
PI仮想通貨が急落し、2025年第2四半期の安値を一時的に下回った後、若干の回復を見せた。この下落は、イスラエルとイランの地政学的緊張の再燃によるものである。現在、注目を集めているプレセール銘柄の一つであるBTC Bullは、すでに710万ドル(約11億2,000万円)以上を調達している。
仮想通貨市場は不安定な状態が続いており、ビットコインやSolana、Dogecoinなどの有力銘柄も下落傾向にある。記事執筆時点で市場全体の時価総額は6.2%減少し、3兆3,600億ドル(約530兆円)となっている。時価総額の小さい高品質なアルトコインも影響を受ける中、モバイルファースト型ブロックチェーンを基盤とするPI(Pi Networkのトークン)もその渦中にある。
2025年6月13日時点のCoinGeckoによると、PIの取引価格は0.5596ドル(約88円)で、過去24時間で11%下落し、週間ベースでは10%近い損失を記録している。一時は0.40ドル(約63円)まで下落し、直近10日間のレンジを下方ブレイクした。
日足チャート上では「ハンマー型」のローソク足が形成されているが、これが下落の終わりを示すとは限らない。PIは5月下旬以降、継続的な売り圧力を受けており、0.56ドルを下回ったことは市場の弱さを示している。投資家はさらなる下落を防ぐために、この局面への対応が求められる。
なぜPI仮想通貨は下落しているのか
この日の急落は、市場全体のリスクオフの動きと連動している。
2025年6月13日、中東の地政学的緊張が再び高まった。イスラエルがイラン・テヘランの複数地点を攻撃したことが引き金となり、市場に動揺が広がった。
イランの報復の可能性がある中、市場参加者は警戒感を強め、安全資産への逃避を進めている。その影響でPIを含むアルトコインは最初に売られやすく、今後さらに損失が拡大する可能性もある。
さらに、Pi Networkでは中国国内ユーザーのマイグレーション(移行)処理の遅れが発生しており、技術的な問題としてホルダーの間で不信感が広がっている。アジア圏に多数のユーザーを抱える同プロジェクトにとって、これは大きな懸念材料となっている。
The outbreak of war in Iran and the negative announcement of delayed mapping migration in the Chinese-speaking area by PCT have caused PI to plummet. This is a golden opportunity to buy the bottom of PI! You can buy a large position and hold PI for a long time at 0.4-0.5… pic.twitter.com/5RQsN90BYC
— Pi Barter Mall来购酷买 (@pibartermall) June 13, 2025
また、2億PIトークンが流動性準備金から個人ウォレットに移動されたことにより、店頭取引(OTC)による売却の可能性が取り沙汰されている。売却が現実になれば、さらに価格に圧力がかかる可能性がある。
Pi Networkでは現在もトークンのアンロック(ロック解除)が進められており、1日あたり平均1,140万PIが市場に供給されている。供給が需要を上回る状況が続けば、PIの価格はさらに下落する恐れがある。
BTC Bull Token──6月に買うべき注目のプレセールか?
PI仮想通貨が下落する中、意外な注目を集めているのがBTC Bullである。
同プロジェクトは、6月に最も注目されているプレセールの一つとされており、ICO終了まで3週間を切った時点ですでに710万ドル(約11億2,000万円)を調達している。
現在、BTCBULLトークンは1枚あたり0.00256ドル(約0.40円)で販売されている。
BTCBULLの購入は、仮想通貨または銀行カードで可能であり、Apple App StoreやGoogle PlayからダウンロードできるBest Wallet(ベストウォレット)を通じて行うことが推奨されている。
プレセール参加者はトークンのステーキングも可能で、年利57%の利回りが得られる。
BTCBULLの保有者は、ビットコイン価格の上昇に応じて実際のBTCを受け取る仕組みがあり、最初のエアドロップはBTCUSDTが15万ドル(約2,370万円)に達した時点で実施される予定である。
その後、BTCが5万ドル上がるごとに追加のBTCが配布され、最終的にはBTCUSDTが100万ドル(約1億5,800万円)に到達するまで段階的に行われる。
さらに、BTCBULLはデフレ型トークンであり、最初のバーン(焼却)はBTCUSDTが12万5,000ドル(約1,980万円)に達した時点で実施される予定である。その後もBTCが2万5,000ドルごとに上昇するたびに、さらなるトークンがバーンされる。
