ビットコインは20日、10.9万ドルを突破し史上最高値を記録した。しかし、その後のトランプ米大統領の就任演説を受けて、21日未明には一時9%安の10万ドル台まで下落。
22日には回復し、10.5万ドル台で取引されている。
トランプ暗号資産触れず、ビットコイン下落
トランプ氏の就任演説後にビットコインが下落した背景には、同氏が演説において暗号資産(仮想通貨)に言及しなかったことが影響しているとされる。
演説内容には貿易関税や移民政策、エネルギー規制緩和に関する行政命令が含まれていたが、仮想通貨に関する言及は一切なかった。
このため、仮想通貨市場は失望し、ビットコインをはじめとする仮想通貨の価格は下落。トランプ氏が新たに発行したミームコイン「TRUMP」も下落した。
ただし、演説内容に対する失望から売りが発生したものの、トランプ氏が仮想通貨に対して反対の立場を取っているわけではないことが示唆されている。
就任初日、トランプ氏に関連するDeFiプロジェクト「ワールドリバティファイナンシャル(WLFI)」は1億1200万ドル分の仮想通貨を購入。
この購入には、4700万ドル相当のラップドビットコイン(wBTC)と4700万ドル相当のイーサリアム(ETH)が含まれており、これによりトランプが依然として仮想通貨に賛成している姿勢が示された。
また、トランプ氏の人事任命が中長期的な仮想通貨市場にとって好材料とされている。
SECの新たなトップには、仮想通貨推進派であるポール・アトキンス氏が指名された。アトキンス氏は、前任者であるゲイリー・ゲンスラー氏が実施した仮想通貨業界にとって不利な政策の撤回が期待されている。
これらの要因を背景に、市場の中長期的な見通しは依然としてポジティブとされている。
【1月22日最新】ビットコイン(BTC)の価格分析
ビットコイン(BTC)は2024年10月中旬から上昇トレンドに突入。現在1BTC=10.55ドルで推移している。

日足チャートでは、2024年10月に移動平均線のゴールデンクロスが発生し、上昇トレンドの始まりを示唆。これにより、長期的なビットコイン価格の上昇への期待が高まった。
2024年10月から11月にかけて価格は順調に上昇し、12月には一時的な調整が見られたものの、2025年初頭から回復基調に転じた。
1月21日には史上最高値10.93万ドルを記録し、更なる上昇の余地を示している。
現在、ビットコインは上昇チャネル内で推移しており、上昇が期待される。
上昇チャネルのレジスタンスラインおよびフィボナッチリトレースメントによる予想価格は、1BTC=12万ドルとなる可能性がある。
次に、4時間足チャートでビットコインの価格動向を詳細に見ていく。

1月16日に移動平均線のゴールデンクロスが発生し、短期的な買い相場に突入。そのため、長期的な価格の方向性と一致し、価格上昇が加速した。
1月20日には10.93万ドルの史上最高値を記録した後、一時的に下落。
しかしながら現在のビットコイン価格は100日移動平均線の上にあり、短期的にも買い優勢と見なせる。
4時間足チャートではトリプルトップのチャートパターンが形成されており、今後数日間で価格が低迷する可能性がある。
とはいえ、9.96万ドルのネックラインでサポートが確認されれば、再び上昇に転じると予想される。
ビットコイン(BTC)相場のキーポイント
- 短期的・長期的にも上昇トレンドのシグナルが点灯
- 1BTC=12万ドルまで上昇の余地あり
- サポートラインである9.96ドルを下回らない限り、買い勢が優勢の状況が続く