暗号資産取引所バイナンス(Binance)が1日で1000億ドル(約15兆6000億円)規模のアルトコイン先物取引を記録したことで、新たなアルトコインシーズンの到来が近づいているとの見方が広がっている。
一般的な認識ではビットコインが主役とされがちだが、実際には「スマートマネー(機関投資家などの大口資金)」はすでにアルトコインへのシフトを始めている。市場の高騰を前に、先行投資家たちはすでにポジションを確保しつつある。
アルトコインに大きな資金が流入中
2025年7月14日にビットコインが過去最高値となる123,091.61ドル(約1,920万円)を記録した直後、アルトコイン市場の取引量が急増した。バイナンス先物では、24時間のアルトコイン取引量が1007億ドル(約15兆7000億円)に達し、2025年2月3日以来の高水準となった。
この動きは明確なトレンドを示している。現在、バイナンス先物市場におけるアルトコインの割合は71%に達し、ビットコインは25%にとどまっている。トレーダーたちは、次の大きな値動きを求めてアルトコインに注目している。
たとえば、イーサリアムは直近7日間で25%上昇したのに対し、ビットコインの上昇率は2%にとどまっている。CoinMarketCapのアルトコインシーズン・インデックスは現在48を示しており、まだこの流れに乗る時間は残されている。
それでは、今後のアルトシーズンで最も恩恵を受けそうな銘柄はどれだろうか。投資家の関心とプロジェクトの堅実性から選ばれた3つの注目トークンを紹介する。なお、ここで取り上げるのはイーサリアムやXRP、Bonkではない。
1. Bitcoin Hyper(HYPER)─ ビットコインの遅さを克服するレイヤー2ソリューション
Bitcoin Hyper(HYPER)は、ビットコインにSolana Virtual Machine(SVM)を統合することで、高速かつ低コストのトランザクションを実現する次世代型のレイヤー2ソリューションだ。

本格ローンチ後は、dApps(分散型アプリ)やミームコインの取扱いなど、多様なユースケースに対応するエコシステムを形成する予定となっている。取引完了後は、元のBTCがビットコインのレイヤー1にあるユーザーのアドレスに返還される仕組みで、高いセキュリティも確保されている。
すでに開発は進んでおり、テストネット(devnet)の稼働も発表済みだ。Solana CLI経由でのプログラム導入や契約の実行、トランザクション処理、アカウント管理などが可能で、パフォーマンスは安定しており、低遅延を維持している。
HYPERトークンは現在、公式サイトにて固定価格で販売されており、これまでに400万ドル(約6億2000万円)以上を調達している。プレセール段階でも、200%以上の年利(APY)を提供するステーキングが可能だが、参加者が増えるにつれて利率は段階的に低下する設計となっているため、早期参入が有利だ。
2. Snorter Token(SNORT)─ テレグラムで完結する高度なトレードツール
Snorter Token(SNORT)は、今週話題を集めているもう一つのアルトコインだ。特徴は、Telegram(テレグラム)内で稼働するトレーディングボット機能を持ち、リアルタイム取引をメッセージアプリ内で完結できる点にある。

このボットは、瞬時のスワップ、リアルタイムのコピー取引、トークンのスナイピングなどが可能なスマート取引ツールとして機能する。SNORTトークンを保有することで、プラットフォーム上の高度な機能や手数料割引を利用できる。手数料は最大1.5%から、トークン保有者であれば0.85%まで下がり、主要競合よりも低コストとなる。
また、セキュリティ面にも力を入れており、β版の詐欺トークン(ラグプル)やハニーポット検出では85%の成功率を誇る。さらに、ブラックリストスキャナーやミントトラップ警告などの機能も搭載されている。
プロジェクトがホワイトペーパー通りに展開されれば、多くの既存DeFi(分散型金融)プラットフォームを超える深みとアクセス性を提供する可能性がある。
ただし、成長を待っている暇はない。プレセールは急速に売り切れに近づいており、すでに200万ドル(約3億1000万円)近くを調達している。現在のステーキング年利は183%と高水準だ。
3. Solana(SOL)─ 今期注目のトップアルトコイン
現在199ドル(約3万1000円)で取引されているSolana(SOL)は、過去7日間で25%の上昇を記録し、ビットコインを大きく上回るパフォーマンスを見せている。

テクニカル指標では、SOLは「買い」シグナルが多数点灯しており、14項目中13項目で強気サインを示している。特に移動平均線では、明確に強気相場が確認されている。
このまま、過去最高値294.33ドル(約4万6000円)を再び目指すのかは不明だが、現在の相場環境では十分に現実的な目標といえる。
また、Solana技術を活用しているプロジェクトにも波及効果があり、たとえばBonk(BONK)は週次で20%以上の上昇を見せている。まだプレセール段階のSnorter TokenやBitcoin Hyperもここ数日で大きな注目を集めている。
Bonkは時価総額30億ドル(約4680億円)を超える一方で、SnorterやHYPERのような割安な新興銘柄は、まだ定額の割引価格で購入できる。
今がアルトコインの好機を掴むタイミング
アルトコインシーズンは魅力的だが、それを享受できるのは早期参入者だけだ。出遅れた投資家にとっては、FOMO(取り残される不安)と後悔がつきまとう展開になりがちである。
では、どう動くのが賢明か。
答えは「早めに注目し、直感を信じて動くこと」だ。今回紹介したHYPER、SNORT、SOLはいずれも短期的に上昇する可能性を持つ注目銘柄だ。
ただし、暗号資産市場は常に変動する。最終的な判断は、十分なリサーチを行った上で行うべきである。






