
アービトラム(ARB)の暗号資産は、2025年4月の安値から約40%上昇しており、ネットワークの総ロック額(TVL)も増加している。BTC Bullのプレセールは6月30日に終了予定で、これまでに770万ドル(約12億3000万円)以上が調達された。
イーサリアムのスケーリングと言えば、アービトラムを思い浮かべる人も多いだろう。イーサリアムが最初のスマートコントラクト対応ブロックチェーンとして先行者優位を活かしたように、アービトラムも同様に躍進した。現在では、130億ドル(約2兆800億円)以上の資産を管理する、最大規模のイーサリアム・レイヤー2ソリューションとなっている。
ただし、アービトラム上のTVLが増加する中で、ARBの価格はそれに比例して上昇していない。プロジェクト開始以来、ARBトークンは徐々に下落しており、最高値から大きく後退して保有者の失望を招いている。
現在の価格では、ARBはSolanaベースの主要なミームコインに後れを取っており、注目のミームコインICOなど他の急成長プロジェクトと比べても出遅れている。最高値からは80%下落しており、テクニカル的にもローソク足チャートは弱気のままだ。
アービトラム、2025年の安値から回復基調へ
しかし、ARBにとって明るい兆しも見え始めている。2025年4月に史上最安値を記録した後、トークンは反転し、そこから40%上昇した。
直近1週間の取引ではARBUSDTが高値を更新しており、過去8日間で30%近く上昇するなど、強い値動きが見られる。
日足チャートでも、6月29日の上昇を背景に、ARBは堅調に推移している。もし本日も買いが続けば、トークンは0.45ドル(約70円)を目指す展開となり、2025年5月中旬に見られた買い圧力の再来も予想される。
このままのペースが続けば、ARBは0.50ドル(約78円)を超える可能性もあり、現在の水準から約45%の上昇余地があると期待されている。
この楽観的な見方は、過去数週間における一連の開発や提携から裏付けられており、一時的な反発(いわゆるデッドキャット・バウンス)ではないとの見方が強い。
オンチェーンのファンダメンタルズや戦略的パートナーシップが、今後数週間から数か月にかけて、持続的な上昇基盤を形成する可能性がある。
ARBの上昇要因とは?
2025年4月の安値から約40%の上昇を支えるのは、魅力的な指標群である。
TVLは過去1か月で15%増加しており、ネットワーク上のアクティビティの増加によって、アービトラムは収益面でも好調だ。
直近1週間では143万ドル(約2億2800万円)を生み出しており、2025年5月末時点での累計収益は560万ドル(約8億9000万円)を超えている。こうした収益はARB価格の支援材料となっている。

また、アービトラムは「トークン化証券」の拠点となる可能性もある。
先週、暗号資産取引所のGemini(ジェミナイ)は、MicroStrategy(マイクロストラテジー)の株式(MSTR)をトークン化する際のプラットフォームとしてアービトラムを採用した。これらのトークン化された株式は、実際の証券と1対1で裏付けられ、24時間365日取引が可能となる。
Geminiはこの商品を、トークン化プラットフォームのDinari(ディナリ)と共同で提供しており、今後はさらに多くの株式やETFをトークン化する計画を明らかにしている。
BTC Bullプレセールが話題に:調達額770万ドル突破
ARBの価格上昇が注目される一方で、別の有望銘柄「BTC Bull」にも関心が集まっている。
現在実施中のプレセールでは770万ドル(約12億3000万円)以上が集まり、支持者の間では、BTCBULLトークンが今後数か月で1000倍銘柄の1つになるとの期待が高まっている。
この期待の背景には、BTC Bullの仕組みがある。同プロジェクトは、ビットコインの価格上昇に応じてBTCBULL保有者に報酬を分配する設計となっている。
BTCUSDTが15万ドル(約2,400万円)に達した時点で、BTCBULL保有者に無料でビットコインが配布される。その後も、BTCUSDTが5万ドル(約800万円)上がるごとに分配が行われ、最終的な配布はBTCUSDTが100万ドル(約1億6,000万円)に到達した時点で実施される。
さらに、BTCBULLは「デフレ型」トークンであり、BTCUSDTが12万5,000ドル(約2,000万円)に到達すると、流通中のBTCBULLの一部がバーン(焼却)される。このバーンは以降、ビットコインが2万5,000ドル(約400万円)上昇するごとに実施される予定だ。
プレセール参加者は、上場前の本日6月30日まで、1トークンあたり0.00258ドル(約0.4円)でBTCBULLを購入できる。購入後は、年利53%のステーキングオプションも用意されている。
