
現在、トレーダーにとってビットコインはあまり魅力的ではないかもしれないが、少なくとも1つのアルトコインが市場で話題を集めている。その背景には、米国最大手の暗号資産取引所であるCoinbase(コインベース)との注目すべき提携がある。
まず全体の状況として、現在の暗号資産市場は時価総額3兆2,500億ドル(約519兆円)前後で推移しており、過去24時間ではほぼ横ばいとなっている。今週初めに大きな損失を被った投資家にとっては、これは歓迎すべき安定ともいえるだろう。長期的に見れば、暗号資産の市場全体の時価総額は過去3か月でおよそ5億ドル(約800億円)増加しており、年初来では上昇傾向にある。
「Crypto Fear & Greed Index(暗号資産の恐怖と欲望指数)」は現在65付近を示しており、これは中立からやや強気の市場心理を反映している。これにより、価格下落時に買い増しを行う投資家の動きが見られる一方、パニック的な売却は限定的だ。最近では、イスラエルとイランの間で緊張が高まり、米国の軍事介入の可能性や、レバレッジ取引で12億ドル(約1,920億円)相当の強制清算が発生するなど、市場の不安定さが続いている。
こうした短期的なボラティリティにもかかわらず、暗号資産に対する機関投資家の支持は依然として堅調である。米国上場のETF(上場投資信託)は過去2週間にわたり純流入が続き、BlackRock(ブラックロック)の「iShares Bitcoin Trust」は、運用資産が700億ドル(約11兆2,000億円)を超えた。
ビットコイン:サポートラインを試す局面
ビットコインは現在、103,741ドル(約1,655万円)付近で取引されており、104,000ドルのサポートラインに接近している。日足チャートでは、今後の大きな動きを決める可能性のある「持ち合い」状態が示されている。取引量は494億ドル(約7兆9,000億円)で、前日比で10%減少した。

テクニカル的には、ビットコインは重要な分岐点に位置している。ただし、5月以降の高値は徐々に下がっており(112,000ドル→110,000ドル→108,000ドル)、現在のパターンは中立から弱気寄りと解釈されている。上昇局面はあるものの、上昇トレンドを維持するには至っていない。
トレンドの強さを示す「ADX(Average Directional Index)」は現在16ポイントで、トレンドが存在しない「ノートレンド」ゾーンにある。21ポイントを超えると明確なトレンドと判断されるが、現状では持ち合いが続いている。
また、「RSI(Relative Strength Index、相対力指数)」は現在45付近で、ビットコインは中立ゾーンにあるとされ、トレーダーたちは次の動きを慎重に見極めようとしている。
短期および長期の移動平均線であるEMA(Exponential Moving Average)は、いずれも「ゴールデンクロス」の状態が続いており、長期的には強気構造を維持している。「ゴールデンクロス」とは、短期のEMA(50日)が長期のEMA(200日)を上回る現象で、一般的に上昇サインとされる。
注目すべきテクニカル水準は以下の通り:
- 直近のレジスタンス:106,500ドル(直近の上値抵抗ゾーン)
- 主要レジスタンス:108,800〜110,000ドル(売り圧が継続する心理的節目)
- 重要レジスタンス:112,000ドル(過去最高値付近)
- 直近のサポート:102,000〜103,000ドル(現在の下値テストゾーン)
- 主要サポート:100,000ドル(心理的な下値)
- 重要サポート:93,200ドル(200日EMA付近)
BTC Bull Token
ビットコインの価格が上昇する中、新たなビットコイン関連のミームコイン「BTC Bull Token」が大きな注目を集めている。
BTC Bull Tokenは、従来のミームコインとは一線を画す仕組みを持っている。これは実際にビットコイン(BTC)で報酬を受け取れる初の暗号資産である。
ビットコインの価格に連動し、特定の価格到達時にエアドロップ(無料配布)を実施する計画だ。最初のエアドロップは150,000ドル(約2,400万円)到達時に実施され、次は200,000ドル(約3,200万円)、その後は250,000ドル(約4,000万円)でもエアドロップが予定されている。
このように、BTC Bull Tokenはビットコインのパフォーマンスと直接連動しており、現在の市場が強気ムードにあることを考えると、投資妙味が高いといえる。
同トークンは現在プレセール期間中で、これまでに730万ドル(約11億6,000万円)を調達している。プレセールはあと6日で終了する予定だ。
ビットコインが上昇すれば、BTC Bull Tokenに対する需要も高まる可能性がある。ただし、ビットコイン報酬が得られるという設計上、売却を選ぶ保有者は少ないと見られており、結果として価格上昇圧力が強まることが予想される。現在の固定プレセール価格は、将来的に有利なエントリーポイントとなる可能性がある。
BTC Bull Tokenの詳細については公式サイトを確認されたい。
