
アルトコインシーズンの到来が近いのだろうか。仮想通貨取引所の大手であるコインベース(Coinbase)は、ユーティリティトークンのCAKEやSQD、さらにはミームトークンであるFARTCOINなど、複数の新規銘柄を上場すると発表した。これらの取引は、米国東部時間の木曜日12時(日本時間で金曜午前2時)から開始される予定だ。
中でも、Fartcoinは今回の上場銘柄の中で最も注目を集めている。時価総額は13億4,000万ドル(約2,100億円)に達し、Solanaチェーン上でのミームコインとしては、TRUMPに次ぐ規模となっている。
このトークンは、2024年10月にAIチャットボット「Truth Terminal」による紹介を機に人気が急上昇した。過去1週間で価格は44%以上上昇しており、現在は週足チャートで20EMA(指数平滑移動平均線)を反発していることから、Coinbaseへの上場をきっかけに過去最高値である2.75ドル(約410円)を再び目指す可能性がある。
この記事では、その他の注目ミームコインについても取り上げる。現在購入すべき有望な3銘柄を紹介する。
DOGE、マスク氏の謝罪ツイートで上昇
ドナルド・トランプ前大統領とイーロン・マスク氏による2日間にわたるオンライン上の論争の末、マスク氏は「やりすぎた」として謝罪の意をツイートで表明した。
この投稿を受け、ミームコインとして知られるDogecoin(DOGE)は6.32%上昇し、0.20ドル(約30円)に達した。マスク氏の発言が同コインに与える影響は以前から大きいが、同氏が米国の「政府効率化部門(Department of Government Efficiency, 通称DOGE)」に任命されたことで、その関連性はさらに強まっている。
また、ブルームバーグ(Bloomberg)は、Dogecoin ETF(上場投資信託)が承認される可能性を80%に引き上げたと報じている。これはCardanoの75%を上回る水準である。
ETFが実現すれば、DOGEへの市場参加が拡大し、さらなる価格上昇につながると期待されている。
ここからは、アルトコイン市場が活気を取り戻しつつある今、次の上昇局面に備えて注目すべき仮想通貨を3つ紹介する。
1. Solaxy(SOLX)──Solana初のL2、今買うべきアルトコイン
Solaxy(SOLX)は、Fartcoinのようなミームコインでありながら、実用性を備えた新興プロジェクトである。Solana(ソラナ)ネットワークの混雑問題を解消し、効率性を取り戻すことを目的として開発されている。
With Solaxy, it’s always a hole-in-one. 🛸🪐
48M Raised! 🔥 pic.twitter.com/n882gUs8yT
— SOLAXY (@SOLAXYTOKEN) June 12, 2025
Solanaでは、TRUMPやMELANIAなどの人気ミームコインによる取引集中でネットワークがひっ迫していた。Solaxyは、Solana初の本格的なレイヤー2(L2)ソリューションを提供することで、この課題に対応しようとしている。
トランザクションをサイドチェーンへと移行することで、メインネットの負荷を軽減しつつ、最終的な検証はL1で行う。この仕組みにより、処理速度とセキュリティの両立が可能となる。
また、Solaxyは最近、Hyperlaneとの連携を発表。これにより、Solaxyのブロックチェーンはイーサリアム(Ethereum)と直接接続されることになり、Solanaの効率性とEthereumの流動性を同時に活用できるマルチチェーン環境が実現する。
現在、このプロジェクトは仮想通貨ICOのプレセール中で、残り日数は4日間となっている。価格は1トークンあたり0.001754ドル(約0.27円)と非常に安価で、これまでに4,800万ドル(約75億円)以上を調達している。
2. BTC Bull Token(BTCBULL)──ビットコイン連動型ミームコイン
BTC Bull Token(BTCBULL)は、ビットコインの成長を支援するユニークな仕組みを採用している点で注目されている。
Bulls don’t panic. They accumulate. pic.twitter.com/5v0odDSI4x
— BTCBULL_TOKEN (@BTCBULL_TOKEN) June 12, 2025
このトークンを購入し、Best Wallet(ベストウォレット)に保管しておくと、ビットコインが15万ドル(約2,250万円)や20万ドル(約3,000万円)といった価格の節目を超えた際に、無料でビットコイン(BTC)がエアドロップ(無料配布)される。
さらに、BTC Bull Tokenでは、ビットコインの価格が5万ドル(約750万円)上昇するたびに、トークンの一部が焼却(バーン)されるという仕組みも導入されている。最初のバーンは12万5,000ドル(約1,875万円)で、次は17万5,000ドル(約2,625万円)で実施予定だ。
現在、このトークンのプレセールも進行中で、資金調達額は710万ドル(約11億円)を超えている。価格は1トークンあたり0.00256ドル(約0.39円)で、2025年の上場後には0.06ドル(約9円)への上昇が予測されている。
3. SPX6900(SPX)──ユーモアと金融を融合した話題のミームコイン
ミームコインの中でも、SPX6900は過去1週間で40%以上の上昇を記録し、注目を集めている銘柄だ。
その目的は、米国の株価指数S&P500を時価総額で超えること。現実離れした目標ではあるが、ミームコインに熱中する投資家層にとっては魅力的なストーリーとなっている。
SPX6900には伝統的なユーティリティや内在的な価値は存在しないが、コミュニティの支持を得ることで、取引所で存在感を示している。このように、ミームコインにとって最も重要なのは「支持基盤」であることを証明している。
現在の取引価格は1.64ドル(約245円)で、史上最高値を更新中だ。
総括
コインベースによるFartcoinの上場と、マスク氏とトランプ氏の和解により、アルトコイン市場にはポジティブなムードが広がっている。特にDOGEやSPXといった銘柄は、この流れをけん引している。
今後は、Solaxy(SOLX)やBTC Bull Token(BTCBULL)のような、新たなコミュニティ主導の仮想通貨が、大きな波に乗る可能性がある。
ただし、この記事は投資助言を目的としたものではなく、最終的な投資判断はご自身での調査に基づいて行う必要がある。
