
ビットコインの上昇が新たな局面に入った。2025年10月6日、BTCは12万6,000ドル(約1,900万円)を突破し、過去最高値を更新した。これにより暗号資産全体の時価総額は4兆3,000億ドル(約652兆円)を超えた。
ただし、真の注目はビットコインではなく、その周辺で待機するアルトコインにある。数日以内に複数のアルトコインETFが承認される見通しであり、これが市場を一段と押し上げる可能性がある。なかでも、Bitcoin Hyper(HYPER)、Snorter Token(SNORT)、Pudgy Penguins(PENGU)は、すでに機関投資家の動きを背景に勢いを増している。
アルトコインETF承認の波(10月15日~20日)
直近の米国政府閉鎖により、100件以上のETF申請が一時凍結され、スポット型アルトコインETFの上場が遅れていた。

しかし、10月15日から20日にかけて業務再開が見込まれており、米証券取引委員会(SEC)の新基準に基づく初の承認としてSolana(SOL)ETFが登場する可能性が高いとアナリストはみている。新基準では、従来必要だった銘柄ごとの「19b-4」申請が不要になる。
一方、Grayscale(グレースケール)は米国初のステーキング対応ETFを導入し、ETHやSOLのトラストを利回りを生む商品へと転換させた。これにより、従来の株式ファンドよりもアルトコインETFの魅力が高まるとの見方もある。
機関投資家の需要はすでに高まりつつあり、先週の暗号資産投資商品への資金流入は59億5,000万ドル(約9兆200億円)に達した。その内訳はSolana関連が7億700万ドル(約1兆700億円)、XRP関連が2億1,900万ドル(約3,300億円)であった。
ビットコインの支配率が高まるなか、ETF承認を控えるアルトコイン市場では次の「Uptober」の波に乗る可能性のある3銘柄が注目されている。
1. Bitcoin Hyper(HYPER)──ビットコイン初の本格レイヤー2
ビットコインの価格上昇の裏で進むのが、スケーラビリティとDeFi対応を備えたBitcoin Hyper(HYPER)の開発だ。
HYPERはラップドトークンやサイドチェーンではなく、Solana Virtual Machine(SVM)を基盤とした真正のレイヤー2である。ゼロ知識証明による完全なトラストレス環境で、BTCをブリッジし即時取引を行い、手数料もほぼゼロに抑えられる。
ビットコインETFに数十億ドル規模の資金が流入することで、次なる焦点はスケーラビリティになる。かつてイーサリアム(ETH)がArbitrumやBaseによって需要を拡大したように、HYPERはビットコインを単なる価値保存手段から実用的なエコシステムへと変える狙いだ。
すでに2,224万ドル(約34億円)を調達し、プレセール価格は0.013075ドル(約2円)。供給量の53%がステーキングされ、年利55%以上の利回りを生んでいる。アナリストの予測では、2030年までに1.2ドル(約180円)へと最大91倍の上昇が見込まれている。
初期のETH投資家がレイヤー2の普及で大きな利益を得たように、HYPERはビットコインの「実行レイヤー」として先行優位を握る可能性がある。
次の価格上昇前にBitcoin Hyperのプレセールを確認する価値がある。
2. Snorter Token(SNORT)──Telegramトレーディングボット革命
Telegramが新たな暗号資産取引の中心となるなか、Snorter Token(SNORT)はトレーダーにとっての「スピードダイヤル」として登場した。
トレーディングボット市場は、Solanaの台頭以降急拡大しており、2024年時点で416億ドル(約6兆3,000億円)、2033年には1,540億ドル(約23兆3,000億円)規模に達すると予測されている。Bonk BotやTrojanが成功モデルを示したが、SnorterはTelegram内にマルチチェーン取引スイートを統合することで一歩先を行く。
SNORTはSolanaやEthereumを跨いでスワップ、コピートレード、スナイプ取引を可能にする。手数料は0.85%、Solanaの高速処理により1秒未満で実行でき、さらにベータ版で85%のラグ・ハニーポット検出精度を実証済みだ。
アルトコインETFによる新規参入が増える中、取引速度は利益を左右する。Snorterはミームコインやユーティリティコイン取引の小口参入者に最適な環境を提供し、ボット市場の覇者を目指している。
すでに438万ドル(約67億円)を調達し、プレセール価格は0.1071ドル(約16円)。ステーキング利回りは111%に達している。ただしプレセール終了まで残り13日で、終了後には価格の下支えが消える可能性が高い。アナリストは年末までに1.07ドル(約162円)への上昇を予測しており、3か月で10倍の可能性がある。
プレセール終了前にSnorter Tokenを確認すべきだ。
3. Pudgy Penguins(PENGU)──文化と機関投資の接点
NFT玩具が米ウォルマートに並び、ロンドンのカナリー・ワーフでETF広告が打たれるなど、Pudgy Penguins(PENGU)は単なるミームを超えている。
現在の価格は0.03268ドル(約5円)、時価総額は20億5,000万ドル(約3,100億円)。直近1週間で19.61%上昇し、Uptoberの勢いを象徴している。元々はNFTコミュニティとして始まったが、いまや文化的ブランドへと発展し、ウォール街の注目を集めている。
ウォルマートやランダムハウス、NASCARとの提携により、Pudgy Penguinsは暗号資産で最も認知度の高いマスコットとなった。内部関係者によれば、Solanaを基盤とした指数ETFの第一弾にPudgy関連商品が含まれる可能性も示唆されている。
同プロジェクトはSNSで500億回以上の視聴を記録し、数百万人規模のコミュニティを持つ。オンチェーンではSolanaのトレジャリーと統合され、知的財産を資本市場と結びつける稀有な存在だ。ETF発行者が新規投資家を惹きつける「文化的に親しみやすいブランド」を探す中、PENGUは独自の立ち位置を築いている。
PENGUは暗号資産の文化的大使として、主流採用の時代を象徴する存在になり得るだろう。
アルトコインETFは、Uptoberにおける次の上昇波を点火する可能性を秘めている。HYPER、SNORT、PENGUはそれぞれ異なる側面からその流れを取り込む体制を整えており、機関投資の資金流入と新規ETFの登場により大きな勢いを得るとみられる。
