している。
Solaxyは現在プレセール段階にあり、トークン価格はおよそ0.0017ドル(約0.26円)で販売されている。これまでに4,000万ドル(約62億4,000万円)以上を調達しており、目標額は7,400万ドル(約115億円)に設定されている。プレセール終了までにはまだ22日ほどの余裕があり、初期投資のチャンスは続いている。
さらに、最大150%の年利(APY)でステーキング報酬が提供されており、保有するインセンティブも明確だ。用途の明確さと勢いのある資金流入を背景に、Solaxyは「6月前に買うべき仮想通貨」として際立った存在になる可能性がある。
