
ドナルド・トランプ米大統領が中国との貿易合意を正式に発表したことで、仮想通貨市場が再び活気づいている。
ビットコインを含む複数の暗号資産が強い上昇傾向を示しており、一時は11万ドル(約1,730万円)を超える場面も見られた。その後、10万8,000ドル(約1,690万円)付近まで調整されたものの、依然として高値圏にある。
アルトコイン市場では、Fartcoin、SPX6900、Hyperliquid、Virtuals Protocolなどが特に注目を集めており、6月のおすすめ仮想通貨として挙げられている。中でもプレセール中の新しい仮想通貨は、今後の成長に期待が集まっている。
6月におすすめの仮想通貨
BTC Bull
米中貿易合意の発表により、金融市場はリスク資産に対する関心が再び高まっている。特にビットコインは、2024年末のブルサイクルに匹敵する上昇が見込まれており、今後数週間で15万ドル(約2,360万円)を突破する可能性もある。
高額なビットコインに直接投資できない投資家は、Ethereum(イーサリアム)上で構築されたミームコイン「BTC Bull」に注目している。このプロジェクトでは、ビットコイン価格が10万ドルを超え、さらに2万5,000ドル上昇するごとにトークンのバーンとエアドロップが実施される仕組みだ。
こうした仕組みにより、コミュニティ全体がビットコインの成長の恩恵を受けられる設計となっている。すでにプレセールで700万ドル(約10億9,000万円)を調達しており、人気YouTuberのNass Cryptoも注目銘柄として取り上げている。
Fartcoin
Fartcoinは、Shiba InuやPepe、Official Trump Memeなどの有名ミームコインを凌ぐ勢いで成長している。記事執筆時点で、過去7日間で約40%の上昇を記録しており、現在は1.32ドル(約208円)付近で取引されている。
この上昇の一因は、Coinbase(コインベース)への上場予定というニュースであり、市場では大きな期待が寄せられている。実際、Lookonchainによると、あるクジラが14,850 SOL(約2億6,000万円)を投じて1.68百万枚のFartcoinを購入したという。
市場アナリストは、上場による認知度向上と機関投資家の関与拡大に注目しており、さらなる成長が期待されている。
SUBBD
SUBBDは、6月に注目されるアルトコインの一つであり、コンテンツクリエイター向けの分散型エコシステムを提供するプロジェクトだ。
ブロックチェーンとAIを活用し、中央集権的なプラットフォームに依存せず、クリエイター自身がコンテンツと収益をコントロールできるように設計されている。
また、トークン保有者には、プレミアム機能や限定コンテンツへのアクセス権、XPブースト、投票権などが付与される。プレセールではすでに70万ドル(約1億900万円)以上を調達しており、99BitcoinsなどのYouTubeチャンネルでも高評価を得ている。
SPX6900
SPX6900は、3月の安値から急回復を遂げ、過去30日間で112%の上昇を記録している。直近では24時間で9%上昇し、1.67ドル(約260円)に達した。
取引量も増加しており、直近の取引セッションでは1億2,181万ドル(約190億円)に達した。Balance of Power(BoP)指標は0.39、TradingViewによるとBull Bear Power(BBP)も好調を示しており、強い買い圧力が続いている。
市場の勢いが継続すれば、SPX6900は過去最高値の1.73ドル(約270円)を再び目指す可能性がある。
Best Wallet Token
Best Wallet Tokenは、自己管理型マルチユーティリティアプリ「Best Wallet」の中核を担うトークンだ。
リリース以来、月次成長率50%を維持しており、2026年には数十億ドル規模のウォレット市場の40%を占める見込みだという。
法定通貨から数千種類の仮想通貨が購入可能なオンランプ機能や、Fireblocks統合によるパスフレーズ不要のアクセス機能が搭載されている。その他にも、ステーキング、ポートフォリオ管理、iGaming機能、ローンチパッドなどの用途がある。
Best Wallet Tokenの保有者には、新トークンへの先行アクセス、高利回りのステーキング、取引手数料の割引といった特典がある。
Solaxy
Solaxyは、残り4日を切ったプレセールが注目されているプロジェクトだ。先週は約40万ドル(約6,300万円)分のSOLXを購入したクジラもおり、注目度の高さがうかがえる。
Solaxyは、EthereumとSolana間の取引をブリッジし、スケーラビリティを追求するレイヤー2チェーンとして設計されている。Testnetはすでに稼働中で、今月中に本格稼働が予定されている。
Igniter Protocolにより、誰でも数クリックでミームコインをローンチ可能である点も、他のプロジェクトにはない特徴だ。こうした技術的優位性により、Solaxyはプレセールで4,700万ドル(約73億円)を調達している。
Snorter
Solana上のミームコインは、ブル相場で最も急激な上昇を見せる傾向がある。Snorter Botは、そうしたチャンスを逃さずに捉えるためのTelegramベースのトレーディングツールだ。
リアルタイムで流動性を検知し、秒単位で取引実行が可能。さらに、ラグプル(詐欺)やハニーポット(搾取型トークン)の検出、P&Lトラッカー、コピー取引、損切り・指値注文のスケジュール設定など多機能を備える。
ネイティブトークンであるSNORTは、こうした機能へのアクセス権を持つ。プレセールではすでに70万ドル(約1億900万円)を調達している。
Hyperliquid(HYPE)
HYPEは、昨日新たな過去最高値となる43.99ドル(約6,910円)を記録し、現在も41ドル(約6,440円)前後で取引されている。MACD(移動平均収束拡散法)が強い買いシグナルを示しており、さらなる上昇の可能性もある。
HYPEの先物取引における未決済建玉(Open Interest)は、現在18億9,000万ドル(約2,970億円)と過去最高水準に達している。6月に入り、34%増加している。
この勢いが継続すれば、HYPEは6月の注目銘柄としてさらなる高値を狙う可能性がある。
Bitcoin Hyper
ビットコインは仮想通貨市場の王者であるが、日常的な決済には向いていないという指摘も多い。
その課題を解決するのが「Bitcoin Hyper」だ。Solanaの仮想マシン、ゼロ知識証明、Canonical Bridgeといった先進技術を組み込み、高速かつ低コストの決済を実現する。
トークンHYPERはネットワークの手数料支払いに使用されるほか、ガバナンス権も付与される。プレセールではすでに110万ドル(約1億7,200万円)以上を調達しており、Cilinix Cryptoも「注目すべきビットコイン系ミームコイン」として紹介している。
Virtuals Protocol
Virtuals Protocolは、6月6日に1.65〜1.70ドル(約260〜270円)まで急落したが、その後11日までに2.30ドル(約360円)まで回復を見せている。
Ethereum上で展開された初のインテリジェント・エージェント「I.R.I.S.」のリリースが、その価格上昇を後押しした。Messariのレポートによると、BaseネットワークからEthereumへの拡張は大きな進展とされている。
現在の価格は2.05ドル(約320円)で、1月の過去最高値5.07ドル(約800円)には届かないものの、過去1週間で14.46%上昇している。今後の採用拡大次第でさらなる上昇も期待される。
まとめ
ドナルド・トランプ米大統領の貿易合意発表により、仮想通貨市場は再びリスクオンムードに突入した。
FartcoinやSPX6900、Hyperliquid、Virtuals Protocolといった既存銘柄だけでなく、プレセール中の新しい仮想通貨にも資金が集まりつつある。
今こそ、ポートフォリオを見直し、6月の仮想通貨市場で最も期待されるアルトコインへの投資チャンスを検討するタイミングといえるだろう。
