
4月2日に予定されているドナルド・トランプ前大統領の関税発表を前に、マクロ経済への懸念が強まり、暗号資産市場では月曜日も大きな売り圧力が続いている。
ビットコイン価格は8万2,000ドル(約1,240万円)を下回り、米国株の下落と連動する形となった。時価総額の大きいアルトコインでは、XRP(エックスアールピー)やCardano(カルダノ)が前日比で約5%下落するなど、より深刻な値動きを見せている。
一方で、複数のマクロ経済アナリストは、次なる暗号資産の強気相場が間近に迫っているとの見方を示している。背景には、世界的な流動性の上昇や米ドル安が挙げられている。
果たして、トランプ氏が「解放の日」と呼ぶ4月2日は、株式市場と暗号資産市場の底打ちとなり、反転上昇の引き金となるのだろうか。
なぜ今日、暗号資産は暴落しているのか
トランプ前大統領は、4月2日から発動予定の報復関税について、対象をこれまで言及していた貿易相手国にとどめず、全世界を対象とする方針を突然発表した。
この予想外の関税拡大により投資家心理は冷え込み、米国株は急落。S&P500先物は0.88%下落し、調整局面入りとなった。ハイテク株の比率が高いナスダック100も、弱気相場入りの目安とされる20%下落まであと5.5%に迫っている。
ビットコインも、テック株との高い相関性が続いており、月曜日には再び8万2,000ドル(約1,240万円)を下回った。
関税発動を控えた今週、相場の乱高下は避けられないと見られている。強気派は、8万2,000ドルがサポートラインとして機能することを望んでいるが、トランプ氏が世界貿易に対して強硬姿勢を取り続けた場合、不況やスタグフレーション(景気後退とインフレの同時進行)への懸念が強まり、ビットコイン価格が7万7,000ドル(約1,160万円)まで下落する可能性もある。
それでも、チャートの形状は依然として強気基調にある。特に、50週単純移動平均線と指数平滑移動平均線の上に価格を維持している限り、長期的には上昇トレンドと見られている。
実際、7万6,000~7万7,000ドル(約1,140万〜1,160万円)付近までの下落は、今後の2倍成長を見込めるエントリーポイントになるとする専門家もおり、今後の最高値は15万ドル(約2,260万円)に達すると予想している。
今が買い時の注目アルトコイン
上述のとおり、ビットコインは2025年に向けて15万ドル(約2,260万円)まで上昇する可能性があることから、現在でも有望な暗号資産のひとつとされている。
人気のソラナ系ミームコイン「Fartcoin(ファートコイン)」は、ビットコインとの相関性が高まっている。著名アナリストのCRG氏によれば、Fartcoinは4時間足チャートで強気のダイバージェンス(乖離)を形成しており、上昇の兆しが出ているという。
このミームコインは依然として高いボラティリティを伴っているが、1ドル(約150円)への到達が間近と見られている。
時価総額の大きなアルトコインの中では、XRPが専門家の間で注目を集めている。XRPも4時間足で強気のダイバージェンスを示しており、急反発の可能性がある。
ただし、大口投資家(いわゆる「クジラ」)がXRPを売却している兆候もあり、1.65ドル(約250円)のサポートラインを再び試す展開になる可能性もある。
待機している投資家にとっては、現時点でのXRP購入は慎重に検討すべきだが、1.70ドル(約260円)を下回る場面があれば、優れたエントリーポイントとなり得る。
一方で、スマートマネー(情報感度の高い資金)はユニークなミームコインにも資金を投じており、時価総額の小さな銘柄が再び注目を集めている。例えば、約1,400ドル(約21万円)分のFATを購入した投資家が、現在では23万ドル(約3,470万円)の利益を上げている。
さらに、ビットコインをテーマとしたミームコイン「BTC Bull(BTCBULL)」も注目を集めている。これは「無料でビットコインを受け取れる」という仕組みが話題を呼び、時価総額の小さい銘柄を狙う投資家の関心を集めている。
Mission log: Bullish. Always has been. 🚀 pic.twitter.com/qQUggMZKhS
— BTCBULL_TOKEN (@BTCBULL_TOKEN) April 1, 2025
BTCBULLのプレセールではすでに430万ドル(約6億4,800万円)以上を調達しており、投資家の信頼の高さがうかがえる。
同プロジェクトは、「現在のビットコイン価格は過小評価されており、今後25万ドル(約3,770万円)まで上昇する」という信念に基づいて設計されている。BTCBULLは、そのビットコインの上昇に連動する形で恩恵を受けられる手段の一つとされている。
この構想に基づき、トークン保有者にはBTCおよびBTCBULLの大規模なエアドロップ(無償配布)が行われ、BTC価格が一定のマイルストーンに到達するたびにトークンのバーン(焼却)も行われる予定だ。
BTC Bullのユニークな価値提案は、スマートマネー投資家の間で高く評価されており、プレセール初期の購入者の多くが「次の100倍銘柄」と位置づけている。
