
ミームコイン市場は現在、時価総額8,050億円に達し、過去数週間で57%の急騰を記録している。中でも、Baby Doge Coin(BABYDOGE)とBook of Meme(BOME)が際立った上昇を見せており、過去7日間でそれぞれ54%、118%の上昇率となっている。
この記事では、これら注目トークンの動向を追うとともに、今後注目すべき5つのミームコインについても紹介する。
BABYDOGEとBOMEが市場をリード
ドージコインに着想を得たBaby Doge Coinと、Pepe系プロジェクトであるBook of Memeが、現在のミームコイン市場の高まりを牽引している。両者ともに直近数週間で顕著な上昇を示している。
BABYDOGEは2021年にローンチされたが、2025年第1四半期には80%の調整を経験した。しかし、4月初旬以降は急速に回復し、過去1か月で約85%上昇、そのうち54%は直近7日間で記録された。
TradingViewの26項目のテクニカル指標によると、BABYDOGEは現在「買い」のゾーンに位置しており、現状の市場センチメントが続けばさらなる上昇の余地があると見られている。
一方、BOMEはこの1か月で169%、直近1週間では120%の上昇を達成し、大きな注目を集めている。X(旧Twitter)上で人気のあるアナリストであるアリス・クリプト氏は、Solana系ミームトークンの出来高と流動性の増加を根拠に、BOMEがさらに100%上昇する可能性があると予測している。
ただし、依然としてボラティリティは高い。BABYDOGEはこれまで継続的な上昇トレンドを維持するのに苦労してきた実績があり、BOMEも年初来で72%下落、2024年3月に記録した過去最高値0.02689ドル(約4円)からは88%の下落幅となっている。
注目すべき5つのミームコイン
BABYDOGEやBOME以外にも、2025年に好成績を収める可能性のあるミームコインは複数存在する。以下に、有望視されている5つの銘柄を紹介する。
MIND of Pepe(MIND)
MIND of Pepeは、2025年に注目されているミームコインプレセールのひとつで、これまでに約9.2百万ドル(約14億円)を調達している。単なる話題性に頼らず、人工知能(AI)との連携というユニークなビジョンが特徴だ。
プロジェクトでは、リアルタイムでデータ収集し、市場インサイトを自動生成、さらにはSNS上で議論を形成することができる自律進化型AIエージェントの構築が進められている。MIND保有者は、初期段階の投資機会やAIによる分析データへのアクセスが可能になる。
このAIエージェントは2025年5月10日に公開され、プロジェクトの実行力が示された。また、年利247%という高APYを提供するステーキングも稼働しており、すでに14億枚以上のトークンが預け入れられている。
プレセール分析を行うYouTuberのClayBro氏は、MINDがAIエージェント分野でリーダーになる可能性があるとし、今後の展開に注目している。
dogwifhat(WIF)
dogwifhatは、ニット帽を被った柴犬のキャラクターが象徴のSolana系ミームコインで、時価総額は10億ドル(約1,530億円)を超え、世界第7位のミームコインにランクインしている。
2025年第1四半期に約80%の暴落を経験したが、現在は急反発しており、過去1週間で89%、1か月では141%の上昇を記録。現在の取引価格は1.09ドル(約167円)だ。
暗号資産アナリストのRain氏は、長期にわたり抵抗線となっていた1ドルラインを突破し、次の目標価格は1.20ドル(約184円)と指摘している。WIFは短命なトークンではなく、再評価が進んでいる。
BTC Bull Token(BTCBULL)
BTC Bull Tokenは、ビットコインの価格動向と連動するユーティリティを持つミームコインで、すでにプレセールで570万ドル(約8.7億円)を調達している。
ビットコイン価格が12万5,000ドル(約1,910万円)、17万5,000ドル(約2,680万円)、22万5,000ドル(約3,440万円)に初到達する際にトークンバーンが実施され、供給が縮小される。また、15万ドル(約2,290万円)と20万ドル(約3,050万円)達成時には、保有者に対してビットコインのエアドロップが行われる予定だ。
さらに、年利72%のステーキングも提供しており、アナリストのオースティン・ヒルトン氏は、BTC強気相場におけるパッシブインカムとして注目している。
Peanut the Squirrel(PNUT)
Peanut the Squirrelは、救助されたリスの感動的な実話に基づいて開発されたSolana系ミームトークンで、2024年11月にローンチされ、数週間で時価総額20億ドル(約3,060億円)に到達した。
しかし、その後の調整により、2025年4月末には最高値の2.44ドル(約374円)から0.14ドル(約21円)へと94%下落した。
とはいえ、最近の市場反発で急騰し、過去1週間で166%上昇、現在の価格は0.415ドル(約64円)となっている。アナリストのCrypto Sheriff氏は、PNUTが100倍のリターンを生む可能性があると述べる一方で、投機性の高い銘柄である点も指摘している。
Moo Deng(MOODENG)
Moo Dengは、タイのカオキアオ動物園で飼育されている小型カバの赤ちゃんにちなんで開発されたSolana系ミームコインで、2024年9月にローンチされた。
過去1か月で856%、そのうち直近1週間だけで581%上昇しており、大きな注目を集めている。2025年5月11日、バイナンスがMOODENGを「Alpha Projects」枠で取り上げたことが追い風となり、24時間以内に2倍の価格上昇を記録した。
現在の時価総額は2億6,300万ドル(約402億円)で、価格は0.26ドル(約40円)。過去最高値の0.68ドル(約104円)からは約60%下落しているが、2025年の有力候補として期待が高まっている。
