
ビットコインが史上最高値を記録した翌日、再び相場に影響を及ぼすニュースが届いた。今回も、その発信源はドナルド・トランプ氏である。
トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」にて、2025年6月1日より欧州連合(EU)に対し50%の関税を課すよう提案した。
「EUは米国との貿易で優位に立つために設立されたものであり、非常に交渉が難しい」とトランプ氏は述べた。「強力な貿易障壁、付加価値税(VAT)、不合理な法人課税、非金銭的な障壁、通貨操作、米国企業への不当な訴訟などにより、米国との貿易赤字は年間2,500億ドル(約39兆円)を超えており、到底容認できない数字である」と続けた。
同氏は交渉の進展が見られないことから、EUからの全商品に50%の関税を推奨すると述べつつも、「米国内で製造された商品には課税しない」と明言した。
この発表により、ビットコイン価格は急落した。前日は111,000ドル(約1,730万円)付近で支持線を形成していたが、現在は108,000ドル(約1,680万円)をかろうじて上回る水準で取引されている。
市場の不安定さが再び強まるなか、「今買うべき仮想通貨」は、こうした動揺に対して安定資産として機能する可能性のある銘柄である。
貿易摩擦激化、ビットコイン軟調に推移
こうした報道により、すべてのリスク資産が影響を受けている。ビットコインも2.5%下落し、価格は106,000ドル(約1,650万円)まで落ち込んだ。
ただし、急落にもかかわらず強気筋の買い支えも見られる。日中のうちに価格が持ち直すかは今後の推移にかかっている。
なお、トランプ氏はEUに限らず、アップルに対しても批判を強めている。「私はアップルのティム・クック氏に、米国で販売されるiPhoneは米国内で製造されるべきだと長年伝えている」と述べ、「もしそうでなければ、最低でも25%の関税を課すべきだ」と付け加えた。
トランプ氏の「アメリカ・ファースト」政策は、米国の369兆円の債務からの脱却を目指す中で、度々市場の不安定化を引き起こしてきた。
このような状況下で、すでに取引所に上場している資産への投資は安全とは言い難く、仮想通貨のICO(新規コイン提供)といった別の戦略が求められる。
今のような不安定な市場環境下で注目すべき仮想通貨
トランプ氏の投稿は、今後の市場に暗い影を落とす可能性がある。状況が改善されなければ、より深刻な事態となるおそれがあるため、現在上場している資産ではなく、プレセール段階の仮想通貨に注目するべきだ。
以下に、現在注目を集めるおすすめ仮想通貨プロジェクト3選を紹介する。
BTC Bull(ビーティーシー・ブル)
最近の報道によりビットコインの上昇トレンドは一時的に停滞しているが、分散型経済の将来性に強気な投資家は依然として多い。
BTC Bullは、ビットコインをテーマにしたミームコインのコミュニティによるプロジェクトで、力強い二足歩行の雄牛が金のチェーンを身に着けたキャラクターで知られる。このプロジェクトでは、トークンのバーン(焼却)やビットコインのエアドロップ(無償配布)といった仕組みが、ビットコインの価格が新たな高値に達するたびに発動される。
このような戦略により、ビットコインと連動してBTC Bullの価格上昇が見込まれている。すでに620万ドル(約9億6,800万円)を調達しており、多くの仮想通貨系YouTuberが注目している。
その中にはCrypto Boy氏も含まれ、ビットコインが150,000ドル(約2,340万円)に近づけばBTC Bullの価格も大幅に上昇する可能性があると指摘している。トランプ氏の影響による一時的な調整があっても、コミュニティはビットコインの回復を信じており、それに続いてミームコイン市場全体の活性化も期待されている。
SUBBD(サブド)
トランプ氏によるEUへの関税が、OnlyFansのようなデジタルコンテンツ産業には直接的な影響を与えない可能性がある。そのため、分散型かつAI主導の新しいコンテンツエコシステムには、今後多くの投資が集まる可能性がある。
その代表格がSUBBDであり、AI技術を活用したコンテンツクリエイターとファンの協業を促進するプラットフォームである。
SUBBDは、850億ドル(約13兆3,000億円)規模のコンテンツ市場において独自の地位を確立しようとしており、すでにトップクラスのクリエイターの参加も確認されている。公式サイトによれば、これらのクリエイターの総フォロワー数は2億5,000万人にのぼる。
プロジェクトの基軸トークンであるSUBBDは、クリエイターにより自由な創作活動を、ファンにはステーキングによる限定特典を提供することが可能である。
アナリストの99Bitcoins氏は、同トークンには100倍の上昇余地があると評価しており、現状の市場を踏まえても現実的な見通しとされている。
Mind of Pepe(マインド・オブ・ペペ)
もう一つのAIエージェント型仮想通貨として注目されているのが、Mind of Pepeである。AIブームの中で生まれた本プロジェクトは、時間をかけて着実に成長してきた。
すでにX(旧Twitter)上でAIエージェントが稼働しており、市場の現状分析や新たなプロジェクト情報の提供を行っている。
まもなくターミナルのリリースも予定されており、トークンのローンチ時には稼働を開始する見込みだ。現在プレセールは最終段階であり、すでに1,000万ドル(約15億6,000万円)を調達済みであることから、上場後の急騰も期待されている。
市場が不安定な状況でも、このプロジェクトはAI技術を通じて投資家の意思決定をサポートする点で、有力な選択肢となり得る。
まとめ
トランプ氏による貿易戦争の再燃は市場に小さな下落をもたらしたが、全体的に強気の姿勢は維持されている。
とはいえ、投資家心理が一変するのに時間はかからない。したがって、「今買うべき仮想通貨」としては、取引所上場済み銘柄ではなく、プレセール段階にあるプロジェクトに注目するのが賢明である。
